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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

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苦戦する日本のエレクトロニクス産業と3つの要因(4/30)の記事の続きで、政府の具体的政策対応について、「産業構造審議会産業競争力部会(第4回)」を参照しながら整理をしていきたいと思います。

具体的政策対応では、①エレクトロニクス産業の構造改革、②ITによる産業の高次化と社会システムの革新、③課題解決型システムの海外展開と3つの具体的施策をあげています。今回は、①のエレクトロニクス産業の構造改革についてまとめてみたいと思います。

①エレクトロニクス産業の構造改革

  1. モジュラー化時代を勝ち抜ける「グローバルプレイヤー」の育成と支援
  2. 裾野産業まで含めた国内ものづくり基盤の強化
  3. 単なるコスト競争に陥らないためのイノベーションの強化
  4. ものづくり・サービス・コンテンツの複合新産業の育成と競争力強化
  5. コンテンツの海外展開支援
  6. 産業構造改革を視野に入れたクラウドコンピューティングの推進
  7. 課題解決型システムの国際展開を通じたIT産業の振興

1のモジュール化時代では、擦り合わせ段階(第1フェーズ)から、モジュラー化時代でのコスト競争に勝ち抜くために、「グローバルプレイヤーの形成(再編)を意識した基盤的な研究開発プロジェクト」の推進や「世界No.1となる事業セグメントを開拓するための実証プロジェクト」の支援をあげています。   

また、モジュラー化時代(第2フェーズ)においては、以下を実施。「産業革新機構の活用などによる業界再編」の推進や「法人税負担のあり方や資金面の支援など企業の設備投資等に対する支援」を検討をあげています。

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事業化を見据えた事例としては、リチウムイオン電池をあげています。自動車用以外にも、今後様々な用途が広がる。新たな用途を開拓し、世界No.1となるチャンスがあるとしています。

3の「単なるコスト競争に陥らないためのイノベーションの強化」では、日本企業が持つ技術の付加価値を高めて、単なるコスト競争に陥ることを防ぐ必要性を指摘し、イノベーション強化策として、「技術の強みを活かすための国際標準化を見据えたイノベーションの推進(例:LED照明)」や「グローバルなオープン・イノベーションの推進(例:欧州のフレームワークプログラム)」、そして、「ボリュームゾーンを見据えたユーザー視点(マーケティング重視)のイノベーションの推進(例:(欧州のリビングラボ))」の3つをあげています。

施策例としては、前回とりあげた「ブラックボックス」と「オープン」を合わせた標準化支援として、スマートグリッドにおける標準化戦略の検討を一般的な手法に昇華させ、他の重点分野へ活用をあげています。

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4の「ものづくり・サービス・コンテンツの複合新産業の育成と競争力強化」では、海外有力企業は、高度に加工されたコンテンツ(音楽・書籍等)に加え、世界中の個人が作成するアプリ(iPhone)、動画(ユーチューブ)、つぶやき(ツイッター)等、薄い付加価値ながらも常識を超える規模で情報を集積・提供して稼ぐビジネスを巧みに取り入れ、競争優位を構築している点をあげています。

そのため、企業の新たなビジネスモデル構築に向け、制度・環境整備(権利処理・調整についてのルール策定、クラウドデータセンタの基盤整備等)、新技術の標準化等を実施する必要があるとしています。

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具体的施策例としては、「多元的権利処理システムの実証」や「最新技術等の標準化・規格化」としては、3Dや電子書籍をあげています。電子書籍に関しては、総務省、文科省、経産省の3省政務級で、出版物のデジタル化に関する懇談会を開催し、著作権制度のあり方から技術フォーマットの標準化まで、幅広い課題を検討(本年6月頃とりまとめ予定)しています。

6の「産業構造改革を視野に入れたクラウドコンピューティングの推進」では、クラウドコンピューティングによるITソリューション産業の産業構造の転換を視野に入れ、クラウドデータセンタの基盤整備、制度整備、クラウドを活用した新産業の創出を支援するとしています。

最後に7の「課題解決型システムの国際展開を通じたIT産業の振興」ですが、ITを活用した課題解決型システムで、官民一体となって海外の膨大なインフラプロジェクトを獲得するため、制御システムの技術開発、リスクファイナンスの供給(JBIC、NEXI等)、海外展開に係る体制整備等を実施するとしています。

イメージ図は以下のとおりとなりますが、「スマートコミュニティ」や「スマートハウス」、そして鉄道といったインフラ制御システムが大きな柱となっています。

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施策例としては、新聞などでも紙面を賑わしていたインドでのデリームンバイ産業大動脈“スマートコミュニティの実現”です。

2009年12月に鳩山総理がインドを訪問し、スマートグリッド、水、リサイクル、都市交通など、日本の環境システム技術を活かした「スマートコミュニティ」の開発について、首脳間で合意しています。官民一体となったトップ外交により、新興インド市場を開拓しており、今後のシステム実証実験の行方が注目されます。

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次回は、若干重なるところがありますが、②ITによる産業の高次化と社会システムの革新、③課題解決型システムの海外展開についてまとめてみたいと思います。

MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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