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男性社員1年育休をとる8:さて、復帰後はどうなった?

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1年4カ月にわたって育休で休んだAさんは、結局はもともとの職種であったプロジェクトマネージャーとして翻訳事業部へ復帰してもらった。

そして、4年経った現在、プロジェクトマネージャー業務よりも、リソースマネージャーとして翻訳者など外部パートナーとの関係構築や新人プロジェクトマネージャーの教育を主に担当し、活躍している。

先日Aさんとお茶を飲みながら、「こうやって振り返ると、育休とって本当によかったよね。あなたも会社も」という話になった。詳細は後述するが、育休よかったね、というオチだという前提に、以下の苦労話も聞いてほしい。

正直なところ、Aさんも会社も半年ほどしっくりいかなかったと思う。
何か特別に「これがうまくいかない」というものがあったわけではない。
しいて例えれば、単身赴任が長かったお父さんが戻ってきた時に家庭内でお互い感じる違和感に近いのだろう。

Aさん曰く、1年4か月ブランクがあっても手は思ったより動いたそうだ。(電話を反射神経でとったまではいいけど、育休中は大人と話すことがほとんどなかったので言葉が出ないということはあったそうだが)
おまけに規則正しい生活や外遊びにより、体調も万全。(ここは子供を生むことにより体調を崩すこともある女性と違うところか)
またAさんは育休中に「復帰したらあれをやろう、これをやろう」と思っていたことがたくさんあったそうだ。
育休を取ったメリットのひとつだと言っていたが、一旦立ち止まって、別の立場から自分のやっていた仕事、仕事環境を見直すと、課題や改善ポイントがたくさん見えてきたそうだ。

とにかくAさんは意欲満々復帰した。

結果・・・残業時間がAさんだけ突出して多かった。
やりたいことがいっぱいで張り切り過ぎていたのだと思う。
また、育休を取ったことによる負い目もあって、すぐさま成果を出したかったのだとも想像する。

しかし、それを当初会社は把握できなかった。
もしかして、ブランクが長すぎて手が動かないのか?仕事の効率が悪くなったのか?と不安にもなった。

大きな問題が発生したわけではなかったので、会社として何か意図的に介入することはなかったのだが、何もあんなに最初からアクセルを全開に踏ませることはなかったと思う。
会社として「新入社員になったつもりで、もっと時間をかけて周到にやろうよ」というメッセージがあってよかったのだと思う。

1年4カ月あれば、会社も止まっていない。
Aさんが育休中に温めていた様々なアイディは実現できたものもあるが、空回りしてしまい、Aさんががっかりしてしまった時もあった。

私も少し焦っていたと思う。彼のキャリアのために、育休の1年4か月分"遅れてしまった"とならないように少々詰め込もうとしてしまった。

リハビリ期間とリハビリプログラムは本人にも会社にも必要だ。

アークコミュニケーションズには現在、新人が入社すると、2週間、4週間、8週間目に定期面談があったり、会社にいち早くなじむために別の社員と会合をもつバディ制度があったりする。こういう制度を育休明け社員にも適用するといいのだと思う。そうすることで、本人と周囲が感じた違和感を少しずつ埋めることが出来る。(Aさんが復帰後にも個人面談はしていたのだが、仕組みだったものではなかった)


社員が育休を取るとなると、経営者はどうしてもまず目先のことを考える。
つまり、「どうやって育休中を乗り切ろう」は一生懸命考えるが、先に起こる、「育休明けの社員をどうやって支援しよう」というところまで頭がなかなか回らない。
しかし、これはセットで考えるべきだ。

ちょっとした工夫で、社員の順応スピードが変わってくるのだから、その努力をしないのはもったいなさすぎる。
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