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自分がやらかした失敗の始末で遅くなりました。といっても帰ってきたのはもっと前ですが。

この時間になると妻と子は寝ています。晩御飯は準備してくれているので電子レンジで暖めるのですが、操作音や出来上がりのピーやチーンという音がうるさくないか心配です。という声に応えてか、我が家の電子レンジは音を消す事ができます。ブーンと低い音がして、何も言わずに止まってくれます。なぜか大きな不安を感じるのは「家電とはピコピコ言うもの」という固定観念があるからかもしれません。階段を一段踏み外したような落ち着かない気持ちです。

こういった「あると便利」な機能は国産家電がもっとも得意とするところですね。身近で思いついたところでは

  • 洗濯機の終了アラームが何種類もあって選べる(単音のピーだと他の家電のピーとわかりづらいので。メロディも選べる。)しかも、デフォルトのコースから変更したカスタムコースにすると、メロディが転調する。
  • 給湯器の操作音を単音のピーと「熱いお湯が出ます」などの人の声の案内に切り替え可能(といってもネギは振り回さない)
  • 冷蔵庫の扉が30秒以上開いているとエラー音が鳴る
  • 電動歯ブラシの振動にが30秒おきにリズムが入り、歯磨き時間がわかりやすい
  • クーラーや加湿器の現在温度・湿度のLED表示を消灯できる(寝る時の些細な明かりも嫌う人向け)

アラーム音を消してしまったり、表示を消してしまったりという機能はアメリカあたりであれば「警告が消えない仕様ならば怪我しなかった!」などという訴訟リスクを抱えるのではないかとも思いますが、日本国内限定で搭載されているんでしょうか。ともあれメーカーの思いやりが感じられて嬉しくなります。

その一方で、実家の掃除機の「フィルターを指一本で掃除できるレバー」がベキっと折れた時は腹が立ちました。そのレバーを開発する労力を別の機能に回すなり値引きするなりしてくれと思ってしまいます。

では自分が作ったシステムとなると、利用者に対する思いやりがあるかどうかは難しいところです。あまり凝った機能を作ってもその後をメンテナンスする人が大変な思いをしたり、そのせいで何かバグが出たりすることがあれば申し訳ないです。家電のような大量生産品であれば壊れたら新品と交換という方法がありますが、システムではそうも行きません。ので基本的には便利だけど繊細な動きをするものよりは質実剛健なものが一番だと思っています。

webサイトでもjavascriptやflashなどを多用して凝ったナビゲーションを行うサイトがありますが、「戻るボタンを押さないで下さい」と書いてあったり、ページのロードが終わる前にうっかりボタンを触ってしまうと「オブジェクトが見つかりません」と怒られたりするものがあります。そういったものはいくら優れたナビゲーションを提供していても業務用には向いていないかなと思います。

そう言えば最近の家電は修理に出しても新品交換になることがほとんどです。家庭向けに便利さを追求する事で、繊細なものになってしまうのかもしれません。その一方で会社で使うコピー機やサーバなどは様々な交換部品がストックされていて、サービスエンジニアの人が手際よく故障を修理してくれます。自分としては修理・改造して末永く使えるようなシステムを作れるようになりたいと思っています。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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