« 2005年10月21日

2005年10月22日の投稿

2005年10月25日 »

FromPatternstoAgileMovement

ソフトウェアパターンとXPをはじめとするアジャイルムーブメントは共通点が多い。より正確には、ソーシャルな形(人脈)で歴史的連続性を持っているために、思想的に共通するのは当然だといえる。

パターンが建築家Christopher Alexander(以下C.A.)の思想を、Kent Beckがソフトウェアの世界に持ち込んだ、ということは有名である。1987年、最初にソフトウェアにパターンを持ち込んだのは Kent Beck と Ward Cunningham によるGUI設計に関するものだ。KentとWardはパターンコミュニティHillside Groupを発足させる。そこでパターンを収集する活動がPLoPと呼ばれるもので、現在も続いている。

このコミュニティでJim Coplien(通称Cope)が重要な働きをしている(彼は2001年沖縄のMensorePLoPにも来日している)。Copeは、94年にパターン言語として『組織プロセスパターン』を書いており、このパターンのShepherdが、なんとKent Beckだった。その後、Wardは『EPISODES』というこれまたプロセスのパターンを記述しているが、これはCopeのパターンに影響を受けている。そして、2000年に『Extreme Programming:Embrace Change』が発表される。

ソフトウェアパターンは、Kent/Ward → Cope → Ward → Kentと一周して『XP』というプロセスパターンを生み出した。

これはPatterns to Agileのインナーループだ(さらに、これと並行して『Refactoring』技術が絡んでいる)。

さて、さらにアウターループがある。2002年のC.A.の『Nature of Order』には、逆にソフトウェアの世界からのフィードバックが、Copeから入っている。Copeはパターンと「対象性の破れ」(Symmetry Break)に関する論文を書いており、C.A.は「自然界に現れる秩序」の根源を突き止めようとしている。物理学、複雑系理論とQWANはこの著作で合流する。

ソフトウェア分野での最近の動向として、2002年に IXP(Industrial XP)を発表したJoshua Kerievskyは、2004年の新刊、『Refactorings to Patterns』において、再度、デザインパターンをアジャイルの文脈から捕らえなおしている。前の日記を参照してください。

XPとパターンの関係については、技術的には「XP Examined(XP検証編)」でJoshuaが述べている。また、ソーシャル的には、GoFの一人、Ralph Johnsonが明快な発言をしている。

※参考(XPとパターン:Ralph Johnson’s View)
http://www.objectclub.jp/community/XP-jp/xp_relate/xp_patterns-j
『組織プロセスパターン』

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0131467409/xpjp-22

平鍋

20日、クレオ西大阪にて、JUDEのプライベートセミナーを大阪で開催しました。

50人あまり集まって頂き、ちょうどよい人数で開催できました。東京でもそうでしたが、いつも募集よりも多くの応募を頂き、抽選で漏れた方には大変申し訳ないです。

さて、内容ですが、UML(クラス図とユースケース図)、マインドマップ(議事録、アイディアのまとめ方)、そして、両者の融合(行ったりきたり)です。

やりながら、図書館システムのモデルをリアルタイムでデモしながら作っていきますが、マインドマップ⇒ユースケース図、クラス図、状態遷移図、という典型例が一つできました。

ユーザインタビューの雛形として、マインドマップにて、

  • 誰が使いますか?
  • どんな場面で使いますか?
  • 管理したいものは何ですか?

の3つを用意しておく、というもの。そして、そこで獲得した情報を元に、ユースケース図、クラス図、状態遷移図を描く。簡単で、なかなか、面白い例ができたと思う。

とても単純化した例ではあるが、このアイディアを実践していくことでもう少し現実的な事例ができそうだ。

※次は福岡行くか!?

Library Library2

Library3

平鍋

« 2005年10月21日

2005年10月22日の投稿

2005年10月25日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

平鍋 健児

平鍋 健児

株式会社チェンジビジョン代表取締役社長、永和システムマネジメント副社長。
オブジェクト指向開発、UMLの勘所、アジャイルな開発手法の未来、マインドマップのソフトウェア開発での利用方法、プロジェクトファシリテーション(見える化)を語ります。現在、マインドマップとUMLの融合エディタ、astah*(アスター、旧JUDE)を開発中。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
hiranabe
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ