« 2007年9月20日 | 2007年9月22日の投稿 |
2007年9月23日 » |
病院や診療所が看板に掲げる事ができる診療科の名称は決まっています。今現在はタイトルのような「システムエンジニア内科」というのを看板に掲げる=広告することはできません。現在標榜できる科はあらかじめ決められています。その一覧が簡単に確認できるのは電話帳です。なお、病院内では自由に診療科を掲げる事ができますので、大きな病院では診療科が細かくわかれていることもあります。また、インターネット上に掲げるのは広告ではないので自由です。
このことで、「長寿健康科」「すっきり爽やかハツラツ科」などのように何をしてもらえるのかわからないような診療科が無くなる、というメリットがあります。しかし一方で、区分けが大雑把過ぎて困った経験をしたことがある方も少なくないのではないでしょうか。
例えば皮膚科でも、植物にかぶれて行った皮膚科がレーザー治療でホクロや染みを消すことに重きを置いている病院であることがあります。治療自体に問題がないことがほとんどだとは思いますが、うっかり雰囲気の違う病院に入ると不安な感じを受ける事があります。かく言う自分も大学時代に風邪を引いて近所の内科病院に行ったところ、お年寄りの方がほとんどで場違いな感じを受けました。先生からは遠まわしに、「うちは近所のお年寄りを中心に診てるところだからね」というような事を言われた事を覚えています。
これが、来年度を目処に切り替わるかもしれません。内科、外科、歯科の3つの科については、
- 臓器や体の部位
- 症状・疾患
- 患者の特性
- 診療方法
を組み合わせた診療科名を標榜できることになる形で検討が進められています。無いとは思いますが、タイトルのような「システムエンジニア内科」というのを標榜する病院があったら、腰痛とか眼精疲労とか睡眠不足とか運動不足とかサーバールームの空調で体調を崩したりとか、頸肩腕障害とか(内科以外の症状が多いですが)に強い病院なんじゃないかと期待が膨らみます。お年寄り内科であることを標榜した病院があれば、お年寄りの方は安心して罹ることができますし、若い人は急病でもなければ他の病院を当たろうと思うでしょう。そうなることで病院側も安心してお年寄りを中心とした経営計画を立てることができます。
どのような形で落ち着くか確定したわけではありませんが、もし自由度が高い感じで落ち着けばシステムエンジニア内科というのも現実のものになるかもしれません。皆さんはどのような診療科に行ってみたいでしょうか?私は入ってから出てくるまで10分で歯の健康チェックをしてくれる『コンビニ歯科』に行ってみたいです。
<参考:標榜できる科>
医業
- 内科
- 心療内科
- 精神科
- 神経科
- 呼吸器科
- 消化器科
- 循環器科
- アレルギー科
- リウマチ科
- 小児科
- 外科
- 整形外科
- 形成外科
- 美容外科
- 脳神経外科
- 呼吸器外科
- 心臓血管外科
- 小児外科
- 皮膚泌尿器科
- 性病科
- こう門科
- 産婦人科
- 眼科
- 耳鼻いんこう科
- 気管食道科
- リハビリテーション科
- 放射線科
歯科医業
- 歯科
- 矯正歯科
- 小児歯科
- 歯科口腔外科
発生主義と実現主義は、一般的には企業会計原則中の以下の部分から成り立つ考え方です。
すべての費用及び収益は、その支出及び収入に基づいて計上し、その発生した期間に正しく割当てられるように処理しなければならない。ただし、未実現収益は、原則として、当期の損益計算に計上してはならない。
ドラクエの考え方に期間というものを持ち込んで考えてみます。ある時、満身創痍になってスライムを倒しました。スライムを倒した後で、体力回復のために宿屋に泊まりました。翌朝、ベッドの上で目覚めたところで会計期間が切り替わってしまったとします。王様の頼みで旅をしていますので、旅の収支を会計期間ごとに王様に報告しなくてはならない、という設定があるとしましょう。そうすると、現在のありのままを報告すると
- スライムを倒した
- ゴールドをもらった
- 体調は万全だ
ということになります。しかしながら、お金を払って宿から出なくてはなりません。宿に入ったのは前期のことですし、その原因となる怪我をしたのは前期にスライムを倒したからでした。そう考えると宿賃は前期の費用であると言えます。また、そうしない場合は前の会計期間は本来支払うべき費用が計上されないことになります。前期はスライムを倒してゴールドを得たのに、それにかかった費用が計上されていないことになります。これを王様が見ると「たくさん儲かったな」ということになります。しかし実態は前期に支払うところだった宿賃が当期にずれただけです。これでは前期にどれだけの費用を投じてスライムを倒し、何ゴールドの儲けが出たのか的確に把握できません。そうならないために、発生主義という考え方が用いられます。
収益の実現主義については、モンスターの換金制度という前提を勝手に作って考えてみます。モンスターを倒した時に「100ゴールド手に入れた」と表示されるのは、発生主義的に「見込み」で100ゴールドとかそういう金額が表示されるものであり、実際には後から道具屋や宿屋でモンスターの毛皮などを売り払って現金化しているという想定を作ります。その上で、あるモンスターを倒して毛皮や骨を手に入れました。それが100ゴールドで売り払えるだろうとそろばんを弾きました。しかしながら
「ただし、未実現収益は、原則として、当期の損益計算に計上してはならない。」
という約束があります。そのため、ここのところで会計期間が来てしまった場合は見込みの100ゴールドを計上することができません。道具屋に行ってモンスターの毛皮や骨と引き換えに100ゴールドを手にした後に計上を行います。どこの道具屋に行っても確実に100ゴールドと交換できるなら発生主義で計上してもいいじゃないか、という意見もあるかと思います。確かにいつ、誰が、どこの道具屋に行っても確実に現金化できるとしたら、それはもはや現金相当物であると言っても差し支えないでしょう。もしそのような道具屋が無かったとしたらどうでしょうか。過去の経験から100ゴールドになることは確かだが、道具屋といつ遭えるかわからない、どこの道具屋が買い取ってくれるかわからない、ということになると好きなタイミングで現金を得る事が難しくなります。そのように好きなタイミングで現金化できない世界で100ゴールド相当の毛皮を手元に持っていたとして、「当期は100ゴールド儲かりました」と報告を行ったとします。それを受けて王様が突然「儲けの50%相当を税金として納めよ」という命令をすると、対応できないという問題が生じることになります。
#2007-09-23 以下の部分は、「あなたのエントリ間違ってますよ」というご指摘に対して、私自身がその誤りに気付かなかったためにおかしな主張をしてしまった部分です。誤ったエントリの内容を再確認せず、正当性を見出そうとして意味不明なことを言ってしまいました。お詫びして取り消しをさせていただきます。最後の文章である
「そういう発想もあるんだ」というくらいに受け止めていただければ幸いです。
という部分については責任感の無い発言をしたことを反省しております。発生主義・実現主義のエントリの間違いの大きさについて気付いた上で、誤った内容について「こういう風におもしろおかしく説明してくれたら、簿記もおもしろいもんだね」というような意見を聞いた時は心から申し訳なく思いました。再度こういった間違いが起こさぬよう刻苦勉励させていただく所存です。今後とも拙ブログをよろしくお願いいたします。
なお、王様に報告するという観点で発生主義、実現主義、というところを説明しましたが、昨日、一昨日の自分のエントリはその観点とは違った視点から捉えたものです。誰かに報告するためでなく、自分が自分の身の回りを認識する上で、費用が発生したことを認識するのは現金支払のときでよいのか、収益が実現したと認識するのは収益を得るチャンスが到来したときでよいのか、という観点から考えたものになっております。経営状況を誰かに報告するには企業会計原則のようなルールを定めておかないと混乱が生じますが、自分が自分を認識するために自分だけで活用する情報ならば自分のメリットが最大になるように取得するのが良いと思います。そのスタイルは企業・業界によって様々であると思いますが、一般的に、収益は小さく(鈍感に)、費用は大きく(敏感に)と言われます。そのため、企業の会計報告の観点から捉えた発生主義、実現主義とは異なった記述を含んでいます。ドラクエ関連のネタはあくまで「そういう発想もあるんだ」というくらいに受け止めていただければ幸いです。 |
« 2007年9月20日 | 2007年9月22日の投稿 |
2007年9月23日 » |