発想七日!:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 発想七日!

日々の「ハッ、そうなのか!」を書き留める職遊渾然blog

« 2006年4月25日

2006年4月27日の投稿

2006年4月28日 »

日本に登場して70年になるKitKatは、ほんの数年前までは、変わり映えのしない菓子だった。それが今や、流行の先端に君臨している。
KitKat -- a candy that's been around for 70 years, that was considered just a few years ago an old-fashioned candy in Japan, the opposite of trendy or cool -- became Japan's top seller.

しかしこれは偶然ではない。鮮やかで、かつ精妙で、しかも信じられないくらい辛抱強い、販促活動の賜(たまもの)なのだ。
But it didn't happen by coincidence. It happened by a brilliant, subtle, incredibly patient advertising and public relations campaign.
(AlphaMale: How KitKat became Number 1)

以下、上記エントリから抄訳。

1年目
東京のホテルがKitKatを受験生に無料で配布。ただしネスレがスポンサーであったことは内緒。
2年目
上記が(広告でなく)記事になる。実は広告代理店が仕掛けた。
3年目
そろりそろりとキャンペーン開始。受験生を応援する、ストーリー性のある仕立てで。
4年目
消費者(Real People)を前面に出した広告を打つ。商品は現れないが、慎ましくKitKatのロゴが。

はてな - キットカットとは には『「きっと勝つ」にかけて、受験生のお守りとされている向きもある。この語呂合わせは、九州(方言で「きっと勝っと」という表現のある地方があるとか)から火が着いて全国に広まったという。』なんてありますが、これも仕込みなのかな。もし100%販促の力だったならば、ご担当の方はさぞ嬉しいことでしょう。分析記事も拾っておくと:

もともとのブランド・コンセプトは、“Have a break”である。だが、それをそのまま消費者に伝えたところで、消費者からの反応は乏しい。しかし、それが「きっと勝つ」という言葉に翻訳された途端、消費者は強く反応する。「きっと勝つ」という言葉の中には、受験を控えた若者に対し「強いストレスを解放する(ひと息つく)」という消費者ニーズが隠されていたわけである。これは、マーケターにはすぐにはわからない消費者インサイトである。
消費者の生活に深く入り込む 「経験価値マーケティング」

あくまで“Have a break”というコンセプトを崩さず、かつ日本の伝統(試験は「カツ」弁当、合格したら、めで「タイ」ごはん)に乗っけるという素晴らしさ。そういえば、僕の受験の時は母が体調を崩していたのですが、それでも父がトンカツ弁当作ってくれました、ええ(涙)。表現は悪いですが、そういう情緒的な瞬間に商品を押し込めたら強いですよね。どこかのビジネス・スクールがケースを書いてくれたら改めて勉強してみたいです。

▼ネタ帳
koji

« 2006年4月25日

2006年4月27日の投稿

2006年4月28日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

堀内 浩二

堀内 浩二

(株)アーキット代表。
「個が立つ社会」をキャッチフレーズに、起業・転職支援やビジネスリテラシー研修などを提供しています。 個人向けにはチャレンジ応援サイト「起-動線(きどうせん)」を運営。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
koji
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ