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先週やった「中小企業の女性活用Ustream」以降、いろいろな方と女性のみならず、採用についてお話をする機会がありました。何人かのお互い関係のない方々と話したのですが、共通した話が、
ベンチャーといえば採用しやすいけれど、中小企業というと採用しづらい
ということなんです。
そもそもベンチャーの語源はアドベンチャー。全く新しいことに挑戦し、開拓している企業だからベンチャー企業であるわけです。
しかし、IT企業で考えると、派遣や業務委託、受託開発などの旧来型のビジネスにもかかわらず、社歴が浅いということだけでベンチャーと名乗っている企業が多いように感じます。
しかし、社歴が長かったり、この10年間新しい事業を立ち上げたわけではない企業などは、中小企業としか分類されなく、学生や職を探している人たちには魅力的に映らないのではないか、ということなんです。
職を探している人はたくさんいるのに、中小企業には触手が伸びない。これは、職を探している人、人を探している中小企業の双方に課題があるように感じます。
中小企業というだけで敬遠してしまう人たち。自分のやりたいことも決まっていないのに、企業規模だけで避けずに、いろいろと話を聴いてみると社長が魅力的だったり、大企業よりも経営者の近くで仕事ができるという利点があるかも知れません。
また、中小企業側は、よい人材を確保するためには、もっと自分たちを知ってもらうアピールをするべきだと思います。採用広告を出すだけではなく、経営者自らが採用に時間を割く。経営者自身が人事責任者として積極的に面接に出て、自社をアピールする。
そうなんです、採用面接というと採用する側が審査する場だと思っている企業経営者がいますが、応募する側も企業を審査していることを知るべきだと思うんですよね。
僕が前職で採用活動をしていたときは、面接の時間は1時間。最初の20分は自社を知ってもらう時間。積極的にアピールします。そして次の20分が応募者がアピールする時間。最後の20分が双方が質問し、話し合う時間。こうすると、お互いアピールしたいという気持ちが強まると少し時間が延びてしまうことがありますが、そこはそれ。欲しい人、入社したい会社と思っていることの表れなのですから、いいんじゃないかと思うんですよね。
むしろ、二次面接、三次面接なんかやらなくても、責任者が最初から面接すればいいわけです。
「俺は忙しいんだ」
そうかも知れませんが、採用の優先順位を上げないことには、欲しい人は採用しづらいと思うんですよね。
朝カフェ次世代研究会は、今月でいったん終了。来週が朝カフェ→夜カフェになり、その後打ち上げです。で、9月から新たに始まるという流れですね。
9月にお話をするお約束になっている話題が「子会社経営と創業、企業(仮題)」です。ソフトバンクにいた頃は、取締役もやりましたし、その前には経営企画室の責任者として、社長(孫社長ではなく)の考えていることを実現する役割を担っていました。しかし、その仕事と創業は全然別物だということです。
さて、最近起業ブームなのか、不況からの離脱なのかは分かりませんが、「起業したい」という言葉を聴くことが多いです。日本が元気になるためにも、もっと起業家が増えるといいと思っています。
しかし「いつか起業したい」と言っている人が、起業したのを見たことがない、ということもお伝えしておきたいのです。半年後なのか、1年後なのか、いつ始めるのかを決めているのなら分かりますが「いつか」は、きっと来ないのではないかな、という気がするんですよね。
当たり前のことですが、起業ってそんな楽なものではないわけです。当たり前ですけど。もっと言うと、資本金(1円以上)と多少の手続きで会社を作ることは出来ます。6万円程度の印紙を貼れば完了。
問題は、その会社は何を生業とするのか、です。夢が膨らむのは賛成。せっかく起業するのですから、夢多きことは良いことです。しかし、霞を食って暮らすわけにはいきません。会社員を辞めた翌月から収入は途絶えるわけです。で、どうする?
起業を志す人たちが集まる勉強会も多いようですが、こういったことがなければ、理念もビジョンもあぶり出されては来ないのだと思います。すみません、零細企業の経営者が偉そうに、とお思いでしょうが、ひと言言っておきたかったことです。
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