マルチランゲージの会議は、繰り返す努力と質問するチカラが必要
ラスベガスを離れ、ロスアンゼルスに来ています。写真はサンタモニカにあるアップルストア。ビーチに近いエリアらしい、平屋建てで明るいストアになっています。
昨日は、シンガポール出身の友人を含めた、シンガポール人、マレーシア人、香港人、アメリカ人などのメンバーで複数回のミーティングがありました。これからのイシンにとって、大事なミーティングです。
シンガポール人、マレーシア人、香港人は華僑ですので、彼ら同士では中国語で会話をします。(本来ですと、中国語の中でも広東語などの方言ですが、シンガポール人とマレーシア人は福建省系で香港人は広東省系なので、北京語を共通語としています)
しかし、それではアメリカ人のメンバーたちが理解できないため、英語でもミーティングをします。つまり、同じ会議に英語と中国語が入り混じります。一つの言語に統一するほうがいいのですが、そこはアジアの彼らが手馴れています。自分たちで話したことを、すぐに英語に翻訳してもう一度言い直します。
大変なのは、僕が英語で話したことに対して北京語で質問が来る。北京語で質問に応えたことに対しては、僕が英語でもう一度言わなくてはなりません。もちろん彼らは、僕の英語のスピードを理解してくれて、少し遅いペースで会議が出来たので助かりましたが、本来ですとこれを普通のペースでやらなくてはならないのでしょう。実に大変です。
アメリカという国には、日本人だけでなくアジア人がたくさんいます。シンガポール人もたくさんいますし、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピン、まだまだいますね。そんな彼らの多くは、マルチランゲージで生きています。別に何かを誤魔化すとかいった意味ではなく、日常は母国語で、一歩外に出ると英語で会話をする。
単一民族の日本にいると、ついつい気付かないことですが、日本もこれから移民を受け入れる国になっていくのかも知れません。あるいは、僕たちが他の国の人たちとビジネスをする機会も増える可能性も大きいですね。そう考えたときに、英語でアップアップになっているようでは、なかなかついて行けないのかも。
しかし、今回書きたかったことは、第3言語を持ちましょう、ということではありません。お友達の大塚さんがブログに書いておられるように、会話にengageすることです。一方的に質問に応えるだけでなく、自分も質問を返すことが必要になってきます。質問することにより、会話はより深まり、自分自身の理解も深まる。そして、テクニックとしては、質問することで会話と気持ちに余裕が出てきます。回答する一方では、受け身だけで精一杯。「次に何を質問されるだろう」と、気持ちの余裕がなくなってしまいます。
事実、昨日の僕にとって、前半15分くらいがそのような状態でした。彼らは日本から来てプレゼンしている僕に質問したい。「いつアメリカに着いたのか」「アメリカには何度くらい来ているのか」といった他愛もない質問から、もっとプレゼンの内容に突っ込んだ質問も出てきます。それに一方的に応えるだけでは会話として成立しませんし、彼らも僕を信頼しません。僕は「engagement」ということは、そういうことを指すのだと理解しています。
久しぶりに中国語で会話したのですが、内容の深さも、英語と入り混じる状態も含めて脳みそが溶け出しそうですが(笑)、今日もしっかり取り組みたいと思います。