« 2007年6月27日

2007年6月30日の投稿

2007年7月1日 »

飛行機で隣の女性に「席を替わってくれませんか?」と言われた。替わる相手は彼女ではなく、席がばらばらになってしまった恋人である。二列後ろに彼は座っている。こころよく、「いいですよ」と言った。一瞬、めんどうくさいな、と思った自分を発見するが、人が喜ぶことをしてあげるのはいいことである、と言い聞かせた。

替わってあげるために、席を移動すると、黒人のボーイフレンドは、とてもうれしそうに、英語で感謝を述べ、ぼくをハグして頬のキスした。このリアクションにはぼくも少しびっくりしたが、その様子が本当に幸せそうだったので、ぼくもなんだかうれしくなってしまった。ぼくは、「My Pleasure」と返事をした。

その飛行気で、ぼくはちょうど手塚治の『ブッダ』を読んでいた。良く生きる、ということをつきつめると、人のために生きることになるという。他人の幸せについて考え、自分がそれをしてあげる、それが自分の喜びにつながると書いてある。これはそういうことなのかな?

サンフランシスコから名古屋に向かう飛行機の中で、ぼくは、幸せというもののこの世界での「非保存則」について考えた。エネルギー保存の法則では、こちらが渡した分だけ、向こうが増える。つまりどこかでエネルギーが増えるとどこかでエネルギーが減り、世界のエネルギーを全部足すといつも一定だという。保存則に近いものとして、お金がある。全世界のお金の量は、やり取りの前後で保存される。この保存則だと、損と得は対になる。誰かが得をすれば、誰かが損をする。ぼくは席を譲って、損をしたのだろうか?いや、ぼくは逆にうれしい気持ちになった。

幸せに保存則は成り立つだろうか?たとえば恋愛をすると、あなたもわたしも幸せになる。
すなわち、世界の幸せ量は増える。逆に、減ってしまうこともある(喧嘩など)。幸せは、保存則には従わない。だとすると、幸せは多い方がいいのだから、世界の幸せが増えるように、自分が行動することは、意味があることだ。つまり、自分の幸せのために、
世界のほかの部分の幸せを減らすのではなく、世界のほかの部分の幸せを増やし、それが
自分の幸せにもなることがある。

My Pleasure は、何気なく出た言葉だったけど、「それは私の喜びです」ということだ。人の幸せが自分の喜びと思えること、これがそういうことなんじゃないかと思った。とっても小さいことだけど。

» 続きを読む

平鍋

« 2007年6月27日

2007年6月30日の投稿

2007年7月1日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

平鍋 健児

平鍋 健児

株式会社チェンジビジョン代表取締役社長、永和システムマネジメント副社長。
オブジェクト指向開発、UMLの勘所、アジャイルな開発手法の未来、マインドマップのソフトウェア開発での利用方法、プロジェクトファシリテーション(見える化)を語ります。現在、マインドマップとUMLの融合エディタ、astah*(アスター、旧JUDE)を開発中。

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
hiranabe
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ