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新入社員に対して頭にガツンと一撃をくらわしていますでしょうか。

大学生から社会人になるときには相当に緊張するもので、ほとんど誰も「学生気分が抜けない」とか「社会人を甘く見ている」なんていうことは無いように思います。ところが先輩社員の中には自分がくらった仕返しをしてやりたいのか、それとも自分の地位を確立しておきたいのか、ガツンと一撃をくらわしてやろうと言う人がいるように思います。

と言っても私が会社に入ってからそういうものをくらったことがありません。ただし学生時代にあったことでは、ゼミの先生に絶版の本を買ってくるように言われたことがあります。もちろん絶版とは知らされませんでした。なかなか見つからないので面倒になって買わずに放置しておいたら怒られました。書店に問い合わせるなりネットで調べるなりして絶版であるという事に行き着いたら、「絶版のようですがどうしたらよいですか」という行動を起こしなさいということでした。もっともです。

同じようなことは新入社員に対してもできると思います。わざと存在しないWebサイトのアドレスをメールで連絡するですとか、携帯電話の番号を間違えて教えるとか、お客様の建物の場所を間違って教えるなどのやり方があると思います。初めて行く場所の確認は基本中の基本と言えますが、お客様のところに初めて挨拶に行くという時に現地で迷子にさせられたら一生忘れない思い出になるかもしれません。(トロイメント、もといトラウマになる人もいるかもしれません)

こういうガツンとした一撃はネタバレしないうちにやらないと効果がありません。就職活動ではネットで面接の質問内容を事前に入手したり、筆記試験の問題はどのタイプが出たということの情報交換に長けた人が多いですので、情報共有作戦で攻略されてしまったら元も子もありません。もともとが「ガツン」とやることが目的であって、「本を買うように言われたら絶版かどうかをまず調べる習慣を身につける」ことは目的ではありませんので、「あーガツンとやろうとしてるんだな」としらけた受け止められ方をしては何の効果も無いでしょう。

ガツンとやろうとしてるんだな、と言えば「●●するな」とか「なぜ●●なのか」という本がたくさん出ていますが、最近のものはどうも刺激にかけるというか、新鮮味がなくて話題作が出ていないように思います。ドキッとさせる効果が薄れてしまうとこのようになってしまいますので、新入社員にはネタバレするより前で、かつ、他の人にガツンガツンとやられて刺激に慣れてしまうより前にガツンと行く事が肝要かと思います。

個人的にはただでさえ緊張している新入社員に追い討ちをかけて縮こまらせるような方法が果たして効果的なのかと疑問に思います。ガツンとやるくらいならホッとしてもらえるような職場の雰囲気作りに心がけたいものです。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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