コンテンツは制作力であり企画力、そして「何をしたいのか」
僕が書いた「Ustream 放送は、センスが問われるようになってきた・・・かも」というエントリーに、岩永さんが「コンテンツは媒体ではなくて制作力、という基本的な話」というエントリーで反応してくださっています。
お金が全てだとは言いませんが、お金が無い事を言い訳にしてはいけない。伝えたい内容を伝えるための土壌を作れないとしたら、それは企画自体が間違い。
その通りだと思うんですね。制作力が大切であり、その前にどういう企画なのかが重要なことであり、だから「何を実現したいのか」がポイントであるはずです。
Ustreamが普及した背景の一つは、オンラインゲームでいうところの「同時接続数」に耐え得るシステムであり、ここ数ヶ月だけでもかなり多くの同時視聴者に耐えられるようになってきたことがあります。それは事実ですが、そこに上げられるコンテンツがつまらないものだけなら、ここまでこなかったのも事実ですよね。
先日の孫社長と佐々木俊尚さんの「『光の道』対談」は、僕が見始めた21:30頃はたしか13,000人を超す人が見ていたはずです。(すみません、記憶の範囲ですが)それだけ見てみたいものであったわけですね。
正直言って、孫社長も佐々木さんも、一部のビジネスパーソン、IT業界の人たちには有名ですが、知らない人はまったく知らない。いわゆる芸能人ではないわけですし、孫社長にしたってホークスを買収してから知名度が上がったかも知れませんが、コメンテーターなどでテレビに出るような人ではないわけです。
その、お二人だけが登場する、しかもインターネットだけでしか放映されないものに、13,000人が見ているわけです。夜の20時からという、テレビで言えばゴールデンタイムに、です。
何をしたいのか。そのことはマネタイズに繋げるのか、そこは一切考えないのか。もし繋げるなら、どのようにマネタイズするのか。しないのであれば、そのことの意義は何なのか。イベント参加者は何を求めて来るだろうか。主催者はどうなのか。まだ他にも考えるべきことがあるかも知れませんね。
それらのことを網羅的に考え尽くしたものが、コンテンツとして求められるものになっていくのだろうと思います。
偉そうなことを言っていますが、僕が過去にUstreamで配信したものは、せいぜい数十名の視聴者だけ。それだけのニーズしか無かったということですね。
もちろん、Ustreamで配信するコンテンツ全てが、それらの価値を考えなければならないという意味ではありません。ただ、コンテンツを配信して何かしらのビジネスを考えるのであれば、やはり価値がなくてはいけない、ということなのだと思います。ここは、いわゆるウッフィーの世界ではないのですから。
※ウッフィーの世界と、マネタイズの世界を同時に議論すべきではないと思います。ビジネスにするならマネタイズを考える。そうではなく、やり甲斐や人のためだけを考えるなら、ウッフィーに徹してマネタイズは考えない。シンプルに整理するべきですね。(反省です)