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海外速報部ログのエントリー「iPodがAmazon Kindleを駆逐する日」でAmazon Kindleのライバルとして、AppleのiPhone/iPod touch、そしてその後継機を挙げました。実はあと2つほど、Kindleのライバルとなりそうなプラットフォームがあります。1つは、ニンテンドーDS。
ニンテンドーDSには画期的な読書プラットフォームが存在しています。日本の古典的名著、100冊がプリインストールされている、「DS文学全集」です。10月に発売されたばかりで価格は2800円。
ベースになっているのは著作権切れの作品をていねいにテキスト化しアーカイブしている、青空文庫です。その世話役である富田倫生さんへのインタビューがここにありますのでぜひ読んでください。
自分自身で試したわけではないのでなんともいえませんが、Wi-Fi経由で作品の追加ダウンロードが可能であるなど、たんにスタティックな名作全集にとどまっていないようです。スタティックな名作全集では「一度は読んでおきたい日本文学100選」というのがやはりニンテンドーDS用に売られています。
「DS文学全集」のWi-Fiでの電子書籍追加機能を使えば、古典だけではなく新刊を読むことが可能です。実際、新作の短編小説がダウンロード可能。
最初の作品として、北村薫の短編がすでに追加されており、田口ランディ、貫井徳郎の作品が続きます。今後は電子書籍を販売していく仕組みが作られるかもしれません。
コンピュータを経由せずにすむ、という点ではAmazon Kindleと同じ発想であり、必要な価格ははるかに安い。どのくらい普及するかはわかりませんが、「古典だけではない」ということが判明し、新作がどんどん投入されれば、日本の既存の電子書籍デバイスよりははるかにポピュラーになる可能性があると思います。
Amazon Kindleと真っ向からぶつかるには、「DS文学全集」を米国で展開する必要がありますが、任天堂は果たしてそのつもりはあるのでしょうか? その場合にはProject Gutenbergを使うとかするんでしょうか?
とにかく任天堂もAppleと同じく、電子書籍への布石はあらかた済ませているのでした。
もう1つの読書プラットフォームについてはまた別の機会に。
ところで、このエントリーを書いててびっくりしたのが、ITmediaにはこのソフトに関する記事がないこと。うーん。
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