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ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2008年9月18日

2008年9月19日の投稿

2008年9月20日 »

9月18日、渋谷のセルリアンタワーのグーグル日本本社で開催された『中小企業のためのGoogle Apps活用セミナー』に参加してきました。初めてグーグル日本本社の会社の中に入ったのでなかなか新鮮でした。

先着50名ということでしたが、早いうちから満席になっていました。やはり中小企業において「Google Apps」に関してやはり関心度はそれなりに高いのではないかという印象でした。

最初に、主催者のフォルテッツァグループの方から30分程度、「中小企業のGoogle Apps活用術」のお話がありました。中小企業の取り巻くIT環境、クラウドコンピューティングのトレンド、そして、最後に企業向けの「Google Apps Premier Edition」の概要とメリットに関して簡単な紹介がありました。

次に、グーグル社の説明で「Google Appsデモ・導入事例のご紹介」の説明が1時間30分弱ほどありました。「世界最大のドキュメント収集会社」などグーグルの企業概要や哲学、そしてこれまでの歴史の紹介がありました。世界中にある情報量は、5 million テラバイト。グーグルは、まだ170テラバイトしか対応できていないので、まだまだ市場としては大きいという捉え方をしていました。

次に取り上げられていたのではコンシューマーIT技術の進歩。その一方で企業のITが進歩していない点を指摘し、コンシューマーIT技術をエンタープライズITの分野に活用していく必要性を述べられていました。

これまでの企業システムの構築・運用は、多くの部分はDead money、つまり、自前で構築・運用することに年々稼動がかかり、システムに進歩が見られず多くは無駄な費用になってしまう、ということです。

一方、「Google Apps」のようなクラウドコンピューティングであれば、構築に関わる初期投資もかからない、そして運用からも開放されるなどの様々なメリットを紹介されていました。

「Google Apps」の機能についても説明があったのですが、ここでは割愛します。ただ、個々の機能を紹介している中で、企業の経営者と思われる方々たちは、時折うなずくケースがあり、やはり中小企業の経営者などにとって新鮮味のあるサービスであり、納得感のある説明をされていたのではないかと思われます。

それから、セキュリティやコンプライアンスの面を特に強調されていました。「Google Apps」はとかくセキュリティ面で不安視されるところがありますが、よくよく話を聞いてみると、かなりセキュリティ面においては配慮されている面があり、企業におけるハードルもそれほど高くないのではないかと感じる部分もありました。

「Google Apps Premier Edition」のこれだけの機能と運用から開放される点を見ると、年間一人あたり6,000円ということを考えるとかなり破格の価格で、運用する要員も減らせるということを考えると、特に中小企業においては、かなりインパクトの大きなツールではないかと率直に感じました。「Google Apps」の機能やメリットが適切に中小企業等のユーザ側に伝われば、一定の利用者数は出てきそうな予感はします。

ただ、客観的に見ると「Google Apps」良さそうですが、日本企業においては、独特の企業文化もあり、様々な法規制もあります。そしてセキュリティへの意識も海外と比べると高いので、日本にないクラウドに企業の機密情報をあずけること、そして様々な業務をWebツールで始めるというのは、かなり抵抗がある人も多いのではないかとも感じています。

米国のガートナーやメリルリンチなどは、クラウドコンピューティングは世界においてトレンドとなって、例えば電子メールのクラウド化など、大きく普及していくと予測していますが、日本もそのトレンドに乗っていくことができるでしょうか。

この辺のギャップがどう埋まっていくのか、一般の利用ユーザの多くが利用しているGmailやGoogleドキュメントのツールが、日本の企業の中に浸透していくのかしていかないのか、ここ数年の動きを注目してみる価値はありそうです。


MASAYUKI HAYASHI

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プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

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