「未経験者」と「経験者」が混在する研修は、レベルをどこに合わせるか?
これまで、業務を通じて得てきた知識・技術・経験を、未経験者(新入社員、新しく配属された人、中途採用者、社外関係先)に教える「社内講師」になるメリットや、社内講師として、教えるための手順の全体像、準備の方法これまでの業務歴全体の棚卸し、具体的に教えることについての棚卸しポイントについてお伝えしてきました。
棚卸しができたところで、例えば新入社員の育成であれば、3年程度の長期計画のもとに単年度の計画があり、入社時教育、OJT教育、フォローアップ教育のような形で機会が設けられていることでしょう。
ここからは、「自身の専門分野」を「一コマ」ないしは「複数のコマ」で担当する場合のカリキュラム構築方法について話を進めていきます。
カリキュラムを作るうえで最初に必要なのは、以下について整理することです。
1.対象者(誰に、人数、属性)
2.目的(ねらいや背景)
3.ゴールイメージ(何が、どこまでできているか、そのときの状態の目標)
4.期待水準(何が、どの程度、いつまでにできるようになることを意図するか)
5.制約条件(時間、対面orオンライン、設備)
今回は、1.対象者(誰に、人数、属性)についてです。
本記事では「未経験者にどう教えるか」をテーマとしていますが、実際に教える段階になると、自社の知識や技術について「まったく知らない」人、「それぞれの経験の中で、特定の領域については、知識や経験がある」人が混在することはよくあることです。
例えば、ITの知識や技術などは、まったく畑違いの分野から入社した人と、専門知識を学んで入社した人が同じ新入社員として位置づけられる、などです。
この場合悩むのが、「レベルをどこに合わせるか?」です。
それにより、カリキュラムの構築方法が大きく変わるからです。
以前、あるIT企業で、基礎知識が
・あるクラス
・ないクラス
で、クラスを分けて教育をしたことがあったそうです。
その時の効果は非常に大きく、「基礎知識があるクラス」はかなり早い段階で戦力化できた、と、話を伺いました。
一方で、「基礎知識がないクラス」は、通常よりも時間がかかったそうです。
時間がかかった理由を筆者なりに考察すると、学習は、講師から教わるよりも、メンバー同士の「学び合い」、「教え合い」による効果が大きく、特に新入社員の場合は、新入社員同士の相互啓発が大きく影響します。
よって、いかに「学び合い」、「教え合い」場面をカリキュラムに盛り込むか、が、研修の効果を大きく左右します。
「学び合い」、「教え合い」の方法については、様々なバリエーションがあります。バリエーションについては、2.~5.を整理した上でご紹介します。
また、「学び合い」、「教え合う」などの時間がないケースもあります。
この場合、筆者の個人的な経験から言えることは、3つのレベルを想定しておくことです。
・全員未経験者
・未経験者7:経験者3
・未経験者3:経験者7
※割合は、ご自身の感覚で。(情報収集可能な場合は、把握しておく)
ここで大事なことは、3つのレベルの想定の有無です。
想定しておくと、準備の段階で、層に合わせた事例を用意しておくことがでます。また、事例を用意しておくと、状況対応がしやすくなり、慌てずにすみます。
事例の用意の仕方についても、あらためて紹介します。
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