« 2007年12月18日

2007年12月19日の投稿

2007年12月20日 »

私のブログ(現場で働くベンチャーキャピタリスト)では、読んだ本を紹介しています。1日2冊ほどのペースなので、1週間分のリストを重宝されている方もいらっしゃいます。

先日、「もともと本を読まなかった社員が、飲み会の席で読んだ本の話をするようになった」と、投資先の社長から感謝されました。実際にどういう本を読んでいるのか聞いてみると、「ウェブ炎上」、「2チャンネルは何故潰れないのか」、「モバゲータウンがすごい理由」、「大人が知らない携帯サイトの世界」などだそうです。
結局、ITビジネス系ということになりますが、それ以上に興味深い共通点は、新書だということです。

出版不況と言われるなか、「バカの壁」の大ヒット以来の新書ブームはとどまるところを知りません。大手出版社も新書版の刊行を今年になって始めました。今年「女性の品格」が売れた坂東さんも、30冊以上本を出しているが、初めて売れた、と感想を述べられています。そういうことを考えると、新書ブームは、今まで本を読んでいなかった人が読むようになったから起こっているのではないか、という仮説が立てられるのかも知れません。もともと単行本を読んでいた人からすると、あんな内容の薄いのは、本とは言えない、という意見もあるようですが、単行本を読了しづらかった人々が、雑誌でも読むかのように一冊の本を読んでいく、というのは、それはそれで良いことかな、と思います。

写真やイラストの多い雑誌とは異なり、本は基本的に文字(テキスト)ベースであり、セカンドライフなどとは対極にあるメディアだと思います。コンテンツリッチでない分、読者側の想像力が掻き立てられます。映像は伝える力が強い分、影響力も大きいですが、解釈の幅はテキストベースより狭い感じはします。テレビのCMなどの効果は、メッセージの統一性に依存している部分もあるかと思います。

いづれにせよ、本を読まなかった人が、敷居の低い新書をきっかけに、本を読むようになると、社会の多様性が保たれるような気がします。豊かな社会の特徴は、選択肢の豊富さに集約されると思っています。出版不況で、出版点数が爆発していることが、良い面も併せ持つことは意識していきたい、と思います。

tsuji2005

« 2007年12月18日

2007年12月19日の投稿

2007年12月20日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP


プロフィール

辻 俊彦

辻 俊彦

ベンチャーキャピタリスト。専門分野は、メディア系、ITサービス系。

詳しいプロフィール

カレンダー
2012年5月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
tsuji
カテゴリー

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


Special

- PR -
最近のトラックバック
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ