『ビジネス2.0』の視点:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 『ビジネス2.0』の視点

ICT、クラウドコンピューティングをビジネスそして日本の力に!

« 2008年1月1日

2008年1月2日の投稿

2008年1月3日 »

いよいよ2008年が始まりました。広告のチラシを見ると、“福袋”や“福箱”の新春初売りの広告が載っており、中にはたくさんのチラシ見るだけでも大変です。

 
休み中に、『人間力を高める読書案内』を読んでいます。著者の三輪氏がこれまで読んできた中で「生き方論」焦点をあてた本を紹介しています。最初に紹介されているのが幸田露伴氏の『努力論』です。この本の初版は約百年前の大正二年(1931年)に出されているものですが、温故知新というように今の我々にとっても価値のある本に見えます。

 
幸田露伴は、この本の中で、「幸福三説」というものを唱えており、「惜福」、「分福」、「植福」の三つとし、人生の指針としていくことの大切さを述べています。その三つの福とは、

  • 「惜福」とは、めぐってきた幸運を一挙に使い果たさないこと
  • 「分福」とは、天から与えられた福を他人にも分け与えること
  • 「植福」とは、人のためになる「福の創造」を行い、世話したり改良したりすることによって「福の増殖」を行うこと

としています。

 
2008
年の正月早々、“Web2.0”という言葉を使うのは、少々時代遅れかもしれませんが、あえて取り上げてみたいと思います。“集合知(Collective Intelligence)”や“群衆の叡智(Wisdom of Crowds)”という言葉を皆さん耳にしたことがあるかと思います。これらの考え方を「幸福三説」にあてはめて、“福”を“知”に置き換えてみてみるとどうでしょうか?

 
自分の知恵を一挙に使い果たさず(段階的に)、自分が得た知恵を他人にもオープンにしておくこと、そして自分の知恵の創造から知の増殖を行うこと。これらが集合知や群衆の叡智となり、ネットの世界そしてリアルの世界において大きな影響をもたらすこと。

 
つまり、個々がもつ“知”は“福”をもたらすものであり、“知”はより自由にオープンに開放される時代への移ってきていると言えるでしょう。

 
この『努力論』にも書かれているように、世の中は幸運に恵まれる人もいる一方、いつも不幸に見舞われる人もいます。“格差社会”と言われる現代もまさにその格差(幸福と不幸の差)が広がってきていると言われています。

 
ビジネスの世界は、成果主義が導入され、自分自身の領域(ミッション)のことしか考えない人が増えてきたように感じています。最近、その成果主義が見直しされ、チーム力や部下を育てるプロセスを重視する評価制度のあり方も議論されるようになってきました。社内SNSやイントラブログ等のやわらかなコラボレーションもそれを補完する仕組みと言えるでしょう。

 
人間は三つの“福”と“知”を持ち、そして努力する動物であるとすれば、今の世の中は少しずつ良い方向に向かっていくのではないかと、2008年に期待をしたいと考えています。

 

MASAYUKI HAYASHI

« 2008年1月1日

2008年1月2日の投稿

2008年1月3日 »

» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

林 雅之

林 雅之

ICT企業勤務。クラウドサービスのマーケティングを担当。
国際大学GLOCOM客員研究員。社団法人クラウド利用促進機構アドバイザー。
著書『オープンクラウド入門(インプレスR&D)』『「クラウド・ビジネス」入門(創元社)』

詳しいプロフィール

Special

- PR -
最近のトラックバック
カレンダー
2013年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
business20
Special オルタナトーク

仕事が嫌になった時、どう立ち直ったのですか?

カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif 顧客に“ワォ!”という体験を提供――ザッポスに学ぶ企業文化の確立
単に商品を届けるだけでなく、サービスを通じて“ワォ!”という驚きの体験を届けることを目指している。ザッポスのWebサイトには、顧客からの感謝と賞賛があふれており、きわめて高い顧客満足を実現している。(12/17)

news094.gif ちょっとした対話が成長を助ける――上司と部下が話すとき互いに学び合う
上司や先輩の背中を見て、仕事を学べ――。このように言う人がいるが、実際どのようにして学べばいいのだろうか。よく分からない人に、3つの事例を紹介しよう。(12/11)

news094.gif 悩んだときの、自己啓発書の触れ方
「自己啓発書は説教臭いから嫌い」という人もいるだろう。でも読めば元気になる本もあるので、一方的に否定するのはもったいない。今回は、悩んだときの自己啓発書の読み方を紹介しよう。(12/5)

news094.gif 考えるべきは得意なものは何かではなく、お客さまが高く評価するものは何か
自社製品と競合製品を比べた場合、自社製品が選ばれるのは価格や機能が主ではない。いかに顧客の価値を向上させることができるかが重要なポイントになる。(11/21)

news094.gif なんて素敵にフェイスブック
夏から秋にかけて行った「誠 ビジネスショートショート大賞」。吉岡編集長賞を受賞した作品が、山口陽平(応募時ペンネーム:修治)さんの「なんて素敵にフェイスブック」です。平安時代、塀に文章を書くことで交流していた貴族。「塀(へい)に嘯(うそぶ)く」ところから、それを「フェイスブック」と呼んだとか。(11/16)

news094.gif 部下を叱る2つのポイント
叱るのは難しい。上司だって人間だ、言いづらいことを言うのには勇気がいるもの。役割だと割り切り、叱ってはみたものの、部下がむっとしたら自分も嫌な気分になる。そんな時に気をつけたいポイントが2つある。(11/14)

news094.gif 第6回 幸せの創造こそ、ビジネスの使命
会社は何のために存在するのでしょうか。私の考えはシンプルです。人間のすべての営みは、幸せになるためのものです――。2012年11月発売予定の斉藤徹氏の新著「BE ソーシャル!」から、「はじめに」および、第1章「そして世界は透明になった」を6回に分けてお送りする。(11/8)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。


サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ