『ビジネス2.0』の視点:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 『ビジネス2.0』の視点

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2010年5月3日

2010年5月4日の投稿

2010年5月5日 »

エレクトロニクス・IT産業の構造改革と政策対応」で①エレクトロニクス産業の構造改革、まとめてきましたが、次に、②ITによる産業の高次化と社会システムの革新 と③課題解決型システムの海外展開 について整理してみたいと思います。

②ITによる産業の高次化と社会システムの革新

  1. 未来の社会システムを実現する革新技術の開発
  2. 組込みソフトウェア・システムの標準化・信頼性向上
  3. 社会制度改革

1の「未来の社会システムを実現する革新技術の開発」では、未来の社会システムを実現するための革新技術について、オープンイノベーション、標準化、人材育成の視点を踏まえ、その研究開発を積極的に支援するとしています。

image

2の「組込みソフトウェア・システムの標準化・信頼性向上 」では、近年、爆発的に大規模化、複雑化している組込みソフトウェアの標準化・信頼性向上のため、車載制御システムにおいて、ソフトウェアだけではなく、半導体等のハードウェアまで含め、業界横断的に共同開発を推進していくとしています。また、ソフトウェアエンジニアリング手法を確立し、成果を情報家電やロボット等の他産業分野へ横展開していくとしています。

政策対応としては、JasPar(高信頼な車載ソフトウェアの共同開発と開発環境の整備)事業をあげています。これまで日本の自動車業界は世界をリードしてきましたが、電気自動車(EV)の本格的普及に伴ない、電子化時代の自動車関連産業の国際競争強化が重要となっていくでしょう。

image

3の「社会制度改革」では情報大航海プロジェクトなどの「匿名化技術の開発・普及」の取り組みをあげています。

③課題解決型システムの海外展開

  1. 世界最高水準のサービス品質を誇る日本の社会インフラ
  2. グリーン分野を中心とした海外の膨大なインフラ投資
  3. 海外で加速する課題解決型システムの構築
  4. 官民一体となった課題解決型社会システムの国際展開

1の「世界最高水準のサービス品質を誇る日本の社会インフラ 」では、日本の社会インフラは、世界最高水準のサービス品質であり、ITの高度制御が大きく貢献している点をあげています。image

2の「グリーン分野を中心とした海外の膨大なインフラ投資」を見てみると、先進国・新興国を問わず、グリーン分野を中心に巨額のインフラ投資を次々と計画していることがわかります。これらの巨大市場に対して、日本がどこまで参入できるかが、国際競争力の視点で大きなポイントとなるでしょう。

image

3の「海外で加速する課題解決型システムの構築 」では、既に海外では主要IT企業が参画し、課題解決型システムの構築に向けた動きを加速している点をあげています。この課題解決型システムの中心となるのが、スマートグリッドとスマートメータです。

image

最後に4の「官民一体となった課題解決型社会システムの国際展開 」では、官民一体となった課題解決型社会システムの国際展開の図を掲載しています。リスクファイナンスの供給や体制整備等により、官民一体となって海外展開を支援していくとしています。以下の図は「次世代エネルギー・社会システム」の国際展開イメージです。

image

以上のように、今後の日本の産業において国際的に優位性を出していくためには、スマートグリッドや新幹線や水道インフラに代表されるような社会システム実現に向けたIT活用を含めたノウハウを海外に展開していくことが大きなポイントとなります。また、これから立ち上がる電気自動車(EV)市場に乗り遅れないためのソフトウエア開発などの取り組みも重要となってくるでしょう。

MASAYUKI HAYASHI

« 2010年5月3日

2010年5月4日の投稿

2010年5月5日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
business20
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ