『ビジネス2.0』の視点:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 『ビジネス2.0』の視点

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2012年9月11日

2012年9月12日の投稿

2012年9月13日 »

総務省の東日本大震災の復興対策の「被災地域情報化推進事業」では、

(1)東北地域医療情報連携基盤構築事業
(2)ICT地域のきずな再生・強化事業
(3)被災地就労履歴管理システム構築事業費補助事業
(4)被災地域ブロードバンド基盤整備事業
(5)スマートグリッド通信インタフェース導入事業
(6)災害に強い情報連携システム構築事業
(7)自治体クラウド導入事業

が実施されていますが、なかでも東北の被災地を中心に「自治体クラウド」の導入が多くを占めています。

image
出所:総務省 2012.4 被災地域情報化推進事業の概要

総務省の平成23年度3次補正予算額では、被災地域情報化推進事業(情報通信技術利活用事業費補助金) 事業費:約100億円 補助金額:約33億円(補助率:1/3)を計上しています。また、本事業においては、平成24年度においては、約135億円となっていますが、自治体クラウドの導入は、平成23年度3次補正予算のみとなっています。

image
出所:総務省 2012.4 自治体クラウド導入事業

総務省が2012年7月26日に発表した「被災地域情報化推進事業等の実施状況」によると、以下のとおりとなっています。

【岩手県】:7件(7市町村)

image

【岩手県の自治体クラウド関連事業】

大槌町、野田村、普代村
■自治体クラウド(688百万円) 基幹系・内部系システムを、3町村共同でクラウドへ移行。
釜石市
■自治体クラウド(123百万円) 基幹系システムをクラウドへ移行するとともに、自庁舎内と遠隔地にバックアップ環境を構築。

【宮城県】:8件(1県6市町村)

image

【宮城県の自治体クラウド関連事業】

宮城県
■東北メディカルメガバンク(1,177百万円)
石巻医療圏、気仙沼医療圏において患者・住民の医療・健康情報を安全かつ円滑に記録・蓄積・共有するための医療情報連携基盤等を構築。
色麻町
■自治体クラウド(19百万円) 基幹系システムをクラウドへ移行するとともに、自庁舎内にバックアップ環境を構築。
涌谷町
■自治体クラウド(59百万円) 基幹系システムをクラウドへ移行するとともに、自庁舎内にバックアップ環境を構築。
七ヶ浜町
■自治体クラウド(12百万円) 基幹系システムをクラウドへ移行するとともに、自庁舎内にバックアップ環境を構築。

【福島県】13件(1県12市町村)

image
二重線 は、原子力災害避難住民等交流事業費補助金による交付決定団体

【福島県の自治体クラウド関連事業】

葛尾村
■自治体クラウド(13百万円)
基幹系・内部系システムをクラウドへ移行するとともに、自庁舎内に非常時用サーバを構築。
小野町
■自治体クラウド(135百万円)
基幹系システムをクラウドへ移行するとともに、自庁舎内にバックアップ環境を構築。
古殿町
■自治体クラウド
(12百万円)基幹系システムをクラウドへ移行。
須賀川市
■自治体クラウド(264百万円)
基幹系システムをクラウド移行するとともに、自庁舎内にバックアップ環境を構築。

自治体クラウドの導入事業がどの時期にどの程度採択されているか、ご紹介します。

東日本大震災復興対策「被災地域情報化推進事業」第1回交付決定(平成24年4月13日)(平成23年度3次補正予算) →自治体クラウド導入事業 15件
※事業総額は、自治体クラウドの区分では最大の6億8800万円。

image

【クラウド導入事業実施予定自治体】

岩手県:釜石市、大槌町・普代村・野田村
宮城県:七ヶ浜町、色麻町、涌谷町
福島県:須賀川市、古殿町、小野町、葛尾村、
茨城県:葛尾村、大子町
千葉県:松戸市、浦安市、白子町
長野県:白子町

東日本大震災復興対策「被災地域情報化推進事業」第4回交付決定(平成24年8月20日)(平成23年度3次補正予算) →自治体クラウド導入事業 4件

image

宮城県:山元町
福島県:会津若松市
茨城県:大洗町、美浦村

自治体クラウドの導入事業は、第一回と第四回をあわせると、合計19件の自治体クラウドの案件が採択されています。

今回の事業の補助金により単独自治体での導入が多いものの、自治体クラウドの導入の広がりが期待されています(関連記事)。

 

「クラウド・ビジネス」入門「クラウド・ビジネス」入門 電子書籍(iTunes Store)

担当キュレーター「わんとぴ
OneTopi「クラウド」@cloud_1topi(クラウド)  OneTopi「情報通信政策」@ict_1topi(情報通信政策)
OneTopi「電子書籍」@ebook_1topi(電子書籍) OneTopi「モバイル」@mobile_1topi(モバイル)
OneTopi「SmartTV」@smarttv_1topi(スマートテレビ) OneTopi「地域活性化」@localict_1tp(地域活性化)
OneTopi「スマートシティ」@smartcity_1tp(スマートシティ)

MASAYUKI HAYASHI

« 2012年9月11日

2012年9月12日の投稿

2012年9月13日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
business20
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ