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先日私のブログでも紹介したIT記者会レポートという情報誌の有料部分を見てみますと、システムアナリストやITコーディネータの資格取得者数と合格率が載っていました。
※本エントリ中のデータは特に断りの無い場合『IT記者会レポート 28/September/2007(Vol3 No.15)』から引用させていただきました。

こちらの調査は情報サービス業に対するアンケートという形式で実施されたものです。そのためハードウェアメーカーは含まれていないようです。大手のSIerから回答が得られた資格取得者数の企業別ランキングと、その資格取得者率が掲載されていました。

そのうち、情報処理技術者試験の最高位であるシステムアナリストを見てみると1位が野村総合研究所で200人でした。一方、同様に難関の資格として知られるITコーディネータのランキングでは、1位NECソフト156人でした。(2位以下は割愛)

システムアナリストとITコーディネータを比較すると、若干ITコーディネータのほうが取得者が多いように思います。これは、試験の合格者の増え方が原因のようです。情報処理推進機構のサイトによると、システムアナリストは1995年から導入されながらも合格率が6から8%で推移しています。情報処理推進機構統計情報に平成13年から平成18年までのシステムアナリスト合格者数が掲載されていますが、年に300人弱しか合格していません。

一方、ITコーディネータはwikipediaによると2001年2月に創設された資格ながら年に450から550名前後の合格者が出ており、06年12月時点で約7000名の合格者がいるそうです。ITコーディネータ試験は受験者に対する合格率が50%であり、各種の情報処理技術者試験の合格率と比べるとかなり合格率が高いと言えます。一方で試験合格後にケース研修を受講する必要があるのですが、50万円と高額です。個人が自腹で受けるには安くない費用です。また、ITコーディネータは更新制となっています。更新要件を満たすためにはポイントを貯める必要があります。そのため、ITコーディネター資格の保持者は経験豊富な管理職層などが中心となるようです。合格率は50%と高いのですが、受験資格を得るハードルがかなり高い資格と言えるでしょう。

私も前々からITコーディネータ試験には興味を持っているのですが、50万円と更新というハードルがありますので自力での受験を躊躇しているところです。更新と言えば2010年には医療情報技師の更新をする年がやってきます。合格者のレベルを一定に保つためには更新制度が果たす役割は大変に重いものであることは理解していますが、あまり高額な更新費用は合格者の負担が大きすぎますので勘弁してもらいたいところです。

yohei

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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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