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ITmediaエグゼクティブが主催する第5回 ITmedia エグゼクティブ セミナー『間違いだらけのJ-SOX 取り組むべきは経営改革』を傍聴してきました。これまで、多くのセミナーの感想をブログで書いてきましたが、ITmedia関連のイベントをブログで紹介するのはおそらく初めてだと思います。私自身、エグゼクティブではありませんが、ITmediaオルタナティブ・ブログのブロガーの立場として参加させていただきました。
会場を見渡すと、定員が200名のところ、席はほぼ満席の状態でした。やはり、J-SOX、そして内部統制への経営者層や管理職クラスの意識の高さを会場の雰囲気から感じ取ることができました。
まず、最初にITmedia エグゼクティブ 浅井 英二編集長の挨拶です。
このITmedia エグゼクティブとは、上場企業及び上場企業相当企業の課長職以上を対象とした会員制サービスです。ITmediaエグゼクティブの歴史はまだそれほど、長くないようですが、既に3,000名の会員数を超えており、今回のような中規模のセミナーは半期に1回開催をしているようです。また、小規模なラウンドテーブルは年10回ほど開いているとのことです。今回のセミナーには、200名前後の管理職以上の方が参加されていると思いますが、会員数の比率から考えるとセミナーへの参加率は比較的高いのではないかと感じています。
基調講演は、牧野 二郎弁護士です。
私が勤務している会社でも情報セキュリティ関連で何度がお世話になったことがあります。講演のタイトルは、「11の疑問を正しく読み解く~内部統制の本質とは? 業務改善でリスクに強い組織作りを」です。
牧野先生は、冒頭「内部統制の方向がずれている。監査法人のいいなりになっており、会計のみの内部統制に偏っている」。会計に比重を置きすぎたことによって、様々なインシデントが発生し、業務へのほころびが出てきている点を指摘しています。内部統制は、まず業務統制から始めることの重要性を説いています。
また、内部統制を実施するにあたって、時代の流れを理解していない点も述べられています。企業における正社員の比率は減少傾向にあり、終身雇用の制度が崩壊しています。私たちは、自分のことは自分で守る自己防衛力をつけなければならない時代になりました。このような労働環境が変化する中、透明性の高い会社、確実に情報を守る仕組みをつくることが必要であると述べられています。
また、コンプライアンス不況という言葉を言う人が増えている点も述べられています。今、食品偽造などが社会問題となっていますが、日本は、過去にとらわれない新しい時代のコンプライアンスのあり方を考え、世界に誇る日本のブランド力を高めていく必要性を述べられていました。
まず、講演資料の最初のページに書かれていたのは、「情報化社会に求められるもの」。牧野先生は、<情報の爆発的増加>、<情報の効率的処理>、<情報の効率的利用>、<情報の安全管理>、<情報の点検、監査>と情報に対する対応策を5つのカテゴリに分けてその必要性を述べられています。監査にはお金がかかってはいけない。アクセスすれば、一瞬のうちに、状況がわかる情報の状態にし、監査費用を圧縮すること、つまりIT戦略の必要性を述べられています。
企業が求められることは、競争力強化とコンプライアンス強化。内部統制は業務改善であり、業務改善は効率化とコンプライアンスを両立させるもの、としています。そこで車の両輪になるのが、「情報システム」と「情報セキュリティ」です。企業の戦略の中で、<外注>、<知的財産>、<従業員>、<個人情報>、<業務処理>、そして<会計処理>の日常業務の推進、記録、点検の基本動作が必要である点を述べられていました。
その後は11の疑問を解説されたようですが、残念ながら、ここからは、ちょっと職場の都合で退席させていただきました。牧野先生の講演を聞いていたのは、30分程度ですが、なかなか内容の濃いものでした。私自身、内部統制に関しては全く専門外ですが、IT全般統制による業務改善は、やはり必要であるということを認識しました。
普段、自分とは違った立場で専門外の内容を聞くこと。今回は、ブロガーの立場として客観的に感想を書かせていただきましたが、短い時間にこれまでとは異なる新しい視点(これこそ『ビジネス2.0』の視点!?)を発見することができました。
オルタナティブ・ブログ事務局の鈴木さん、関係者の皆様、エグゼクティブではないにも関わらず、ためになるセミナーにご案内いただきましてどうもありがとうございました。
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