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教えるための、時間的・心理的負担が減るー講師スキルの身につけ方

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秋口は、若手~中堅層を対象に、問題解決や業務改善をテーマにした研修が多いのですが、毎年繰り返し同じような問題があげられます。

・特定の人しかわからない手順があり、その人に確認できない場合、作業が進まない
・確認が必要な作業の多くは、ささいなことで、手待ち時間は無駄
・上司や先輩は複数のプロジェクトにアサインされ、時間が取れず確認がしにくい
・「わからなかったらいつでも聞いて」と言われているが、教わるときに「わかったよね」、「できるよね」と言われるので、なんとなくモヤっとしているところが聞きずらい

以上のような問題に対し、若手~中堅向けの研修では、業務を教わる側が自立的に問題を解決する方法を考えていきますが、教わる側ができることは、
・手順書を読み込む
・周辺知識を増やす
・教わるときにメモを取ることを忘れない
・モヤっとしたときは必ず確認する
・確認しやすいように日頃から人間関係をつくる
などです。
これらのことは仕事の基礎力を形成する上でも大事なので、自ら気づいたことに取り組むことはとても価値があります。

その一方で「毎年同じようなところでつまずいていないか?」とも思い、それは教える側からしても「またか?」と感じるものといえるのではないでしょうか。

もしそうであるならば、教える人のスキルアップを図るほうが効果的です。
その上、何度も聞かれることや、手待ちなどで生じる、時間的・心理的負担が減り、生産性が上がります。では、どのように教えることが、時間的・心理的負担を減らせるのでしょうか。

一つの目安として、一度に複数の人に教えることが可能なレベルを目指すことをお勧めします。そこで、教えるためのスキルアップを図りたい方のために、「講師」レベルで教えるための手順を紹介していきます。

社内で「講師ができるレベル」で教えるための手順
今回あえて「一度に複数の人に教える」=「講師」と表現し、レベルを設けた意図は、オープンな場所で教えるレベルを目指すことは、自身の教え方を客観的に見直す機会になると考えるからです。

最初に、全体的な手順を確認します。

STEP1:自身の経験の棚卸し
(1)これまでの業務歴全体
(2)教える業務(以降、業務対象)に関連する前後の時期の棚卸し
STEP2:他者へのヒアリング
    (業務対象を身につける過程で、よかったこと、課題)
STEP3:業務対象の絞り込みと手順の洗い出し
STEP4:業務対象を教えるための素材作成
STEP5:業務対象を教えるための話の組み立て

STEP1~STEP3は業務対象範囲を超えた下準備になるので、面倒に感じるかもしれません。確かに最初は手間がかかります。しかし、一度やっておく価値は絶大です。それは、教える業務対象が変わっても活用でき、かつ、見直しがしやすいためです。
(別の側面からすると、業務経歴書にもなるので、キャリアとしてもみなせます)

また、しっかりしたカリキュラムや話の組み立てになるかは、下準備で大きな違いが出ます。

さらに付け加えると、構成がしっかりしている話は、「録画」への対応が可能になります。(「録画」自体は各組織のルールがあるので、すべての組織に適用できるわけではありませんが)
ここであえて「録画」を持ち出す理由は、指導に「録画」を活用する組織が増えており、「録画」には思った以上にメリットがあるからです。
わかりやすいメリットとしては次の2つです。
・教わる側としては、わからなくなったことを確認しやすい
(やってみないとわからないことや、理解不足、聞き漏らしなど)
・教える側としては、指導のよしあしを自分で確認できるため、スキル向上が早い

以上のことから最初から録画を見越しておけば、後々スムーズであると考えるためです。(録画を活用した教え方についてはまた別の機会に)

具体的な「STEP1:自身の経験の棚卸し」の方法やポイントなどは、次回ご紹介します。

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