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第一回目は、、「スマートグリッドに関する国際標準化ロードマップ」の背景について少しとりあげてみてみましたが、今回は日本におけるスマートグリッドの標準化の取り組みについて少し整理してみたいと思います。日本の標準化を議論する「次世代エネルギーシステムに係る国際標準化に関する研究会」を開催し、本研究会では以下の議論を中心に行っています。
- スマートグリッドの全体像を明確化
 - 全体構造を構成する7つの事業分野を特定
 - 全体を構成する重要システムの特定
 - 重要システムを構成する26の重要アイテムの抽出
 - 重要アイテムに関係する標準化戦略の検討
 
そして、7つの事業分野として以下の7つをあげています。
- 送電系統広域監視システム(WASA)
 - 系統用蓄電池
 - 配電網の管理
 - デマンドレスポンス
 - 需要側蓄電池
 - 電気自動車
 - AMIシステム
 
通信事業に大きく関わってきそうなのが、3の配電網管理と7のAMIシステムでなないかと思われます。配電網のネットワーク構成図を見ると、AMIネットとワークやDM(デマンドレスポンス)ネットワークをIPネットワークで接続するイメージが記載されています。
また、AMIのシステム構成図では、スマートメータという名称は使っていませんが、家庭と電力網等をつなぐ、「通信部」と家庭内の電力管理を行う「エネルギー管理システム(EMS)」、そして「ホームゲートウエイ(HGW)」が大きな役割を担うでしょう。
そして、「重要システムを構成する26の重要アイテムの抽出」が標準化に向けた大きな鍵となります。
特に通信と大きく関わるのが「デマンドレスポンス」です。各々のシステムのインターフェイスとインターネットがどのような規格で接続されるのかが、注目されます。
そして、AMシステムに関わる部分です。「メーター用広域アクセス通信」や「メーター用近距離アクセス通品」等はネットワークの規格が大前提となります。
経済産業省では、これらの背景や取り組むをふまえ、2010年度の国際標準提案型研究予算を重点的に配置することで、体制を強化していくことしています。
スマートグリッドへの標準化をはじめとした取り組みは世界規模で始まっており、世界インフラでの国際競争ががじまっています。また、これまでに紹介したように、対象範囲が多岐にわたっています。そのため、各分野のステークホルダーが集まって分野横断的に検討し、標準化を進め、オールジャパンとして国際競争力を高めていくための展開が重要となっていくでしょう。そういった意味でスマートグリッドの標準化の取り組みは、技術力に優れる日本が、ガラパゴス化しないための重要な取り組みとなるのではないかと考えています。
■関連リンク
スマートグリッドに関する国際標準化ロードマップ(1) (2010.2.1)
スマートグリッドに関する国際標準化ロードマップ(2) (2010.2.2)
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