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量が質を凌駕する:ユーグレナの出雲社長の講演を聞いて

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あえてやらないという判断」をしたわけではないのだが、ブログの更新を2か月以上さぼってしまった。ほぼ毎週全体会議で話をしているわけだから、それをブログにのせればよいだけのはずなのだが・・・習慣化するのはなかなか難しい。

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************全体会議の話から*************

息子のPTAもどきの場で、株式会社ユーグレナの出雲社長の講演を聞きました。
「僕は、ミドリムシで世界を救うことに決めました」が演題です。

ユーグレナ、これはミドリムシの学名でもあります。ミドリムシは植物と動物の特性を備えた藻類で様々な栄養素をもっています。そのことに注目して、ミドリムシの研究開発、生産管理・品質管理、関連商品の製造・販売(栄養食品や化粧品、バイオ燃料など)を手掛けている上場会社です。

大学1年の時に行ったバングラディッシュの貧困を見て、この栄養問題を解決する手段としてミドリムシに目をつけ、事業化したのが起業のきっかけだそうです。

当初は約500社に営業しても「他社で採用実績がない商品は扱えない」と断られ、一時は資金繰りに窮しかけたそうです。
雑誌でユーグレナを知った伊藤忠商事の担当者からコンタクトがあり、提携。その後は順調に栄養食品やバイオ燃料生産用に受注が増えたそうです。

0を1にする大変さ、世界初のものをなかなか積極的に取り入れる土壌がなかったことを物語っています。
その際、彼は、量が質を凌駕するという言葉をおっしゃいました。

私の言葉で置き換えると
・数多くのトライアルを続けることで、OUTPUTそのものもINPUTにし、OUTPUTの質を変化させ続ける
・失敗をいとわず、成功するまで続ける。つまり、成功した人は一番失敗した人

効率はいいほうがいいに決まっています。
これはビジネスにおける真理です。何かちょっとでも新しいことをすると、経験のないことなのですから、効率は一時的に落ちます。

じゃあ、なぜ効率が悪くなる、新しいことをするのか?

それはこの環境が変わりゆく世の中で、同じことをし続けていると、残念ながらいつのまにかそれは効率の悪いことに代わってしまうからです。
例えば、私が若かったころに一世を風靡したポケットベル。
今、持っている方はいませんね。ポケットベルだけを作り続けている企業は、ビジネスは立ちいかなくなったことでしょう。

私たちがさらに成長するためには、新しい挑戦が必要です。
OUTPUTを変えるには新しいINPUTが必要です。
たとえそれが失敗というOUTPUTだったとしても、それをiNPUTにしてOUTPUTを変えることができます。

会社は、皆さんがたくさんトライアルをできるチャンスをさしあげたいと思っていますし、失敗しても次のトライアルができる文化と体力も作りたいと思います。

体力に関しては、お陰様で19年黒字を続けてきてくださったので、出雲社長のように、500回も失敗したので、もうお給料が払えない、ところまで追い込まれないでしょう。
しかし、我々は、出雲社長ほど、まだ、トライアルも重ねていませんね。

私が今手掛けている内閣府のスタートアップエコシステムプロジェクトも会社にとって全く新しいことです。
なかなか大変なプロジェクトですが、売上をいただけるありがたいプロジェクトです。

今、色々なところで、大小さまざまな新しい試みが起きていることは喜ばしいです。
あとは、このトライアルを成功するまで重ね続けることができるかですね。頑張りましょう。
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仕事柄、私にとってはよく聞くコンテンツの講演だったが、こういう話を中高生を子供にもつ親に話すのはとてもいい!会場の反応がなかなか興味深かった。

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