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ホンダでは、「会社のために働くな、自分のために働け」という言葉が常々使われているそうです。
自分のために働け(高橋裕二著、講談社)

「ロウドウ」という言葉には、どうやら三つのパターンが存在するようだ。ごく一般的な「労働」を軸に置くと、一方に、自らの意思とは無関係に隷属的に働かされる「牢働」、その対極に、自発的な意思で朗らかに働く「朗働」の三つである。(2ページ)
「牢働」は、他人からの指示で行うもので自分の意思に基づいたものではありません。従って、「牢働」はつらいものになり、何とかそれを回避することを考え始めます。それに対して、「朗働」は、共感する夢の実現に向かって行うものであり、管理不要で一生懸命取り組んでくれます。本では、普段は辛い作業である雪掻きも、「かまくら」づくりのためであれば進んで行う例が紹介されています。
経営というものは、人の利益をまず一番に勘定してやるべきだ。人の利益の勘定ができないような経営というものは、よした方がいい。自分が儲けたいなら、まず人に利益を与えることを考えなければならない。その後に、そのオコボレをもらう。これが経営の本質でなければならない。(本田宗一郎)(16ページ)
ホンダ文化は、創業者である本田宗一郎と藤沢武夫との二つの約束に由来するそうです。一つは、「自分たちが嫌だと思ったことは、従業員に味わわせない」。もうひとつは、「ホンダを去るときに、この会社で働いて良かったと言える会社にする」。経営戦略とか難しいことを語る前に、企業が人間の集まりであることを再認識する必要があると思いました。
「仕事」とは、「事に仕える」と書く。決して「人に仕える」ことではないのだ。やはり「朗働」の源泉は正しい目的への共感によってのみ育まれる。(55ページ)
命令を鵜呑みするのは、責任回避と捉えられているようです。上意下達だけでなく、下意上達はそれ以上に重要だと思われているようです。
シンプルになるまで考え、何に集中するかを決断し、スピードをもって行動する(94ページ)
企業の業績が悪化すると、あれもこれもの全方位施策になりがちですが、そういう時こそ、シンプルに絞り込み、スピーディーな行動を取ることが重要だと思います。
人間、逆境をくぐり抜けないで、成功しようなんていうのは無理なことだ。(166ページ)
最終的に成功した企業も必ず危機に陥っています。ベンチャー企業の成長をお手伝いする際も、早めに厳しい局面を迎える方がいいと思っています。逆境に陥ってこそ、足りないものが強く認識され、くぐり抜ける忍耐強さが身につくと思います。

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自分のために働け!(高橋裕二著、講談社)

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辻 俊彦

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