« 2008年1月16日

2008年1月18日の投稿

2008年1月19日 »

プロジェクトマネージャ試験で、プロジェクトのメンバーに病気で欠員が出たような場合にはどうしましょうか?というような問題が出たことがあります。

平成17年(2005年)の秋のプロジェクトマネージャ試験の午後2の論文問題の問3です。情報処理推進機構のサイトから過去問題がダウンロード可能になっておりますので、詳しい問題文はそちらでご覧いただけます。

問題としては

  • どのようにメンバーに起因する問題が起き
  • どのようにそれを特定して
  • どのように交代メンバーの選定を行い
  • どのように交代が発生する事を周知した上で
  • どのように立て直しを行いましたか?

というような事が聞かれています。自身の知識・経験を動員してこの回答を書き、合格水準に達していればプロジェクトマネージャ試験合格です。ちなみに私はこの年にこの問題を選択して合格させていただきました。その時の回答は

  • 設計書作成で遅れが発生した
  • Aさんが担当している部分だけが遅れていた
  • 類似プロジェクトや過去に同じお客様と仕事の経験があるメンバーを探し、Aさんには見習いになってもらった
  • Aさんは設計より開発に向いてるよとフォローした
  • 最終的にはちょっと押しになったところが出たので、年度末に実行するバッチプログラムなど一部を先送りにし、2回に分割してリリースした

こうして書くと単純です。2時間でそんなにひねりのある論文は書けませんので、こんな単純な内容でも合格点はもらえのでしょう。

さて、冬と言えばインフルエンザにノロウイルスなど怖い病気がたくさん流行ります。路面凍結による事故や日照不足により気分が落ち込む病気になりやすくなるなど開発プロジェクトにとって優しくない要因がたくさんあります。それではメンバーが病気になったら、という観点でこの問題を解くとしたらどうなるでしょうか。

  • プログラム工程で遅れが発生した
  • プログラム担当者がスキーで骨折して数ヶ月は帰ってこないことになった
  • 代わりの人を探したが、参加が1か月後となった。全体として1人月分のロスが不可避となった
  • プロジェクトが終わるまではスキーを我慢してくれるとありがたいとお願いしてみた
  • 別プロジェクトのプロジェクトマネージャと相談して、当プロジェクトを途中で抜けて別プロジェクトに行く予定だったSE某さん(骨折した人と別人)を1か月延長して確保できることになった。遅れはそこで解消された

というような形が思い浮かびました。これで合格するかどうかはわかりませんが、論文試験はこのような論文の骨子となるようなものを早く正確に作ることが重要になります。特に「正確に」というところは重要です。論文試験での手戻りは相当なマイナスになります。消しゴムを使用した痕もあまりきれいと言えません。書いている途中で「ここおかしいな」という感じにならぬようにこうした事例を頭の中で考えるトレーニングをしていると良いと思います。

なお、プロジェクトマネージャの論文で問題への対応について問われる場合としては

  • 不慮の事故に対するリカバリー
  • 原因不明の問題に対するリカバリー

の2点が考えられれば安心できると思います。不慮の事故に対するリカバリーとしては、影響を把握して対策を考えて実行することになります。原因不明の問題に対するリカバリーとしては、原因を分析して対策を考えて実行することになります。

他にも、コミュニケーション、スケジュール、ネゴシエーションなどプロジェクト管理上の基本的なスキルについて工夫したことを問われる問題があるようです。知識は十分だけど経験が少ない、という人にとってはそうした問題のほうが取り組みやすいことでしょう。

リカバリーについて論文を書くと、どうしても自分が英雄になったように壮大な物語になってしまうという人がいるそうです。それはそれでおもしろいのですが、この試験はどうやらくぐった修羅場の数を自慢する論文ではないようですので注意が必要です。ちょっとしたトラブルだったけれども、それは自分が早期に対処したので結果としてそうなったんですよ、早期に対処できたのは普段からこういった点について目を配っていたからなんですよ、というような感じになると良いと思います。

以上、プロジェクトマネージャの論文試験についてでした。

yohei

« 2008年1月16日

2008年1月18日の投稿

2008年1月19日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
yohei
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ