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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

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5月28日にiPadを購入してから、1週間以上が経ちました。もともと、T-01A(Windows Mobile)を利用していて、iPhoneユーザではなかったため、ようやく使い方に慣れ、iPadの可能性を感じている今日この頃です。

先日、林信行氏の著書「iPadショック」を購入し大変興味深く読ませていただきました。iPadが、多くの業界に様々な変革をもたらす可能性についてまとめられています。

本書から自分のが感じたことですが、書評も交えて少し整理をしてみたいと思います。

第一章の「使ってわかるiPadの3つの魅力」では、以下のとおり

  1. 画面でが大きくなるだけで体験が様変わり
  2. ハード、ソフトの双方から追求した使い心地
  3. ユーザの色に染まるシンプルなつくり

の3つをあげています。

iPhoneがただ大きくなっただけ、という意見もありますが、画面が大きくなるだけで、相手と情報を共有したり、ソファーで電子書籍を読むといったように、ユーザ体験は大きく変化します。また、iPadの場合は、本体の大きさからバランス、持ったときの感触、そしてOSを含むソフトウエアの最適化まで、製品担当者がすべて監督しており、製品へのこだわりというのが如実に出ています。

また、「iPadはまるで、鏡のようなデバイスだ」という表現をしています。

電源を切っている間は、ガラスコーディングされた液晶画面部分にユーザの顔が映り込んでまさに鏡のようだが、実は電源をいれている間も、画面に映し出されるアプリなどが、まさにそのユーザーの趣味趣向を写す鏡となっているのだ。

アップルの場合は、余計な機能を徹底的に減らし、プレインストールしているアプリの機能も最小限にしています。シンプルが故に、ユーザの趣味趣向で利用用途は大きく異なります。非常にシンプルでありなが、個々の個性が表現できる端末と言えるでしょう。

「iPadの核となる7つのリフスタイル」では、

  • Webブラウジング
  • 電子メール
  • 写真 
  • 動画 
  • 音楽 
  • ゲーム 
  • 電子書籍

の7つをあげています。

写真はフォトフレームのようにもなりますし、動画も大画面で見られるため、インタラクティブなパーソナルテレビといった位置づけもなりそうです。ゲームは、これまでゲーム専用の端末が爆発的に売れていましたが、既に多くのゲームメーカーが参入を表明しているように、iPad上で動くゲームアプリもこれから、かなり増え、任天堂やソニーのシェアを大きく揺るがす可能性も十分に考えられるでしょう。

そして、目玉となるのは、電子書籍としての可能性です。海外では、「iBookStore」や「Kindle for iPad」を始めとして電子書籍関連のサービスが出てきていますが、日本ではこれから立ち上がりを見せていくところです。日本でもリーダとしての「i文庫HD」は非常に使い勝手がよく、「ビューン」はサイトへのアクセスが集中して、なかなかアクセスできない状況ですが、月額450円で30前後の雑誌の半分程度が読めるのはとても魅力的でしょう。

また、私自身、政府系の報告書などの資料の多くをPDFでダウンロードして、「GooeReader」で読めるような環境にしています。様々な資料を読む端末としても活用できる可能性を感じています。

 


関連サイト

MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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