3/16(金)、今年も「アジャイルジャパン2012」が開催されます。今年は大阪での開催。アジャイルの裾野を広げるためにも、大阪を昨年の「サテライト」中継開催から昇格、メイン会場にしました。大阪のみなさん、そしてその他の地区のみなさんも、ぜひ大阪に来てください。ぼくも大阪で参加するつもりです。
これまで、イベントを大阪で開催するのは勇気が要りました。本当に人が集まるのだろうか、、、などなど。でも、今年の大阪は違います。実行委員長の西河さん、そして前川さんは、大阪に拠点を置いて活動しています。それに、アジャイルジャパン2010からお世話になっているOSN(Osaka Study Network)のメンバー、XPJUG関西、PFP関西、要求開発アライアンス西日本、すくすくスクラム瀬戸内(※2/6追記)などなど、大阪のコミュニティーが動き出しました。講演者の中にも、オブ脳の牛尾さん、TDDの細谷さん、品質の森崎先生、チケット駆動の小川さん、オージス総研のオブジェクト指向の重鎮、藤井拓さん、スーパープログラマ山根さん、などなど、多数の大阪勢。それに、東京からは永和システムマネジメントの西村さんや市谷さん、アッズーリの濱さん、サムライ湯島道場の梶浦さん、、、などなどが遠征して迎え撃つ、という、あぁ、全部ご紹介できないですが、とんでもないメンバーが集う会になりそうです。当日はみなさんにお会いできるのを楽しみにしています!
もちろん、基調講演はジョナサン、そして、TOCのゴールドラットコンサルティングの岸良さん、IPAからアジャイルの動向調査発表など、関西の方はぜひ、見逃さずに参加してください。申し込みはこちらから。⇒アジャイルジャパン2012サイト
さて、ぼくなりに見所をいくつか。。。。
- 基調講演のジョナサンについて
『アジャイルサムライ』はみなさん読みましたか?とっても易しくアジャイルのキホンを解説しています。それも、プラクティスレベルとともに、「心構え」として。ぼくがジョナサンに会ったのは本家のAgile2011。偶然にも、アジャイルジャパン2011で基調講演してくれた、リンダライジングに紹介されたんです。ぼくの最初のジョナサンの印象は、「こんなに若くて謙虚な感じの青年がこの本を書いたんだ」、という驚きです。
ぼくは、「日本語版、すごく売れているよ、すごいよ、日本にたくさんのこの本のファンがいて、勉強会も「道場」という名前でいくつもあるよ。ぜひ、日本においでよ!」という話をしました。その後、角谷さんが彼と話をつけてくれ、大阪での基調講演が決まりました。これは、アジャイルサムライの読者への彼からのメッセージ(川口さんが撮ったAgile2011での日本へのメッセージビデオ)
YouTube: Jonathan Rasmusson : message for Japanese "The Agile Samurai" readers
彼の大阪での最初の講演は、「Agile In A Nutshell」で、この講演の概要はAgile2011の、川口さんと藤原さんのレポートがあります。アジャイルってもう一度整理したい方にぴったりです。また、本編は、「アジャイルリーダーシップの背後にある驚くべき科学について」となっています。こちらはぼくもはじめて。楽しみにして聞きたいと思います。
- 日本からの基調講演、岸良さん!
アジャイルジャパンでは、いつも海外から1名、日本から1名の基調講演を準備します。今年は、国際的にTOCに分野で活躍されているゴールドラットコンサルティングの岸良さん。
岸良さんとは、5年来、アジャイルやプロジェクトマネジメントの分野でことある毎にご一緒させてもらっています。『ザ・ゴール』を書いたゴールドラットに見初められ、博士が亡くなるまで、愛弟子として活躍され、現在も博士の遺志を継いでTOCを世界に広める活動をしてらっしゃいます。
岸良さんは、マネジメントに関する多くの本を書いてらっしゃいます。本のイラストは奥さんが描かれているのをご存知でした?また、TOCを応用した科学的な「人」のマネジメントが評価され、公共事業の改革にも取り組まれています(宮崎県のダムの例は有名)。
モチベーションや心理学まで踏まえた、「人」を科学する視点にはいつも驚かされるのですが、さて、今回はどんなお話をしてくれるんでしょうか?!期待が高まります。
さて、今日はここまで。このほかにも、面白いセッションがたくさん。次のブログでは、DEEP AGILE PEOPLE を解説しようと思います。(すごいキャラクターぞろい。。。牛尾さん、川端さん、原田さん、細谷さん、森崎先生という関西にゆかりをもつ、まさに深い人たち。。。。)
もうすぐ、早割りが終了します。申し込みはお早めに。⇒アジャイルジャパン2012サイト
アジャイルのプラクティスを、もう一度解説して行きたいと思います。できるだけ、日本の文脈にあった内容を加えて、実践できるように。また、野中先生に後でコメントを頂く予定。
- ペア・プログラミング
文字通り、2人一組になってペアでプログラミングを行う。XPでの1つのプラクティスに挙げられており、1台のPCを交互に使って行うのが基本形。昨今ではデュアルディスプレーを使ったり、ネットワークと画面共有を使ったりして遠隔地で実践しているチームもある。
コーディングは単純作業ではない。1つ1つの変数や操作の名前を決めることや、その構造、アルゴリズムにいたるまで、多くの設計判断が入り込む、クリエイティブな活動である。また、ミスが起こりやすい作業でもある。刑事やパイロット、スキューバダイビングなど、リスクが高い作業はペアで行うことは現実の世界にはたくさんある。二人でプログラミングを行うことで、リアルタイムにレビューをしていく効果、また、コードの中に注入されていく知識を共有していく効果がある。
別の視点からは、会話をしながら考えを共有することで、チームの一体感も高まるし、よいアイディアが出やすい。実際にキーボードを打っている方を「ドライバ」、横で一歩引いた視点から助言や質問を投げる方を「ナビゲータ」という。ペアの交代は15分くらいの短い間隔で行われ、開発のメリハリ、リズムも生まれる。特に、「テスト駆動開発」(後でリンク)と組み合わせることで、より会話を誘発してプログラミング活動を対話として捉えることもできる。
また、一人で書かれたコードは、独りよがりでその人しか読めないような職人コードになる傾向があり、これを回避する効果もある。すなわち、リアルタイムにレビューしながらコーディングしている、という感覚だ。レビューを後回しにするのでなく、その場で行うことで、設計のエラーをフロントロードできる。
最初の写真はAstahの中国チームの立ち上げ初期に、できるだけ日本のプログラマと中国のプログラマをペアにすることによって、知識を伝達しているところ。
よくある質問:
- 工数が2倍になりませんか?
管理者からは、効率を心配する声があがることが多いプラクティスでもあるが、ペアプログラミングによる工数の増加は2倍ではなく、1.15倍であり、その代わりバグの混入率が15%低下するテストパス率が15%向上するという報告がある。後になってバグを取り除く工数を考えると、効果は高いと言える。また、この質問は、開発行程、テスト行程、などを分けて工数管理している組織から多い。請負契約などを含めて行程が分断されて、部分最適が起こり始めると、全体の品質向上という視点から離れてしまいがち。
- 二人でプログラミングって、集中できますか?
実際にやってみるとわかるのだが、ペアプロは非常に疲れる。脳を酷使しながらコミュニケーションを取るからだろう。ペアプロの机には、チョコレートなどのお菓子を置くことが推奨されている。(写真2では周囲にお菓子を配置)
参考情報:
すべてのプログラミングをペアで行うべきかどうかには、意見が分かれる。Jim Coplienはプログラミング作業だけでなくリスクが大きい作業や逆にクリエイティブな作業はペアで行ったほうが効果的としており、より広くPairwise Work"Developing In Pairs"という言葉を使っている(組織プロセスパターン)。また、ペアプログラミングの研究はLaurie Williamsが大きく貢献しており、書籍『ペアプログラミング』にさまざまな組み合わせ(初心者と上級者のマトリクス)が上げられている。
野中先生への言及ポイント:
マイケル・ポランニーの身体知と場、についてペアプログラミングの解釈をお願い。
あけましておめでとうございます。毎年、1/2に書初めをします。今年の書初めは、
"Live Your Life"
としてみました。いつもは日本語なんですが、英語で書初めをしたらどんな感じになるかと、あいろいろ試してみました。
生きてますか、自分の人生?
昨年は自分の価値観が揺るがされるような出来事が多くありました。年賀状を見ると、妻の親戚(南相馬)には震災でまだ家に帰れないでいるがまだたくさんいるんですね。
また、チェンジビジョンを始めて今年2月で満6年です。ぼく自身も今年46歳になるのですが、50歳までには一旦、仕事というものに区切りをつけて(何かの成功を納めて)、次の目標に取り組みたいと思っていたのですが、なかなか、時間のたつのが早くてまだまだ苦戦しています。でも、astah は海外のユーザが育ってきたり、国内のユーザに励まされたり、自動車業界や、その他の組込み開発でも多く使われるようになったり、成長を感じられる年でもありました。
そんな中で、あらためて、この言葉を書いてみようと思いました。
仕事もふくめて、人生の時間は、人間みんなに与えられています。お金持ちも貧乏人も、この時間を自分の力ではコントロールすることができません。人生の時間の長さは、自分ではどうしようもない、与えられたものです。
でもこれは、「自分の」時間であり、「自分で」使い方が変えることができます。ぼくは、「自分の」夢がなんだったか、を思い出し、それが「自分が生きた証」としてこの世の中に残るように、大切に生きようと思います。
だから、今年は、、、
愚痴や泣き言ではなく、ほめ言葉と未来を語って、自分の周りに接しようと思います。周りのみんなが、それぞれの人生を明るく生きられるよう、精一杯の努力をしようと思います。自分の夢には妥協せず、人生に何かを残せるように。好きな仲間たちと、一緒に作ったもので、世界を少しでも変えられるように。
みなさんにとっても、明るい年になりますように。
12/15、日立の技術研修所にて、「ソフトウェア・アーキテクトへの道 –アーキテクト自らが語る、今日の自分を形成した学習と経験-」と題した研修の講師をさせていただきました。
今回は、日立情報制御ソリューションズ渡辺滋さんのとってもおもしろい企画です。講師陣は、ビースラッシュの山田大介さん、メタボリックスの山田正樹さん、東海大学の清水尚彦さん、グロースエクスパートナーズの鈴木雄介さん、そして私の5人で、5人が自身の経験とアーキテクトとは何か、を語るという趣向です。
ソフトウェア・アーキテクト、または、ITアーキテクトという職種、称号は、最近、よく話題にのぼります。あるプロジェクトが開発する製品、システムの全体像を把握して、そのソフトウェアの基本設計、方式設計をするプロジェクトの最高技術責任者といった意味で用いられることが多いようです。しかし、実際にアーキテクトの活躍を目の当たりにする機会も少ないこともあり、アーキテクトの実際の仕事の内容や能力について具体的なイメージを持つ技術者は多くないと思われます。 そこで、今回の研修では第一線で活躍されている著名なソフトウェア・アーキテクトの方々を講師にお招きし、
①アーキテクトの仕事の実態
②その仕事を遂行するために大切な能力、スキル、知識、経験
③アーキテクトとなるために重要であった過去の学習、経験
④これからアーキテクトを目指すソフトウェア設計者、プログラマへのアドバイス等について縦横に語って頂くことと致しました。講演を通して、アーキテクトの実像を明らかにし、さらにアーキテクトを目指す意欲ある技術者に、今後どのような学習や努力をすればよいか、というヒントを掴んで頂きたいと思います。
最後には、パネルディスカッションという形で、アーキテクト像を浮き彫りにするという企画でした。(ぼくが司会を務めさせていただきました。)ぼく自身もとてもびっくりしたのは、この5人はまったくといっていいほど、個性がばらばらで、話した内容も5者5様でした。パネルディスカッションの話題も多彩なものになりました。
パネルでは
- アーキテクトはコーディングまでやる?
- 開発に参加するメンバのスキルによってアーキテクチャは変わる?
- アーキテクチャはアーキテクト本人の趣味や価値観がかかわる?
- オフショア開発したら、日本からものづくりの知恵やスキルがなくなる?
などの質問が出て、場が沸きました。
ぼく個人は、アーキテクチャはソースコード、ドキュメント、そして「開発に参加した人の記憶」(Grady Boochの言葉によると部族記憶=tribal memory)にあると考えています。(参考記事:「アーキテクチャとは?Grady Boochによると。。。」)
伊勢神宮の式年遷宮を知っていますか?神社の引越しを20年に一度行うことで、頭の中にある宮大工スキルを世代を超えて伝達するんです。これと同じで、ソフトウェアの資産は、人の頭の中まで含めて考えないといけないと思っています。(参考記事:「ソフトウェアの資産」)
また、その場では話しませんでしたが、ソフトウェアの本質的な複雑さ、およびぼくが考えるアーキテクチャの定義(問題空間から解空間への1対多写像を設計とよび、その解空間に現れる大域構造)については、「VSUGアーキテクトアカデミーで講演しました」も参照してください。
そして、パネルの最後では、各自の「アーキテクトとは」を語ってもらってこの研修をしめました。
- 山田(大)さん 「ワクワクしてできる仕事」
- 清水さん 「自分の生きた価値を残すこと」
- 山田(正)さん 「世界を作ること」
- 鈴木さん 「ものをつくる楽しみを最大限いかせる場」
- 平鍋 「システムは人が人のためにつくるので、人をつなぐ仕事」
以下は、個人的なメモのマインドマップ(クリックで拡大)です。包括的なレポートではありません。でも、ぼくがキャッチした各講師のポイントがわかると思います。(ぼくの部分は、後で描きました)
それから、パネルディスカッションでは、下のマインドマップを描きました。マインドマップをプロジェクタで写しながら、リアルタイムに書き込んで議論を進めました。
この場を作っていただいた、渡辺さん、そして日立技術研修所の佐藤さん、どうもありがとうございました。
※マインドマップはもちろん、astah で描き、astah publish( http://p.astah.net )で公開しています。
二つの札幌でのイベントについて書きたいと思います。
- JavaFesta 札幌に参加しました。
- アジャイル札幌で囲まれました。w
JavaFesta 札幌は、これまで3回(もしかしたら4回?)呼んで頂き、プロジェクトファシリテーション、マインドマップとソフトウェアのビジュアル表現、などを話しましたが、今回はガチでアジャイル開発について話ました。過去は、アジャイルの認知が国内で進んでいないこともあり、分かりやすい内容にしましたが、今年はアジャイルが本筋だと思ったからです。
内容はこちらです。
アジャイルのビジネス環境からの必然性(仕様を決めて作ると65%が無駄)、アジャイルの意味(ビジネス目的と開発のミッションとリスクの整合)、リーン、TPS、アジャイル、XP、Scrumの歴史的関係、そして今話題のKanbanについて。それから、アジャイルのプラクティスや成果の数値を含んだレポート(どのプラクティスが使われている?生産性と品質は上がる?)などです。
でも、一番伝えたかったのは、「ビジネス」と「プロセス」の狭間に落ちてしまいがちな、ソフトウェア開発現場の悩み、についてどう答えるか、ということです。
ぼくは、アジャイルに目覚めたのがXPという手法に出会ったことがきっかけになっていて、そこには、"Energized Work"というプラクティスがあります。これは、仕事にエネルギーを注げるような、心理的、社会的、な環境を自分の周りを変えることで作る必要があります。
現実の自分の仕事で、理想論のアジャイルをやろう、という気合はあっても、それが例えば上司の理解、顧客の理解を得られないとか、会社のやり方と合わない、なんてことは普通なんです。ぼくたちはいつも、理想をキープしながら現実を受け入れながら自分の周りを変えていきたい、難しいけど、という泥の中にいる。それはいつでもそうなんです。それでも、現場をよくしたい、という気持ちは忘れてはいけなくてそのエネルギーをどうやってリチャージするか。
ぼくはこの鍵が、JavaFestaのようなコミュニティ活動に1つはあると思っています。それぞれの現場での悩みはあっても、理想をもつ同士が悩みを交換できる場。そして、外から来た識者の話を聞く場。これがあることで、札幌のエンジニアに横のつながりができ、会社という縦のつながりを超えて、仕事のやりがいを共有できる。そんな可能性が、実はワールドワイドで起こっているんです。それを伝えたかった。
機会をもらった、新さん、瀬戸田さん、ありがとうございました。
講演の最後で紹介した札幌のコミュニティ、および主催者は、
- アジャイル札幌の鈴木さん
- Ruby札幌(from sappro, with love for ruby.)の島田さん(@snoozer05)
- アジャイルサムライ読書会、札幌道場のオム子さん(@irasally)。当日のブログはこちら。
です。ぜひ、アクセスしてください。
それから、会場では、久しぶりに札幌を拠点にしてコンサル活動をされている神崎さん、アジャイル会で新ネタを次々に作り出している牛尾さん、新しいクラウド環境を日本で精力的に紹介している玉川さん、Sun時代からJavaの情報を提供してくれている寺田さん(桜庭さんが共通の友人だと分かりました)、などなど、久しぶりに出会えてうれしかったです!日本を変えていきましょう。
さて、もう1つ。
前日のアジャイル札幌ですが、今年の1月にも呼んで頂きましたが、今回札幌に前日に入るということで、無理をいって会を作ってもらいました。
- アジャイル札幌特別編、「平鍋さんを囲む会」(ATND)
東京エレクトロンソフトウェアテクノロジーズに会場をお借りして、30人くらいの札幌の元気なエンジニアが集まってくれました。内容は、リーンスタートアップです。リーンという考え方が、さまざまな業界に影響を与えるなか、スタートアップ(起業)の文脈でどういう流れが起きているかを話したつもりです。
周辺資料は、
です。当日の様子を書いてくれたブログです。
- レポートbyトラスティア株式会社のエンジニアの方
- オム子さんレポート
- そのほか、たくさん、あると思うので、書いた方、このブログにコメントを。
このブログを見たかた、以下に、Facebookのアルバムのリンクを入れておきますので、写真に移っていたら、ぜひ、自分の名前をタグ付けてください。(下のリンクから誰でも見れます。facebookアカウントをお持ちの方は、写真にタグをつける機能で、自分のIDを入れてください)
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.10150387113743716.348526.564933715&;type=1&l=9267bb996f
北海道では、いつも元気をもらいます。鈴木さん、島田さん、本当にありがとうございました。
今日公開された、SPaMCAST というポッドキャスティングのインタビューは、Linda Rising をフィーチャーしています。特に、彼女がアジャイルジャパンでの講演での経験について、静かに、アツく語っています。
Fearless Changeの中で「Do Food」と呼ばれるパターンから話を始めますが、あの時期の日本で話をしたときに、「エバンジェリスト」というパターンの重要さに気づいて、信じること、がそもそも未来を変える力になることを途中で主テーマにした、と彼女が話しています。
また、彼女はいま、旦那さんと引っ越して、発展途上国を支援することに力を注ごうとしていると。そして、そこでも、Fearless Changeに似たパターンを、国を変える、という目的で作りたい。それをライフワークにしたいんだ、と話しています。
リンダの英語は、本当にゆっくり、はっきり、聞きやすいので、英語のリスニングとしてもお勧めです!
SPaMCAST 156 - Linda Rising, Agile, Patterns for Fearless Change
http://spamcast.libsyn.com/s-pa-mcast-156-linda-rising-agile-patterns-for-fearless-change
話の中で、何度か、AgileJapan の話が出てきます。Kenji という名前も出てきてうれしいやら恥ずかしいやらです。
なお、SPaMCAST は、Software Process and Measurement Cast, の略で、過去に僕も3回インタビューを受けています。マインドマップやリーン、かんばん、そしてアジャイルのことが多いです。
今日の話題で、「BitbucketがGitをサポート!」というのがありました。
これで、 Bitbucketは、Git、Mercurial、Subversionのソースコードをインポートできることになります。Atlassianの最近のツール革新にはすごい勢いを感じますね。
こんな流れに応じて、チェンジビジョンのastahでも、ソースコードを簡単にUMLに変換できるインターフェイスを用意しました。「簡単コードリバース」、という機能です。
Github, Google Project Hosting, そして、Atlassan のBitbucketとFishEyeから、手軽なD&D操作でクラス図をその場で作成します。(1 分のビデオを見てください)
YouTube: astah* Easy Code Reverse Plugin
この「簡単コードリバース」 は、astah6.5のプラグインンとして作成されていて、astah Pro や UML では無償で利用することができます。ぜひ、試してみてください。
プラグイン一覧:
金曜に東京、船堀で「PMシンポジウム」があり、プロジェクトファシリテーションの講演をしました。
に @ma_onpu さんがシンポジウム全体のツイートをまとめてくれています。また、杉山さん(@sugiyama_pm アジャイルジャパンに続いてでお世話になった)が、当日司会をしていただき、上記の中でぼくの話を書いてくれています。
そして、その同じ日に、これまた大阪に呼ばれてプロジェクトファシリテーションの話をしてきました。こちらは、「あかねサロン」という大阪の「学びの会」です。一日に2回、同じ話をするのはもしかしたら初めてかもしれません。。。
資料はいつもと同じ、こちらです。



あかねサロンでは、梅田駅から、淀屋橋まで迷子になりながらなんとか時間ぎりぎりにたどりつき、息を切らしての講演。写真は、自作の「Myボード」で会議ジャックのやり方を紹介しているところ。
そして、見える化、をスコアボードで説明しているところです。
浦田さんにまたまたお世話になりました。飲み会では、あやしげな話題で遅くまでお付き合い頂き、ありがとうございました!
(このエントリは9/8に改訂しました)
XP祭りに行ってきた。今年は10年目ということで、記念すべき年。ぼくは、
- 社長パネル
- XP入門(by XP白本読書会)
に出させていただいた。運営スタッフの方、どうもありがとうございました。
特に、XP白本読書会では、ぼくのXPとの出会いやその後の変化をお話できてよかったです。この辺りは、同人誌、『Altimate Agile Stories』にも書いたので、ぜひ買って読んでくださいね。
さて、XP読書会の前説ですが、ばらばらと言ったことを書きます。
- XPは社会変革だ
まず、第二版の最初の一行目、"XP is about social change"について。このsocialは、ソーシャル・ネットの意味のソーシャルです。このあたりについては、過去にもたくさん書いています。
この本の、最初の一文と、最後の一文をつなげると、「XPは人と人の関係の仕方を変えることであり、その変化は自分から始まる」ということです。
- 「XP祭り2006、Social Change」 http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2006/09/xp2006__2264.html
- 「Social Change Starts With You」 http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2006/10/social_change_s.html
- 第一版と第二版について。
To Dad、つまり父、にささげられており、そこには家族の名前がある。先頭にあるCindeeは奥さんであり、第二版の共著者でもある。Kent に昔聞いたところ、AI(Appreciative Inquiry)はCindeeの分野だ、ということだ。XPとAIの関係については、
- 「自分たちのよいところを認識することからはじめるXP」 http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2007/11/xp_f61d.html
参照。ぼくが、第一版から第二版に大きく変わったところ、といったのはこのことだ。
- XPはテストが中心だ。("Test Infection")
あと、ぼくが付箋を付けてあった部分は、P.45 の "Test Infected" という Erich Gamma との記事。これはぼくもリアルタイムで読んでいた。1998年のJava Reportだ。趣旨は、一般的にプログラマはテスト嫌いと言われているが、JUnitを導入してテストファーストをはじめると、それはよい習慣としてどんどん広がった、ということで、これをテスト熱中症、と呼んだ。これは、オブラブのサイトに日本語訳がある。
- 「テスト熱中症:プログラマは、テストを書くのが好きになる」 http://www.objectclub.jp/community/XP-jp/xp_relate/testinfected-j
です。改めて、XPではテストを開発の中心に置くことを強く主張している。
(ここから、9/5 追記)
- メタファ
次は、p.56 Metaphor/Architecture について。Metaphor が Architecuture の役割をする、という記述があります。このMetaphorというプラクティスは、XPの中でもっとも難しい、あるいは実践されていないものです。要は、
システムの全体をイメージできるような「たとえ」を、顧客も開発者も共有することによって、全体に対する理解と詳細化を促進するもの。
です。でも、思いつくのが難しい。。。そこで近年は、「共通の語彙」Common Vocabulary を作ったり、DDDでいうところのUniversal Languageで置き換えられる(た)と考えていいでしょう。
- メトリクス
p.72 Metrics。ここに書いているのは、「Big Visible Chartを壁に貼れ」これには当時シビれた。だって、メトリクス、の節。そこに、壁に貼れ、と。あと、どこかに「もし進捗のレポートを求められたら、これをきれいに清書するのではなく、このまま会議室に持って行って見せろ」というのもあって、これにキュンと来て、このころ、ぼくが勤める永和システムマネジメントの役員会で応用した覚えがある。
- コーチング
p.73 Coaching 「XPのマネジメントの役割は2つに分けられる。コーチとトラッカー」ここには、いわゆる管理者、という視点ではなく人に教えられるくらい技術スキルがあること、そして、裏方に回ったメトリクスの収集者、という像が見れた。この裏方感は、後にぼくらが提唱することになった、プロジェクト・ファシリテーターに通じている。そして、よいコーチは、「トイ」と「フード」をチームに配る。なんと!(とそのころはノケゾった)
- デザインにおける図の役割
p.111 きれいなパワーポイントの図はいらない。UMLのホワイトボードのスケッチでもいい。(astahはこれになりたいと思った)。実際、この本には一箇所、UMLのスケッチが出てくる。(p.22)
- フード
そして p.134 再びフード。ここが、ぼくが何度も話した(書いた)、XPのパラダイムシフトというところか。。。「イテレーションが終わったら小さなお祝いをしなさい。ピザ、花火、、、、」。リリースが終わったら顧客と一緒にシャンパンのボトルを開けよ、というのもどこかにあったと思うが、見つけられていない。
ここから、9/7追記。Annotated Bibliography へとつづく。。。この本がもう一つ面白いのは、参考文献にコメントがついているところです。単なる文献の羅列ではなく、その本のどこがどう、XPと関連してるかについてKentの思いが読めます。
- Refactoring
Martin Fowlerのリファクタリング、という本。この本も、XPも1999年が出版で、よく見るとXPの参照文献にRefactoringが、そして、Refactoringの参照文献にXPがある。つまり、循環参照しているんです。これは、XPの体系化にRefactoringが必要であったし、そして、Refactoringも実証が必要であり、その場がXPだった、ということでしょうね。ちなみに、Refactoring自体は、93ころに、Bill OpdykeがSmalltalkでの論文を書いたのが起源です。Opdykeには、先日のSPLASH(OOPSLAの後身)にてはじめてお会いでき、感激しました。かれは、AgileにおけるArchitectureの役割、というすごく興味深いワークショップを続けて開催しています。
- George Lakoff
XPのリファレンスには、"Philosophy in the Flesh: The Embodied Mind and Its Challenge to Western Thought"(『肉中の哲学―肉体を具有したマインドが西洋の思考に挑戦する』) が紹介されています。この本以外にも、Lakoffには名著があって、日本語になっているものに、"Metaphor We Live By"『人生とレトリック』があります。そして、僕がこの日に紹介したのは、"Woman, Fire, and the Dangerous Things"『認知意味論―言語から見た人間の心』(なんて無味感想な日本語題名!)です。この本は、文化、部族によって人間の認識する世界構造はまちまちである。そのカテゴリ化構造は、放射状である、ということを言っているんですが、「女性と火と危険なもの」を同一のカテゴリに置く文化があるんです。これは、オブジェクト指向で行われる「現実世界のモデル化」が、いかに無理があるか(世界の構造は頭の中にあるのであって、人間の認知なしには存在しない)ということを示している本です。
こしばさんが、「地震、雷、火事、おやじ」と言ったのはまさに的を射ていますね。
- Sex Tips for Girls
飲み会のワールドカベ、で「平鍋さんの下ネタ」と書かれたのはこのことです。この本には、最初のデートの話題の選び方から、ベッドでのとってもテクニカルな話まで詳しく出ています。読書会では、一部詳細にお話しました。この本へのKentのコメントは、「本当の情熱こそが、究極のテクニック。それさえあれば、ほかのものはあるべき場所におさまる。それがなければ、なんにもならない」です。
その他、Alexandarの「パタン言語」、Gerald Weinberg のQuality Software Management、Tom DeMarco の「ピープルウェア」, Thomas Kuhn のパラダイム論、Scott McCloudのコミック論、Frederic Taylor の「科学的管理法」、Colin Turnbullの「The Forrest People」と「The Mountain People」(資源が豊富な民族と希少な民族の行動。Kentは、Forrest People型にプロジェクトをしたい、と考えてXPを作った)、Fred Brooksの「人月の神話」、Ward Cunninghamの「Episodesパターン」などなどを紹介しました。
特に、Cunninghamらを含む、パターンとXPの関係については、
- 「パターンムーブメントからアジャイルムーブメントへ」 http://blogs.itmedia.co.jp/hiranabe/2005/10/post_dc1e.html
- 「XPとパターン。Ralph Johnson の見解」
http://www.objectclub.jp/community/XP-jp/xp_relate/xp_patterns-j
を参照してください。
以上、白本読書会のコメンタリでした。もっとXPを深く知りたい方に参考となるエントリになれば、と思います。
(※9/8追記: プロペラ帽について)
@Shunyaa31さん、飲み会にてプロペラ帽の写真を撮っていただいてありがとうございました。プロペラ帽はXPの「Simple Design」というプラクティスとかかわりがあります。ぼくがピンク本(RonJeffriesらによる)の訳をしたときに、あとがきに書いた、イラストを載っけておきます。
プロペラ帽はハッカーの象徴です。XPではシンプルに朴訥なコードが逆によしとされるため、難しいトリッキーなコードを書いた人は、ハッカーの称号とともに、このプロペラ帽が与えられ、罰として、これをかぶっていないといけないのです。
http://tech.groups.yahoo.com/group/extremeprogramming/message/9270
アジャイルサムライの中では、このプロペラ帽は、どのように扱われているのだろう!?









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