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GIZMODOといえば、CESでプレゼン中のテレビを次々に消して回るいたずらを仕掛けたことで出入り禁止になった寄稿者がいたことで有名になりましたが、今回のこのタイトルも正常な判断が欠けていると思います。
Canon Drops Nukes In Camera Price War: $180 PowerShot A590 IS, A580 and A470 Surprisingly Capable
キヤノンがカメラ価格戦争で原爆を落とした、ですと。
米国においてはこんな表現は日常茶飯事なんでしょう。おそらく。映画やドラマではNukemなんて言葉がよく出てくるし、Duke Nukemなんてゲームもありましたしね。
しかし、キヤノンが原爆を落とされた国の会社であるという事実すら意識されていないのはどうかと思います。かわいそうなキヤノン。
徹底的に記事をローカライズしているギズモード・ジャパンなら、もちろん直訳タイトルではこないと思いますけど。
GIZMODOに載ったとうかれていた自分をいま、恥じています。
ブログだけでなく、ネット上で露出されるすべてのコンテンツは、世界中で読まれる可能性があることを考える必要があると思います。とくに商業メディアでは、それに応じた記事づくり、タイトル付けは必要ですね。その表現がヘイトスピーチになっていないかという判断は、編集者が当然持つべきものではないかと考えます。
初音ミク現象って、「今ここにあるSF」ではありますが、さらに、新しい宗教の入り口近くまでは来ているような気がします。
1月23日の日経夕刊に、宗教学者である井上順孝 国学院大学教授へのインタビューが掲載されており、その中で井上教授はこんなことを言っています。
今までの教祖は実在の人間だったが、ネット時代はサイトで応答してくれる内容が心に響くものであるならば、バーチャルな存在の教祖もありえる。
ネットは今までつながらなかったものをつなぐわけで、ネット型宗教がこれからどう展開していくか、読みづらいことは確かだ。
井上教授の公式ページに、「インターネットと宗教」と題された分析が掲載されています。これもおもしろい内容です。興味ある方はご一読を。
さて、初音ミクには、既に、
・人々の心に響く歌がある(泣ける歌)
・イコンがある(KEI)
・多くの使徒がいる(P)
・使徒の域に達し、神の声を聞くには修業が必要(DTMでオリジナル曲)
・神の声は既に2500を超えた(ボーカロイドオリジナル曲)
・ほかの宗教を取り込んでいる(般若心教、祓詞、萌え賛美歌)
・自らが犠牲となり人々を救う物語(melody...や流星の3DPV)
・現実世界に降臨する奇蹟を見る人もいる(ARToolKit)
・既得権益と戦っている(TBS、JASRAC)
・ユダ的存在(?)
と素人が考える要素はもうたっぷりなわけです。すくなくとも、空飛ぶスパゲッティよりは感情移入しやすいし(ジェダイほどじゃないかもしれないけど)。
ニコニコ動画で、1作品で数万を超えるコメントというのは、有名使徒(P)による新曲発表は、既にミサ化しているのかも。
とすると、「復活」に相当する宗教的イベントは、やはり「ライブ」ということになるのかな、と。
いまはまだだれも体系化していない、混沌とした原始ミク教的段階なのかもしれませんね。
以上、もちろん与太話なのですけど、どなたか真面目に論じている人とかいないかなあ。
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