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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2012年6月11日

2012年6月12日の投稿

2012年6月13日 »

第一回はクラウド・エコシステムの概要、第二回は登場の背景、第三回は注目される6つの理由、第四回はSIビジネスの今後、第五回はコミュニティの存在、第六回はクラウドを推進する団体、第七回はオープンクラウド、第八回はクラウド・エコノミクス、第九回はソーシャルキャピタル、第十回はグローバル市場、第十一回は組み合わせ型モデル、第十二回は産業構造の変化、第十三回は経営者の視点、第十四回はベンチャー企業の役割、第十五回は政府の役割、第十六回は自治体クラウド、第十七回は教育クラウド、第十八回では医療クラウド、そして第十九回では、コネクテッド・エコノミーについて整理をしました。

今回は、ユーザ視点で整理をしてみたいと思います。クラウドの進展の究極の姿は、ユーザが必要な時に必要なサービスやリソースを好きな分だけ利用し、さらに、パソコンやタブレットやテレビなど様々なデバイスから利用できるという姿です。

つまり、ユーザドリブン(ユーザ主導)のクラウド環境を作ることが重要となり、その環境を実現するために、ユーザの視点に立ち、クラウド・エコシステムを形成していくことがポイントとなります。

では、ユーザドリブンのクラウド環境とはどういうものなのか、少し整理をしてみたいと思います。

セルフサービスであること

クラウドサービスは、ユーザが必要なときに必要なサービスやリソースを必要な分だけ利用できるサービスです。これらを実現するためには、ユーザにとって使いやすいユーザインターフェイスで、セルフポータル画面からユーザがサービスやリソースにアクセスできるという環境を用意することです。

たとえば、クラウドマネジメントシステムを使えば、サーバやネットワーク、そして、ストレージなどを総合的に管理できます。仮想サーバが必要なときには、オンライン上のセルフポータル画面で、必要なCPUやメモリを設定した仮想サーバを起動し、停止、削除、そして、再起動をするといったことができます。

様々なサービスやリソースにアクセスできること

ユーザが利便性を感じるためには、一つのセルフポータル画面から、必要なサービスやリソースが利用できることです。複数のクラウドサービスを利用する場合に、それぞれ画面をたちあげて管理するのは非常に不便です。最近では、これらの複数のクラウドサービスを一元的に管理し利用できるサービスが多く登場しています。

複数の異なるサービスがつながることをハイブリッドクラウドと呼びます。今後、クラウドサービス間の連携が進み、ユーザはより多くのサービスをポータルを通じて利用できるようになるでしょう。

リアルタイム性が高いこと

クラウドのメリットはリアルタイム性が高いことです。通常はサーバーを用意し、システムを構築するのに、数ヶ月かかることもありました。クラウドを活用することで、オンラインで申し込みをし、仮想サーバを数分でたちあげるなど、必要なリソースを必要な分だけ、短期間の間に用意することができるようになります。

こういった環境であれば、イベント時などで構築したWebサイトに一時的に多くのアクセスがある場合でも、臨機応変に対応することができます。

オープンであること

サービスやリソースを利用するにあたっては、オープンスタンダードであるクラウド環境を利用することが望ましいと考えています。独自のクラウド環境となってしまうと、事業者に縛り付けられてしまう、いわゆるクラウドロックインの形となってしまい、仮にサービスを移行したいと思ってもなかなか移行できず、他社のサービスが利用できないといったことも生じる可能性があります。

マルチデバイス対応で常にネットワークにつながっていること

クラウドを利用するにあたっては、パソコンだけでなく、iOSやAndroid搭載のスマートフォンやタブレットなど、様々なデバイスからアクセス可能となります。このマルチデバイスからクラウドにアクセスできる環境が、仕事の効率を高め、テレワークやノマドワークなど、様々なワークスタイルの実現が可能となります。

これらの実現には、スマートフォンやタブレットのデバイスだけでなく、外出先からでもアクセスが可能な、LTEやWiMAX、そして、Wifiなどのネットワーク環境が必要不可欠です。

自動化されていること

クラウドサービスを利用するにあたっては、たとえばWebへのアクセスが急激に増えた場合に自動的にリソースを増やしたり、アクセスが減ったときに自動的にリソースを減らすなど、環境にあわせてリソース配分を自動化することができます。

従量課金であること

クラウドサービスの大きな特徴に、従量課金があります。必要なときに必要分だけリソースを利用することで、必要なサービスを効率的に利用することができます。最近では月額上限つきの定額料金を採用するクラウドサービスも登場しており、使いすぎで大幅にコストがかさむこともなくなり、予算の計算もしやすくなっています。

まとめ

クラウド技術の進歩とクラウドサービスの充実により、ユーザはより便利な環境を享受できるようになりました。こういった環境をユーザに提供していくためには、事業者間の連携によるユーザ目線でのサービス提供が重要となるでしょう。その環境を支える大きな役割を担っているのが、クラウド・エコシステムといえるのではないでしょうか。

 

※担当キュレーター「わんとぴ

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MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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