« 2007年11月3日

2007年11月4日の投稿

2007年11月5日 »

思い込んでいる時、たとえば強く信じている場合や焦っている場合や自分に自信がある場合などに、自分で自分の間違いに気付かないことがあります。

例えばサウナのドア。12分計が1周するまでは我慢しようと思ってぐっと堪えて頭がぼーっとしてしてくる頃合を見計らって「さあ出るぞ」と言うときにドアが開かなくて焦る事があります。引いても引いても開かない。まさか掃除のおばちゃんが鍵をかけたのでは?となぜか違った方向に頭が回ってしまった経験があるのですが、押したら開きました。ちなみに昔サウナで火事があったときに出口に人が殺到し、引くタイプのドアを開けることができなくて大変なことになったことからサウナのドアは押して開けるようになっていると聞いたことがあります。

例えば開発サーバ。webサーバにプログラムを配備して手元の端末からブラウザで動作を確認すると、表示に誤字がありました。ちょちょっとHTMLファイルを修正してFTPでアップロードしてブラウザで動作を確認。まだ直っていない。ブラウザのキャッシュをクリアして再表示。直らない。webサーバのHTTP処理系のプログラムを再起動する。直らない。webアプリケーション系のプログラムを再起動する。直らない。webサーバをOSごと再起動する。再起動中にブラウザをリロードしてみる。表示される。あれ?あ、違うサーバにつないでた、ということもよくあります。

他にもATMの暗証番号を入力する際に「間違っています」という表示が出ているのに間違った暗証番号をそのまま何度も入力してロックされてしまったり、エンジンが切れていると思い込んでキーをひねったら「ガリガリガリ」と嫌な音がしたり、バックだと思ったら前に進んでびっくりしたり(マニュアル車はバックギヤに入れたときのピーピー言う音がありません)、ミリねじだと思ったらインチねじだったり、タバコを吸おうと思ったらフィルタ側に火をつけてしまったり、チェイサーの水だと思ったら焼酎だったり、冷蔵庫のコップに入った黒い液体をアイスコーヒーだと思ったら麺つゆだったりと、思い込みで損をした経験は数え切れません。

思い込みで失敗する事が多いのは自分の短所でもあり長所でもあると思っているのですが、今日の思い込みは自分でもおもしろいものでした。奥さんの時計が止まってしまったのですが、奥さんから「前に止まったときもしばらく使っていなかった」という証言があったことから、勝手に機械式の時計だと思い込んでいました。リューズからゼンマイを巻いた事は無いと聞いていたので、オートマティックなのだろうと。「前に止まったときは時計屋さんに出した」とも聞いたのですが、きっとオートマティック発電でクオーツ駆動するタイプで、二次電池を交換してもらったのだろうと思い込みました。

で、止まってしまった時計に対して何をしたかというと、赤ちゃん用のモビール(ぬいぐるみなどがクルクル回って赤ちゃんを楽しませるオモチャ)にくっつけて1時間くらい回転させました。それでも全然動く素振りがありません。ひょっとして壊れてしまったのかもしれないと思い、ネットで正規代理店を探しました。奥さんの時計は古いものなのでモデルとしては終了しているのですが、公式サイトには後継となるラインナップの時計が表示されていました。スペックを良く見ると「標準使用で3年動く」とあります。???。これって電池式時計の決まり文句だよな、と思って冷静になります。うん。状況証拠からすると電池式時計と断ずるに無理がない。それならそのへんの時計屋さんでもいいか、ということになりました。その後、別件で出かけたときに百円ショップで200円のこじ開けを発見しました。見た感じ精度が良さそうだったので購入しました。バックルをはずしてそっとこじ開けを差し込みます。心の片隅で「ひょっとして自動巻き用のおもりが見えたりして」と思っていましたが、開いた裏蓋の向こうにはSR616という電池が鎮座していました。百円ショップにSR616が売られていた記憶がありましたので、トンボ帰りして買ってきました。2個で100円でした。新しい電池をセットすると見事に動き始めました。それを見届けて金属製のバンドを中性洗剤で洗い、裏蓋のパッキンをぬるま湯に5分ほど浸してクセを取った後にシリコーン系の防水スプレーをかけてしなやかさを回復させます。前からバンドが少し緩いとのことだったのでコマを1つ詰めて、元通りに組み立てて無事終了しました。

実のところを言うと、奥さんの時計を巻き上げるために2連のワインダーを購入し、自分にも1つオートマティックを買ってしまおうとも企んでいました。早まってワインダーを買ってしまわなくて本当によかったです。しかしながらクオーツの時計を1時間もぶんぶん回していたとは我ながら早とちりでした。

yohei

« 2007年11月3日

2007年11月4日の投稿

2007年11月5日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
yohei
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ