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調査レポート作成の関係で、青森県や茨城県などの自治体で主に広報広聴課の方々からソーシャルメディアの活用による地域活性化の取り組みについて、1,2ヶ月ほど前から現地でお話をお伺いする機会がありました。

通常は地域情報の発信など比較的平穏な内容のツイートが多いのですが、明治以降の地震観測最大規模のマグニチュード(M)9.0を記録した「東北地方太平洋沖地震」の影響で、自治体の公式サイトはアクセス集中や停電などで一時期閲覧できない状況が続き、リアルタイム性の高いツイッターを使い積極的に情報を発信するケースが見られます。

被災地の自治体では、

  • 地震に関する情報
  • 津波警報
  • 避難勧告・指示
  • 避難情報
  • 被災地の被害状況(死傷者・負傷者、家屋の倒壊状況など)
  • 災害対策本部の情報
  • 被災地への生活物資受け入れ情報(窓口)
  • 停電や復旧情報
  • 断水情報
  • 人口透析などの急病診療情報(窓口)
  • 通信状況(固定・携帯)
  • 銀行ATM稼動情報
  • 鉄道などの交通運行情報
  • 自衛隊や消防隊の派遣情報
  • 海外からの救助隊支援の情報

などの情報をリアルタイムにツイートしています。

特に、被災被害の大きい岩手県広報広聴課では、岩手県知事の達増拓也氏と連携を密にし、首長の迅速な判断のもと対応を進められています。

image
2011年3月13日10時前後 のツイート
http://twitter.com/@tassotakuya

また、岩手県広報広聴課はFacebookページも活用し、コメントや「いいね!」などから反応を読み取ることができます。3月13日11:00現在で、1,146名の人が「いいね!」を押しています。

image
岩手県広報広聴課 Facebookページ 2011年3月13日現在
http://www.facebook.com/pref.iwate

大変心配なのは、大変な被害をうけている宮城県気仙沼市危機管理課のアカウントでは、2011年3月11日の地震後の津波発生時からツイートが止まっています。image
http://twitter.com/@bosai_kesennuma

地震などの被災状況は刻一刻と変化し、迅速な判断が求められるになり、リアルタイム性が高くかつ性格な情報を収集し、そして判断し、情報共有をしていく仕組みが求められます。テレビなどでも被災地の情報が放送されていますが、被災地各地でおきている被災状況や対応までは、細かく発信することができません。ソーシャルメディアのリアルタイム性のメディア、特に公式の自治体のツイッターやFacebookによる信頼性の高い情報発信は、一部デマ情報も流れる中で、非常に貴重な情報源となるでしょう。

今回の大型地震を契機に、いろいろと取り組まなければならない課題も山積していますが、防災への対応についてソーシャルメディア、クラウドなどICTの活用についても、自治体そして政府の政策としても今回の地震を教訓にして議論を深めていく必要があるのかもしれません。

※首相官邸は、2011年3月13日に、「首相官邸(災害情報) @Kantei_Saigai 」をオープンしています。

 

自治体ツイッターアカウント(主な被災地域)

(青森県)

(岩手県)

(秋田県)

(宮城県)

(福島県)

(茨城県)

(千葉県)

(新潟県)

自治体首長ツイッターアカウント(被災関連をツイートされている方)

    ※関連サイト

    「東北地方太平洋沖地震」に関するソーシャルメディア(ツイッター/Facebook)、クラウドサービス、ネット動画などのアカウント&URLまとめ一覧  (2011.3.13)

    ※追記・修正履歴

    • マグニチュード(M)8.0から9.0に変更 (2011.3.15 15:30)

     

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    MASAYUKI HAYASHI

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    プロフィール

    林 雅之

    林 雅之

    ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
    国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
    著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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