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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2011年7月4日

2011年7月5日の投稿

2011年7月6日 »

震災などの影響により、クラウドへの注目度と期待度が高まってきています。日経パソコンが調査した「震災後 過半数がマニュアル見直し、4割強がクラウド推進」を記事を見ても、クラウド導入の動きが顕著になってきています。

また、震災直後から多くのクラウド事業者が互いに声をかけながら、クラウドの無償サービスを提供するなど、支援の輪が広がりました。

私自身、震災後から、「震災復興支援クラウドフォーラム」や、「オープンクラウドキャンパス"Cloud Technologies Meeting”」の企画運営、「八子クラウドみんなで懇親会」、「ICT復興支援国際会議」など、多くの会合に参加させていただいて感じたことは、震災復興支援のためや、日本の中小企業などの産業発展や地域貢献などのために、クラウドが役にたてるのか、考え行動している人が多いようにも感じています。自社都合だけで、自社のクラウドサービスの宣伝をされる人は以前と比べると少なくなってきているように感じています。

クラウドの流れが出てきてから、データセンターを担当するゼネコンの方々から、太陽光や風力などの再生可能エネルギーやスマートグリッド関係者、通信事業者他社、コンサルや調査会社、海外の事業者、SaaS事業者、ソフトウエア開発会社、開発者の方、政府・自治体の方々など、非常に多岐に渡る業界の方々とお会いする機会が増えました。競合会社同士あってもどうやって業界や日本を元気にしていくことができるのか、互いのWIN-WIN関係を築いていけるのか、議論する機会が増えてきたような気がしています。これらの動きの後押しをしてくれたのが、手段としてのソーシャルメディアの役割は大きかったと感じています。

今後も、クラウドやICTなどをキーワードに、オープンでつながり、議論・検討する場をつくり、業界全体で収益構造を創造し発展させていく「クラウド・エコシステム」のこれからを考えていく機会を自分なりにも増やしていきたいと考えています。クラウドの大きなポイントは、ユーザ主導のビジネスモデルであり、サービスです。上から目線の広告やサービスモデルでは、ユーザは目を向けることはなく、市場から撤退を余儀なくされることになるかもしれません。そして、同業種で限られたパイの中でシェアの奪いあいなどで消耗戦をすることは、業界そして日本のこれからにとっても得策ではないと感じています。

厳しい市場競争環境下で「クラウド・エコシステム」が形成されていく中で、会社として個人としてどのような立ち位置をとって市場の発展に貢献していけるのか、今後の時代が変化する中において、それぞれの志と行動が、成長と縮小の分かれ道となっていくのかもしれません。

 

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MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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