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LCCの可能性 2010/11/17

 LCC(Low-cost Career)について報道されることが増えてきた気がします。海外からも、オーストラリアのJetAir、マレーシアのAirAsiaを含めたLCCが続々就航しています。ということで、今回はJAL、ANAではなく、スカイマークに乗ってみました。

 
 乗ってみて感じたのは、キャビンアテンダントのユニホームのシンプルさ。自前のスカートにお揃いはロゴ入りのポロシャツだけ。これ、何かいけないでしょうか?どこそこの有名デザイナーがデザインしたユニホームとか、僕らには何も関係ないですからね。
 
 座席は、LCCでよく言われるほどの狭さは感じませんでした。むしろ、旧来の747-200あたりのほうが狭く感じます。シートもレカロのシートで、乗り心地は決して悪く感じませんでした。これで片道10,000円ならアリだと思います。
 
 飲み物は9種類のコールドドリンクとホットコーヒーで、全部100円。100円なので期待してはいけません。自販機で紙コップが出てくるやつ、あるじゃないですか。あれです。値段もそのままで、キャビンアテンダントが運んできてくれる。そんな感じです。
 
 日本の国内航空企業の赤字や破綻という話が出てから少し経ちますが、これからの方向付けをする上で、LCCは無視できない存在になってきていると思います。価格競争に入るのか、差別化を図るのか。差別化を図るのなら、可視化が必要です。ちゃんと分かる差別化。そこが今後のカギでしょうね。
kumaboo

 昨日は、森戸さんと僕が理事を務める、学生NPO「WAN」主催の「CANPASS」というイベントで講師を務めてきました。講師と言っても何かの答えを提供するわけではなく、情報社会において4マスメディア、インターネット(それをソーシャルメディアと呼ぶのかも知れませんが)上にある情報、そしてリアルの情報とどう付き合っていくか、自分の就活にどう活かしていくか、をみんなで考えてみる、という企画です。

 
 参加した大学3年生、院生あわせて45名、運営スタッフ13名が集まり、広い会場が暑くなるくらいにぎっしりになりました。
 東京と福岡の、オンライン、オフラインをあわせた情報格差について、あるいは自分たちが向かっていくべき方向に悩んでいること、どう動けばいいのか、どうやって膨大な情報と向き合えばいいのか、会場でいろいろな意見が飛び交い、いろいろな質問があがってきました。
 
 ちょうどそのタイミングで、出張さんが「アメリカも大学生の就職は難しい」というブログを書かれています。

(アメリカは)今は苦しくても、役に立つ職業経験を積むことが大切だというように考えることができるのが前向きでいいなと思います。

 日本でもインターンシップを取り入れる企業は増えてきましたが、まだまだ双方のメリットがよく分からないことが多い。小さいながらも学生をインターンシップに受け入れ、黙って送り出す企業がある一方、インターンシップを自社の学生囲い込みに、あるいは派手なインターンシップ活動で宣伝に利用する企業などいろいろです。

 学生も、職業体験と真剣に向き合っているかというと、疑問だなと思うケースも少なくない。目的意識がないケースも多いようです。

日本の場合には、大学卒業と同時に、「いい会社、有名な会社、大きな会社」に入れなければ、サラリーマン人生万事休すのように思い込んでいたり、親御さんたちも、そのような会社に入れないのであれば、就職しなくてもいいくらいのことを言う人がいる(それは極端な例だと思いたいですが)と聞きます。

 日本では、未だによく理解できない就職希望企業人気ランキングが公開されていますが、これって本当に学生に人気のある企業なんでしょうか。実は親や就職担当の人たちに人気があるだけなんじゃないかな、なんて思ったりします。

 ある国立大の学生から「なんで大赤字の企業が人気ランキングの上位にいるんですか」と聞かれたことがあります。不思議です。
 
 大人たちが勝手に作り出すイメージを、一つ一つ一生懸命理解しようとしている学生たちを見ていると、「一回そこから飛び出ていいよ」と言いたくなります。
 
 今日タイトルにした「壁にぶつかったら、その壁から離れて考えてみよう」という言葉は、オノ・ヨーコさんの言葉です。壁にぶつかったら、いつまでもその壁と向き合っている必要なないんですよね。いったん壁から離れて、いったん立ち止まって考えてみる。少しだけ動き方を変えてみる。もしかすると、それだけでも何か見えてくるかも知れません。

kumaboo

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プロフィール

大木 豊成

大木 豊成

スマートフォン法人導入コンサルティングのイシン株式会社 代表取締役。
著書に、iPad on Business、ソフトバンク流『超』速断の仕事術、ファシリテーターの道具箱(共著)がある。

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