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 森戸さんが、僕のエントリーに言及してくださっています。その中に、こんなくだりが。

ただ、大木さんも同じ考え方と思いますが『自分の仕事をきちんとこなす』、『設定したプロジェクト目標を達成する』というという第一優先順位があっての話なのでワークライフバランスを確実になどの話にはならないということです。

 その通りです。僕が書いた「2010年は、ケータイやPCに仕事の邪魔をさせない」は、ワークライフバランスのことを考えているわけではありません。あくまでも、目標達成の過程での話です。「ケータイやPCを使わないことが良い」という意味ではありません。

 森戸さんのエントリーと趣旨はずれるかも知れませんが、ワークライフバランスという言葉に反応してしまいました。ちょっと最近、ワークライフバランスという言葉が、違う意味で使われているように感じているもので。

Img55318986thumb500x453  本来ワークライフバランスという言葉は、バランスという単語が示すとおり、仕事と家庭のバランスをとりましょう、ということですよね。
 ワークライフバランスに関する著書を何冊も出されている小室淑恵さんは、「仕事での成果を上げるために『働き方の柔軟性を追求する』ということがワーク・ライフバランスの核心であるということ」と仰有っています。この赤い字のところが重要なんですよね。
 こう言うと、ワーカホリックといった見方をする方もいるようですが、そうではないんです。ワーカホリックか、家庭第一主義かといった、100 or Nothingという話ではないんですよね。
 Wikipediaによると、

「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる」ことを指す。

と書かれています。
「口で言うのは簡単で、じゃぁ、どうなりゃ仕事と家庭のバランスが取れるのよ?」という疑問の答えは、自分の中にあるということになるわけですよね。なぜなら、バランスの良いところは人によって違うから、です。

 独身の男性、独身の女性、彼女(彼氏)がいる人、いない人、結婚している人、していない人、子供がいる人、いない人、正月は家族が集まる人、正月は友達とスキーに行く人、家庭でゆっくりすることがもっとも大事な人、仕事が気になって寝られなくなる人、正月返上で仕事をすることで生き甲斐を感じられる人、いろんな人がいるわけです。それを一括りにして、「残業を減らすこと」と考えると、ややこしくなるんですよね。それぞれ価値観が違うのですから。

 タイトルは、あえてTwitterっぽく140文字で、などと書いてみましたが、自分自身のワークライフバランスを定義しないことには、本当にバランスの取れた仕事の仕方なんて出来ないでしょうし、どういう状態であっても満足できないのではないだろうか、と思う仕事始めの日です。自分の価値観を見つめ直すことが必要かも、ですね。

kumaboo

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プロフィール

大木 豊成

大木 豊成

スマートフォン法人導入コンサルティングのイシン株式会社 代表取締役。
著書に、iPad on Business、ソフトバンク流『超』速断の仕事術、ファシリテーターの道具箱(共著)がある。

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