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「IT人材白書2010」にみる業界動向:ベンダーの人材に過剰感、ユーザー企業は慢性的な人材不足(ITmediaエンタープライズ)

 IT業界という言葉を何で定義するのかはさておき、エンジニア職の方もご多分に漏れず、給与が下がったとか、会社の業績不振、といった不安要因にもとづき、転職活動をされている人が多いそうです。
 が、なかなか職は見つからない。まぁ、スキルセットが違うということが多いんでしょうね。今まで一つのことをやってきた方の場合は、余計にそうだと思います。
 この記事にあるIPAに言われるまでもなく、SI会社では人余り状態であることが多い。特に、ユーザー企業のSI子会社となると、親会社のシステム統合などが一段落し、現状としては人余り状態になっている話を聴きます。

 一方、ユーザー企業、つまりSIを生業としていない企業では、良いエンジニア職を確保できなくて困っている、とお伺いすることがあります。あるというか、多いです。それにはいくつかの理由があります。

1.業務システムの構造をきちんと説明できないため、スキルを特定できない
2.技術力を見極めることができる人がいないので、面談してもわからない
3.技術力を評価に直結する給与構造になっていない
4.技術力よりも、業務システムをきちんと運用することが大事
5.よって、エンジニアから見れば魅力的な職場に見えない

 なかなか簡単に解決できないわけですが、エンジニア職の方が見極める力を持てば、自分にとって魅力的な職場にいけるでしょうし、魅力的な職場にすることができるように思うんですよ。

ユーザー企業は、システム運用などの現場業務をなるべく外部に委託し、経営戦略に紐づいた高度なIT関連業務は自社で担いたいという意向があるようだ。そうした業務を任せられる人材の育成や確保が課題となっている。

 問題は、人材を探しているユーザー企業にもあるのですが、エンジニアのほうにないとも言い切れず。エンジニアである「応募者」が、自分のスキルをユーザー企業の面接者に分かりやすく説明できているだろうか、ということです。
 先日も、あるエンジニア職の方から就職の相談を受けたのですが、履歴書、職務経歴書の書き方が、SI会社の人にしか分からないような書き方になっているわけです。

2001/07-2002/05
某社販売管理システム構築
Oracle 10g、ASP.NET、P/L SQL

 ちょっと省略しましたが、まぁこんなことが書き連ねてあるわけです。で、今度はSI会社ではなく、ユーザー企業に行きたい、ということなんですね。これではちょっと難しい。
 仮にこの内容を分かる人がいたとしても、就職後もこのやり取りが繰り返されるんだろうな、と想像してしまうわけです。
 
 自分のバリューを発揮する。そのために、身につけることも多い人が多いように感じます。

kumaboo

 先日も書いたように、電子書籍という言葉が我々の混乱を招いているような気がしています。書籍は紙、紙での出版は文字が中心、せいぜい絵か写真くらいしかない、つまり平面の電子化、だけ。
 そうではなく、せっかく電子化するのだから、音声があってもいいし、動画だってあってもいい。でも映画ほど長いものでなくていいわけですよね。

 そんなことを思っている中、iPhoneアプリとしていくつかのブックと呼ぶべきものが登場してきました。
20100501_90438  ドラッカーの「マネジメント」をテーマとし、高校野球の女子マネージャーが奮闘する『もし高校野球のマネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』です。iPhoneアプリとして800円は安い方ではないですが、あの大ヒット書籍をiPhoneで移動中にも読めると思うと便利です。
20100501_90415  もう一つは、林信行さんの『iPhoneとツイッターは、なぜ成功したのか?』です。こちらはまだ読み終えていないのですが、5月5日まで無料でダウンロードできます。

 無料だから良いとかいうことではありません。無料書籍が良いなんて言い始めると、良書は手に入りませんから。ただ、今回の林信行さんの書籍は、一つのトライアルだと思っています。そして、5月6日以降にも、有料で売れるんだろうと思うんですよね。

 ちょっと横道にそれてしまいましたが、iPhoneで本を読めるのはとても嬉しいことです。iPadやkindleでは、通勤電車で取り出すのはきびしいですからね。iPhoneなら、喫茶店で待ち合わせをしている間にも、ちょっと取り出して数ページ読む、なんてことが可能です。隙間を上手に活用できますね。
 まぁ、贅沢をいうと、ちょっと付箋を貼るとか出来ると良いんですが。

 iPadが登場しても、iPhone用の書籍というのは増え続ける気がしています。あ、あんまりドンドン出てくると読むのが間に合わなくなり・・・。

kumaboo

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プロフィール

大木 豊成

大木 豊成

スマートフォン法人導入コンサルティングのイシン株式会社 代表取締役。
著書に、iPad on Business、ソフトバンク流『超』速断の仕事術、ファシリテーターの道具箱(共著)がある。

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