『ビジネス2.0』の視点:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 『ビジネス2.0』の視点

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2012年7月31日

2012年8月1日の投稿

2012年8月2日 »

情報通信白書2012」からの引用を中心に、ビッグデータの動向についてまとめています。

ビッグデータの活用については、検索、電子商取引、ソーシャルメディア等のウェブサービス分野において、多量に生成・収集等されるデータを各種サービスの提供に活用することでビジネスが進展してきている点が指摘されています。

その代表例として、グローバルに事業を展開しているAmazon、Apple、Facebook、Google など米国のネット系プラットフォーム事業者をあげています。

各事業者は、利用者の商品・デジタルコンテンツ等の購買履歴や決済情報、コミュニケーションの発信履歴など膨大なデータを蓄積し、これらのデータを活用しつつ、サービス革新などを進めることが、各社の競争力につながると指摘しています。

ビッグデータ活用は、データの収集・蓄積・分析に至る技術の高度化や商用サービス・機器の登場により、多様な付加価値が創造されると期待されています。

ビッグデータの活用イメージにおいては、

様々なデータから把握・収集し、データを蓄積し処理可能な状態にし、そして、データを処理・分析することで、様々な活用例を生み出しています。

image

これらの実現には、

  • データの収集・把握技術、大量のデータを分析可能な状態で蓄積する技術
  • 大量のデータを高速で分析する技術など

などがあります。

海外の民間調査会社が発表したレポート18 では、ビッグデータによる付加価値創造について、以下の5つを示しています。

①透明性の創造(Creating transparency)

②需要の発掘、柔軟性の顕在化、パフォーマンスの増大の実験の可能化(Enablingexperimentation to discover needs, expose variability, and improve performance)

③人々のセグメント化による動作のカスタマイズ(Segmenting populations to customize actions)

④自動化されたアルゴリズムによる人間の決断の代替・支援(Replacing/supporting human decision making with automated
algorithms)

⑤新たなビジネスモデル、製品、サービス革新(Innovating new business models, products,and services)の5 類型を提示している。

ビッグデータとして活用されるデータは、今後は、ウェブサービス分野のデータ・技術のみならず、M2M 等のセンサーネットワーク等から収集されるデータも含め、多様なデータでの利用が想定されています。

このような多種多量のデータを実社会分野において分野横断的に、かつリアルタイムに活用し、

  • 交通渋滞、医療の充実や犯罪抑止といった社会的課題の解決
  • 電力網など業務基盤・社会インフラの効率的運用

といった分野での効果をあげています。

そのほか、「スマートシティ」「スマートタウン」における活用など、公共分野においても活用の方策が実証されています。

 

ビッグデータにおける市場性

個々の企業レベルにおいても競争力向上や成長の鍵となると同時に、各部門の生産性向上やサービス革新、消費者価値の増大等を通じて、国全体の成長を担う存在となりつつあるとしています。

情報通信審議会ICT 基本戦略ボード・ビッグデータの活用に関するアドホックグループの調査によると、

ビッグデータの社会経済効果については、

ビッグデータの活用に関する市場規模等の計測手法については、国際的に確立されていない状況であるが、諸外国に関する民間調査機関による試算等を前提とした場合の日本における効果として、データの利用事業者及びその支援事業者からなるビッグデータの活用に関する市場においては、今後、少なくとも10 兆円規模の付加価値創出及び12 〜15 兆円規模の社会的コスト削減の効果があると考えられる。 

と、付加価値創造と社会的コスト削減で22兆円~25兆円の効果が出るとしています。

image

その内訳は、データ利用事業者のデータ利用において

<医療>
・医療費最適化:3.1~4.6兆円
<行政>
・行政効率化:7,200億円~1.2兆円
・社会保障給付是正:2,995.5億円~1.2兆円
・租税増収:2,133.9~8,535.6億円
<小売>
・利益増加額:0.95兆円以上
<製造>
・製品開発費節減:最大5.7兆円
<位置情報>
・サービス収入:3,040億円
・エンドユーザー価値:2.1兆円
<交通>
・プローブ交通情報の導入による渋滞解消効果 2.09兆円
  渋滞による経済損失(11兆円:H17年国交省)
 ×走行時間削減効果(19%:NR「I 全力案内」

データ利用支援事業者のデータ収集、情報管理、分析において

・M2M(2020年に約9,000億円)
・クラウドサービス
  (2016年に2.8兆円、単純外挿すると2020年までに4.2兆円)
・ストレージ関連ソフトウェア(2020年に約977億円)
・ビジネスインテリジェンスツール(2020年に1,940億円)

となっています。

 

※担当キュレーター「わんとぴ

OneTopi「クラウド」@cloud_1topi(クラウド)   OneTopi「情報通信政策」@ict_1topi(情報通信政策) OneTopi「電子書籍」@ebook_1topi(電子書籍)

OneTopi「モバイル」@mobile_1topi(モバイル) OneTopi「SmartTV」@smarttv_1topi(スマートテレビ)

OneTopi「地域活性化」@localict_1tp(地域活性化)OneTopi「スマートシティ」@smartcity_1tp(スマートシティ)

MASAYUKI HAYASHI

« 2012年7月31日

2012年8月1日の投稿

2012年8月2日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
business20
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ