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 林さんが興味深いことを書いておられます。

通勤時間は長くて遠いほうがいい

 僕はもともと大阪で働いていたこともあり、通勤時間はなるべく短いほうがいいのです。大阪では自宅のカギを閉めてからタイムカードを押すまで15分でしたから、東京に来た頃はあり得ない遠さ。東京で働き始めて最初に住んだのが千葉県松戸市。オフィスは丸の内でしたから、ドアtoドアで約1時間。「遠い!!!」という感じです。
 その後、世田谷区三軒茶屋、世田谷区玉川、川崎市中原区と引っ越して、現在の墨田区。今は電車で5駅のところです。

 林さんが書かれている「時間と空間のメリット」は、ものすごく納得できるところですし、僕もすごく分かります。家族がいることはいいことなのですが、その一方でなかなか自分の時間、自分の空間を保ちづらい。仕事ではないけど、遊びでもない、例えば勉強とかするときに、自分の空間がほしくなります。僕はこれを保つために、現在は週末にオフィスに行くことがあります。これも近いからできること。

 林さんのように新幹線通勤をされている方は、自分の座席を確保できるからいいですよね。もちろん林さんは早朝に乗られているからでしょうけど。都内で1時間通勤だと、ほとんどの場合は座席を確保できないと思います。だから、せいぜい音楽を聴くとか、ポッドキャストを聴くとか。本を読めればいいほうで、新聞を読むなんてことをすると周りに喧嘩を売っているような状態だったり。

 先日、ツイッターでやり取りしていた方が興味深いことを仰有いました。しっかり文章を憶えていないのですが「通勤手当があるから、遠いところに住む人が多い」といったような内容だったと思います。その方は、それを批判されていたわけではありませんが、僕がふと考えたのは「通勤手当がなかったとすると、我々はどう考えるのだろう」ということです。

 多くの企業では、通勤手当の上限は5万円の場合が多いんじゃないでしょうか。非課税枠は10万円ですが、そこまで支払っている会社はどれくらいあるんでしょう。すみません、知識不足です。
 でも、5万円あると結構遠くに住むことができます。いま調べてみたところ、仮に小田原に住んで当社のある人形町まで通勤したとしても1ヶ月45,700円。まだもう少し遠くに住めますね。小田原から人形町まで約1時間半。ドアtoドアだと、2時間弱でしょうね。往復で4時間。

 もし通勤手当が無くなったら、この人は本当に小田原から通勤するでしょうか。いえ、通勤手当と同じ額を給与でもらったとしても、です。通勤手当ですから、通勤で使わないといけません。たまーに通勤手当を誤魔化していたなんてニュースがありましが、これは不正なので論外。もらっている通勤手当に相当するところに住んでいるはずですが、それを「通勤手当」という名称では無く「基本給」とか「職務手当」なんて名称だったら、どうするでしょう?皆さんだったらどうされるでしょうか?

 僕は手当の有無と関係なく、なるべく近くに住みたい人間なので、あまりその感覚は分からないのですが(かといって、会社から徒歩圏内には住みませんが・・・笑)、手当でもらえなかったら、東京近郊の人口分布は大きく変わるのかも、と思った次第です。

 通勤手当は、我々の能力と関係なくもらえます。別に僕たちが得をするわけではありませんから。しかし、能力と連動するようになると、僕たちはどうするんでしょうね。回答はありませんが、ちょっと興味をもった次第です。

kumaboo

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プロフィール

大木 豊成

大木 豊成

スマートフォン法人導入コンサルティングのイシン株式会社 代表取締役。
著書に、iPad on Business、ソフトバンク流『超』速断の仕事術、ファシリテーターの道具箱(共著)がある。

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