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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

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クラウド・エコシステムは、クラウドをベースに多くの関係事業者やグループを集約するプラットフォームとしての役割を担い、多くの関係事業者が集まることにより、外部ネットワークとの連携効果を生み出し、新しいビジネスの機会を創出しています。

NIST クラウド・コンピューティングのリファレンス・アーキテクチャ、NIST SP500-292が提示しているアクターモデルでは、クラウドを構成するそれぞれの役割について、「Cloud Consumer」「Cloud Provider」「Cloud Carrier」「Cloud Auditor」「Cloud Broker」の5つに分類しています。

Cloud Consumer
クラウドサービスの利用者、および組織に属する管理者

Cloud Provider:
クラウドサービスを提供する事業者および組織

Cloud Auditor
クラウドサービスの運用やパフォーマンス、セキュリティなどのアセスメント(評価)を第三者機関としてCloud Consumer に提供する組織

Cloud Broker
クラウドサービスの管理や、Cloud Consumer とCloudService Provider 間の契約締結の仲介事業者

Cloud Carrier
クラウドサービスの利用に必要なネットワークを提供する事業者

image

さらに、IDCでは、上記の5つのアクターモデルに加えて、以下の3つの役割を加えています。

Cloud Enabler(Components)
クラウドサービス基盤を構築するために必要なIT 製品およびサービスの提供者

Cloud Community
特定のクラウドサービスや技術の利用者が中心の情報交換を主目的とした組織やコミュニティ

Cloud Integrator
クラウドサービスの導入支援を行う事業者。
(※Cloud Integrator とCloud Broker は、同一事業者、組織となることも)

 

クラウド・エコシステム形成のプロセス

クラウド・エコシステムの形成には、以下のようなステップが考えられます。

1.Cloud ProviderとCloud Consumerとのシンプルな取引

Cloud Consumerが、Cloud Enablerの提供によって構築されたCloud Providerが提供するサービスを利用するシンプルな取引形態で、クラウドサービスの提供時の多くはこのモデルから始まります。

2.Cloud Communityによるクラウド・エコシステムの組成

クラウド・エコシステムの形成には、該当するクラウドサービスを中心としたサードパーティが情報交換や連携を目的とするコミュニティや組織づくりが契機となります。組織やコミュニティの活動が活発なほど、該当のクラウドビジネスの潜在的な成長性は高いと言えるでしょう。

3.Cloud BrokerやCloud Integratorの仲介・支援

該当のサービスの普及が進むと、運用管理や付加価値サービスなど高度なニーズが出てきます。そのため、Cloud Consumer とCloudService Provider 間の契約締結を仲介し付加価値をつけて再販するCloud Brokerの役割が大きくなります。さらに、Cloud Consumer のオンプレミスのシステムからクラウドへマイグレーションをするといった導入支援を行うCloud Integratorのニーズも高まってくるでしょう。

4.Cloud Auditorによるクラウドサービスの安全性・信頼性向上

クラウドの普及が進み、エンタープライズ系の基幹システムまで導入されるようになると、クラウドサービスの運用やパフォーマンスや、セキュリティなどの、クラウドサービスの安全性や信頼性が問われるようになります。Cloud Providerは、Cloud Auditorを通じてセキュリティなどの認証取得をし、Cloud Consumer にその認証結果を公開することで、Cloud Consumerからの信頼を獲得し、普及を加速させていくことになります。

5.Cloud Carrierを介したInter-Cloudへ

Cloud Communityによるコミュニティ、Cloud BrokerやCloud Integratorによる仲介・支援、そしてCloud Auditorによる安全性・信頼性向上を通じて、Cloud Providerは次第にネットワークを提供するCloud Carrierにより、ネットワークでクラウド間がつながるInterCloudを形成していくことになります。その代表的な動きが、ネットワークをソフトウェアでプログラマブルで管理・制御するSDN(Software Defined Network)による仮想ネットワークの潮流です。クラウドは仮想マシンやストレージだけでなく、ネットワークを含めて、オンデマンドリソース管理・制御を実現することで、InterCloudを通じた巨大なバリューチェーンを形成していくことができるでしょう。

※クラウド・エコシステムに関するブログ

  • (1)クラウド・エコシステムとは何か? (2012.5.14)
  • (2)登場の背景 (2012.5.15)
  • (3)注目される6つの理由 (2012.5.16)
  • (4)SIビジネスの行方 (2012.5.17)
  • (5)コミュニティの存在感 (2012.5.20)
  • (6)クラウドを推進する団体 (2012.5.21)
  • (7)オープンクラウドの展開 (2012.5.23)
  • (8)クラウド・エコノミクスの視点 (2012.5.24)
  • (9)エコシステムにおけるソーシャル・キャピタルの役割 (2012.5.25)
  • (10)グローバル市場へ (2012.5.28)
  • (11)全体最適化志向の「組み合わせ型」モデルへ (2012.5.29)
  • (12)産業構造の変化と新規ビジネスの創出 (2012.5.30)
  • (13)経営者の視点 (2012.5.31)
  • (14)ベンチャー企業の役割 (2012.6.1)
  • (15)政府の役割 (2012.6.4)
  • (16)自治体クラウド (2012.6.5)
  • (17)教育クラウド (2012.6.7)
  • (18)医療クラウド (2012.6.8)
  • (19)コネクテッド・エコノミー (2012.6.11)
  • (20)ユーザドリブン (2012.6.12)
  • (21)クラウド・イノベーションによる新たな価値創造 (2012.6.14)
  • (22)ベンチャー企業とベンチャーキャピタル (2012.6.15)
  • (23)ソーシャルゲームビジネス<前編>(2012.6.19)
  • (24)ソーシャルゲームビジネス<後編>(2012.6.20)
  • (25)電子書籍ビジネス<前編>(2012.6.20)
  • (26)電子書籍ビジネス<後編>(2012.6.21)
  • (27)スマートテレビの台頭(2012.6.25)
  • (28)スマートテレビ市場をリードするのは?(2012.6.26)
  • (29)スマートテレビのプラットフォーム覇権争い(2012.6.27)
  • (30)スマートテレビ向けの開発者獲得競争(2012.6.28)
  • (31)スマートテレビのこれから(2012.6.29)
  • (32)加熱するIaaSレイヤ競争(2012.7.2)
  • (33)クラウド上で繰り広げられるエコシステム間競争(グーグル、AWS編)(2012.7.3)
  • (34)エコシステムで対抗軸を示すOpenStack、CloudStack(2012.7.4)
  • (35)オープンクラウドを推進するOpenStack、CloudStackとは(2012.7.5)
  • (36)オープンクラウドがAWSを超える日は?(2012.7.6)
  • (37)成長するPaaS市場(2012.7.9)
  • (38)OpenPaaSの登場(2012.7.11)
  • (39)PaaSを展開する国内事業者(2012.7.12) 
  • (40)PaaSレイヤのエコシステム(2012.7.13)
  • (41)国内の郊外型データセンターの動向(2012.7.17) 
  • (42)国内の首都圏データセンターと市場動向(2012.7.18) 
  • (43)グローバルデータセンターの動向(2012.7.19) 
  • (44)Open Compute Project (2012.7.20)
  • (45)スマートフォン・エコノミーとスマートフォンの市場性(2012.7.23)
  • (46)スマートフォンの普及により多様化するエコシステム(2012.7.24)
  • (47)スマートフォン普及時におけるアップル、グーグル、アマゾンのエコシステム(2012.7.25)

     

     

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  • MASAYUKI HAYASHI

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    プロフィール

    林 雅之

    林 雅之

    ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
    国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
    著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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