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いつもならすぐに命令に従う 楽しむ番長と遊ぼう!ですが、今回は時間がかかってしまいました。自分で読んで良かった本、読みたい本というのはすぐに見つかるのですが、人に勧めるとなると悩んでしまいます。
で、結局「あの人」というのが難しく、「25歳の頃の自分」にプレゼントしたい本を選んでみました。
僕は25歳で係長になりました。あえて「昇進」ではなく、「なりました」と書きます。自分自身の意志でもなく、また部下は1歳年上の26歳。40代の1歳とは違い、とても扱いづらかったことを憶えています。その方も、イヤだったでしょうね。だから毎日悩んで、床屋に行ったら「頭の後ろにハゲが出来ていますよ」と言われました。指で触ったら、100円玉くらいのハゲが。
これだけ苦労しているにもかかわらず、世間の係長と比べると少ない給料。当時の社長に「人に言うのが恥ずかしいから給料を上げてください」と交渉したのを憶えています。(なんてヤツだ……)
本書から、少し引用してみます。
例えば、あるビジネスマンに、聞いてみる。
「なぜ、そんなに一生懸命、働いているのですか」
「そんなに一生懸命働くことによって、どんな報酬を得ているのですか」 「あなたにとって、仕事の報酬とは何ですか」
この問いに対して、いかなる答えをするか。
それによって、そのビジネスマンが、これから歩であろう道が、分かれる。
もし、この問いに対して 「仕事の報酬は、給料や収入だ」と答えるならば、残念ながら、そのビジネスマンは、大切なものが見えていない。
そして、その結果、どれほど一生懸命に働いても、本当に大切な報酬を得ることなく、歩むことになる。
本書だけではなく、田坂広志さんは普段から「仕事の報酬は仕事」と仰有っておられます。僕も、今はお金ではないものがあると考えることができるようになりました。
もし今、25歳の自分が目の前にいたら、この本をプレゼントしたいと思います。ま、当時の僕に理解できるかどうかは分かりませんが。
当時の僕ほどではないにしろ、もやもやしている方がいらっしゃれば、読んでみられてはどうでしょうか。新書で500円です。
「昔は、マーケティングといえば営業と明確な切り分けがなかったり、マーケティング部門の人はなんか偉そうにしているくらいのイメージしかなかった。」
先日、知り合いからこういう話を聴きました。ある一定の規模になると、マーケティング部門や専任者が存在していますが、中には何をするのがマーケティングの仕事なのか分かっていない人もいるようです。リサーチすればマーケティングの仕事のように思っている人も?リサーチは、マーケティングの業務の一部ではありますが。
昨日、八重洲ブックセンターで永井さんの「朝のカフェで鍛える 実践的マーケティング力」を見つけて、ランチタイムに一気に読みました。おもしろい!知り合いの本だから、というお世辞は抜きにしておもしろいです。
ストーリー形式になってはいるものの、マーケティングはツールから入るのではなく、概念を理解することが重要だということ。顧客の言っていることを鵜呑みにするのではなく、本当の課題を見つけ、本当に顧客の役に立つことを考えること。市場は自社製品ありきで考えてはいけないことなど、大事なことが網羅されています。
私は、「ファシリテーターの道具箱(共著)」および「ソフトバンク流『超』速断の仕事術」にも書いたのですが、ツールから入っては失敗すると思います。特にマーケティングの場合は、いろいろな分析ツールがあるため、それを憶えることで「自分はマーケティングを理解した」と勘違いしてしまう人がいるようです。そうではなく、マクロ的にとらえること、市場を狭く考えないことが重要だと思います。
私は、(シンプルに言うと)マーケティング担当の仕事はお客さんを営業担当の鼻先に連れてくること、だと考えています。リサーチしたり、市場を考えたりしているのはプロセスであって、お客さんを連れてくるまでは終わってない、ということだと思うんです。もちろん、お客さんだと思っていたけど違っていた、というのもダメですしね。(苦笑
複雑なこと、難しいことを分かりやすく表現できている本だと感心しました。ストーリー仕立ての本は、保田隆明さんの「投資銀行青春白書」以来におもしろいと感じた次第です。
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