『ビジネス2.0』の視点:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 『ビジネス2.0』の視点

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2008年4月13日

2008年4月14日の投稿

2008年4月15日 »

ブログやSNSそしてYouTubeやニコニコ動画等の動画投稿共有サイトの普及によりCGM(Consumer Generated Media)やUGC(User Generated Contents)と呼ばれるように消費者が生成するデジタルコンテンツが増え続けています。消費者が生成するデジタルコンテンツが増え続ければ、「YouTubeは規制からクリエーター支援のプラットフォームへ」等でもご紹介させていただいたように、プロシューマ等のクリエーターの育成、デジタル著作権のあり方、そしてCGMやUGCから商用コンテンツにトランスフォームしていく環境を整えていくことが必要になってきています。

また、「ブログは信頼性を高められるか?それとも信頼性を失ってしまうのか?」でもご紹介させていただいたように、ブログを信頼できると答えているユーザは6割と答えている一方で、日本のブログのスパムは4割にも上っています。

4月11日、総務省は3月26日に開催した「情報通信審議会情報通信技術分科会(第57回)」の配布資料を公開しました。資料に記載されている「我が国の国際競争力を強化するための研究開発・標準化戦略審議状況報告」の中で今回は、「高度コンテンツ創造・分析・流通技術」にフォーカスをあてて、コンテンツの信頼性に関して少し整理してみたいと思います。

 

高度コンテンツ創造・分析・流通技術とは、

玉石混淆のデジタルコンテンツがあふれるネットワーク空間から情報を分析することで信頼出来る情報を見極め、知識として収集して利活用することでユビキタスネット社会においても安全にデジタルコンテンツの創造・流通・利活用が行える環境を実現するための研究開発分野である。

この研究開発分野には以下の3つの研究開発課題が含まれるとしています。

  • コンテンツ信頼性分析技術
  • 知識情報基盤技術
  • コンテンツ収集・利活用技術

コンテンツ信頼性分析技術の研究開発のロードマップとして、

  • インターネット上の玉石混淆のコンテンツから信頼できる情報を判断するための情報分析を実現
  • ユーザの価値観を含めた信頼性分析を実現
  • 信頼できない情報や,違法・有害情報を直ちに検知し,ネットワークのレベルに会わせた価値のある情報の流通を実現

するとしています。

 

セキュリティとコンテンツの信頼性

総務省は、4月4日に「次世代の情報セキュリティ政策に関する研究会中間報告書」を公表し、

利用者が個別に流通する情報の信頼性を判断することは極めて困難であることから、その判断を補完するものとして、利用者自身が情報発信元や情報そのものの信頼性を評価し共有できるレピュテーション機能や情報の質や信頼性を検証する技術等の実現方法について検討することが必要である

とし、コンテンツの信頼性を評価し共有するレピュテーションDBの技術についての検討を提言しています。

 

検索エンジンとコンテンツの信頼性

ユーザ側がコンテンツを調べるときに、検索エンジンを使うことが多いでしょう。検索結果の最上位に信頼性の低いコンテンツが掲載された場合、多くのユーザが間違った認識をしてしまうことが考えられます。経産省が推進する「情報大航海プロジェクト」においても「検索エンジンの多次元評価とロングテール部分からの情報抽出(PDF)」にて検索エンジンの信頼性を評価する技術を検証しています。技術の特徴としては、

  • 任意のキーワードで主要な検索エンジン(Google、Yahoo! Japan、MSN)から検索結果ランキングに関連するデータを収集し、解析
  • 各検索エンジンからの検索結果ランキングをもとに、検索結果の独自性を表示任意のクエリに対して、検索エンジンの取得上限を超えた、「検索結果のロングテール部分」についてURL、スニペットを取得し、表示可能

    ※ スニペット:検索結果に表示される検索語が含まれる抜粋テキストのこと

などがあげられています。

 

イケてるブログの信頼性

昨年10月11日にリニューアルしたSHOOTI(シューティー)は、信頼性の高いブログを「イケてるブログ」と位置づけ、掲載基準として、

  • ブロガーご自身で体験した記事を書いている
  • テーマが決まっており、そのテーマから逸脱しない記事を書いている
  • 定期的に書いている

また、編集部にて独自に審査をし、厳しい審査を通過したもの

としています。「イケてるブログ」は技術というよりは、編集者の視点でチェックしており、技術だけでなく人間の目もやはり必要になってくるでしょう。

 

コンテンツの信頼性については、コンテンツ流通、セキュリティ、検索、そして人の目など様々な視点から検証と議論を重ねていく必要がありそうです。


MASAYUKI HAYASHI

« 2008年4月13日

2008年4月14日の投稿

2008年4月15日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
business20
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ