« 2011年10月20日

2011年10月21日の投稿

2011年10月22日 »

 神田昌典さんの「優しい会社 」という本を読み終えました。サブタイトルは「時代の大転換期に会社は、人は、どこへ向かえばいいのか」という物語になっている本です。神田さんの物語は、2004年に「成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語 」という本を読んで以来ですから、もう7年も前なんですね。その間に、神田さんはパワーアップしておられるようです。
 
 この本は物語なので、中身について書いてしまうとネタバレになるので書きませんが、その中で50代の部長が42歳の課長と飲んでいる場面での会話です。

「でもな、これだけはハッキリしている。所詮、俺らみたいな年寄りがさ、ああいう若者を理解するなんてムリなんだよ」

 この言葉にはドキッとしました。当社にも若者がいるわけですが、意思疎通しながら、会社を、仕事を、前に進めていくためには、お互いに理解し合うべきだと考えていました。いや、それは今でも変わらないのですが、やはりどうしても理解できないことというのがあるのだと思います。
 これから入社してくる社員を考えても、やはり理解しづらいことは存在するのだろうな、と。それを、
 
「分からないヤツだな」
「いいからやれ」
 
などと言ってもしょうがないところ。でも、ついつい思ってしまいがちなのですよね。
 
 自分が20代半ばだった頃、35歳の人ってメチャメチャ「おっさん」だと思っていました。(笑)20歳の頃なんて、当然もっと「おっさん」だと思っていたんですよね。
 それがいつしか、自分がその年代になると、「30代なんてまだまだ若い」「今の40代はとても若い」なんて思っているわけです。それはそれで間違いではないけれど、若者から見ると「おっさん」であることには変わりはないんですよね。(僕は男なので男性の例で書いていますが、女性にも同じことが言えるのだろうと思います。)
 
 自分だけ若いつもりで、ムリに若者を理解しようとして「分からない」と不平不満を言うのではなく、目の前にいる若者は「そういう存在」であることを、まず認めることろから始まるのだな、と痛感した次第です。
 
 よく、年頃の子供(男女問わず)を持っている親が「うちの子供は何を考えているのか分からない」と言う話を聴きますが、変に分かろうとするのではなく、そういう考えをしているということを認めるところから、コミュニケーションがスタートするように感じました。
 
 いつの間にか、自分が若い頃に嫌っていた頑固オヤジになっていたのかも知れない、と反省した一冊です。

kumaboo

« 2011年10月20日

2011年10月21日の投稿

2011年10月22日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

大木 豊成

大木 豊成

スマートフォン法人導入コンサルティングのイシン株式会社 代表取締役。
著書に、iPad on Business、ソフトバンク流『超』速断の仕事術、ファシリテーターの道具箱(共著)がある。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
tooki
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ