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出る出ると言われながらなかなか大流行を伴うスマートフォンウイルスが出現しません。それだけ堅牢な作りになっている証拠なのではないかと思います。

一方でコンピュータウイルスの歴史を遡れば非常に多くの種類のウイルスが出現し、過去に何度も大流行が見られました。その中でも変わりだまなのがタイトルに書いた「クロスオーバーウイルス」です。

これは複数プラットフォームにまたがった感染をすることで有名で、例としてわかりやすいのは映画「イデペンデンスデイ」でmacから宇宙船に感染したウイルスが挙げられます。というのは冗談として、Windows CEのPDA端末とWindows OSのPCとの両方に感染したという事例が過去にありました。

仮にiPhoneやandroidのセキュリティが堅牢で正攻法ではなかなか歯が立たないとすれば、過去にぼろぼろにされてきたWindows等のPC側OSを足がかりにすることは十分に考えられます。

具体的には

  1. Windows OSの何らかの脆弱性を突いてPCに感染
  2. iPhone/android端末の接続を待機
  3. iPhone/android端末が接続されたらこっそりjailbreak
  4. あとは攻撃者のご自由に

という形でしょうか。

windows機上で何らかの派手な通信等をすると振る舞いによりウイルスとして検知されてしまうおそれがありますが、iPhone/android端末の接続をじっと待つという本体部分と、iPhone用攻撃部分(ペイロード)に分割した設計とすればなかなか検知しづらいように思います。

「ウイルス」ということで自然界に思いを馳せてみれば、インフルエンザは高病原性に変異しない限りは宿主である鴨に住み着いて無症状で感染・増殖を続けます。アンチウイルスソフトも賢くなって強烈な淘汰圧となっていますので、今後はコンピュータウイルスも巧妙な自然の知恵を真似したような形で人工進化を続けていくのではないかと予想しています。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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