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 スティーブ・ジョブズ II を読んでいるため、どうしてもThink differentと言う言葉が抜けないのですが、今朝の朝カフェ次世代研究会は、ライフネット生命出口社長の講演でした。腰の低い大阪のイントネーションで、丁寧にお話しいただく姿勢が素敵だったのですが、1時間ほどでお話しいただいた内容が、とてもシンプルに整理されていたのが印象的でした。政治や税金のお話しもあったのですが、それもとてもシンプルに考えられていらっしゃいます。(政治の話は賛否両論あると思いますので、ここでは割愛)
 
 講演後に、会社の内訳についてお伺いしました。ネットだけでやっている企業で、80名いるというのが、どうしても内訳を知りたくなったんですね。

「5つにグルーピングして考えてください。
ひとつ目はコーポレート。法務や人事などの管理系です。
二つ目はWeb制作。社内でWebを制作しています。
三つ目は保険業務。保険の実務という仕事があります。
四つ目はシステム。Webでの申込から一連の業務を支えるシステムがあります。
五つ目はヘルプデスクです。」

 いやあ、すごくスラスラ出てきたのにビックリ。もしかするとあちこちの講演の際に聞かれて、お話しされることに慣れていらっしゃるのかも知れませんが、80名の社員がいらっしゃる企業の社長が、スラスラとお話しされたことに驚きました。以前、50名の企業の社長に同じ質問をしたときには「○○と、○○と、・・・、まあ、あとは諸々です」と仰有ったことを覚えていましたので、失礼ながらすごいな、と感じた次第です。すごいというのは、立て板に水のように話されたことではなく、整理の仕方がシンプルだな、と。社内業務って、どうしても部門間調整的な仕事があって、分類しづらい人がいるものだと思い込んでいたので、シンプルに整理されているのがいいですよね。

 ここで社内の整理の仕方をお伝えしたいわけではないんです。全てのお話しが、楽観的でシンプルなんですね。我々は、ともすると悲観的になり、ほとんど可能性のない問題やトラブルを頭の中で創世して、それをもとに対処を考えてしまいがちですよね。そうではなく、シンプルに整理し、まずは動かす、ということ。それが大切だなと、お話しの主旨とは外れて考えていた次第です。

 先日、熊坂さんのブログのマーク・ザッカーバーグが写っている写真の壁に書いてあった言葉。「Done is better than Perfect.」シンプルという話とは違いますが、完璧よりも終わらせるということにフォーカスする。例えばシステムを作るのであれば、ダラダラといつまでもやらない。保守と称してバグ潰しをしない。完璧にするために、いつまでもプロジェクトが終わらないのではなく、終わらせる、けりを付ける、ということに注力しないとな、と再認識した今日この頃です。

 あ、もう一つ、最初に重要なお話しをされました。「お金儲けをできない企業は、企業ではない」実感です。ここを分かっていないで、VCからお金を集めることばかり考えているベンチャー起業家になってはいけないな、と。また、お金儲けをしている人をダメだとか四の五の言うような人間になってもいけない。ここも再認識です。

kumaboo

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プロフィール

大木 豊成

大木 豊成

スマートフォン法人導入コンサルティングのイシン株式会社 代表取締役。
著書に、iPad on Business、ソフトバンク流『超』速断の仕事術、ファシリテーターの道具箱(共著)がある。

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