起業を成功させる7つのメンタリティ(その2) ― お金のメンタリティ
起業を成功させる7つのメンタリティについてお話しています。
起業する方にとって、ボクがビジネススキル以上に大切だと思っていることは
1:とりあえず食っていける安心感
2:お金のメンタリティ
3:メンターの存在
4:応援してくれる仲間との関係
5:前の仕事の「やりきった」感
6:「これならいける」という納得感
7:手放す勇気
の7つです。
前回は、「とりあえず食っていける安心感」についてお話しました。
今回は、お金のメンタリティについてお話します。
突然ですが、質問です。「あなたは、お金が欲しいですか?」。きっと、多くの方が「お金は欲しい」「あるにこしたことはない」と答えるでしょう。
では、この質問はどうでしょうか。「成功した経営者が、テレビでお金儲けの話をしています。あなたはどう思いますか?」この質問の答えはさまざまでしょう。「お金儲けの話大好き」という方もいれば、「人前でお金儲けの話をするなんて……」「きっと、何か汚い方法で儲けたに違いない」「お金はそこそこあればいいんだ」などと思う方もいらっしゃるでしょう。
お金が欲しいのなら、お金の話も大好きであるはずなのに、このような違いが出るのは不思議ですが、このような思いを抱かれる方は結構多いんです。きっと、お金への否定的な感情や罪悪感、遠慮などが、そのような気持ちを抱かせるのでしょう。
起業するなら、お金への感情を健全にしておくことが大事です。私たちも、自分のことを嫌いな人のところには行きたくないように、お金も、自分のことが好きではない人のところには行きたくないのです。ですから、お金が大好きで、お金を愛している必要があります。
なぜなら、お金を愛していないと、お金を稼ぐことに無意識にブレーキをかけてしまうからです。
具体的にお話しましょう。以前、起業に関する講座に関わったときのことです。面白そうな事業プランをつくったAさんがいました。事業にしたら本当に面白そうなプランで、収支計画の作成に取り掛かりました。ですが、収支の話になると、「このぐらい利益があれば生活できる」「自分なんてこのぐらい」と、遠慮してしまって価格設定を低めに設定しているようです。これが、「お金儲けのブレーキ」です。
これは、「事業を成功させよう」というアクセルと、「お金への遠慮、罪悪感」というブレーキの両方を踏んでいる状態です。車なら、いくらアクセルを踏んでも、ブレーキを踏んでいたら動きませんよね?ブレーキを放してあげないと。
私は、Aさんにこのように伝えました。「Aさんがハッピーでなければ、お客さんにいいサービスをすることができません。だから、自分も豊かになることに遠慮をしないでください。お金のことを、もっと好きになってあげてください。」
事業の目的は、利益を出すことです。得た利益を社会に還元することです。社会への貢献が、利益という形でかえってくるわけですから、お金儲けは全く恥ずかしいことではありません。
このようなお話をすると、「お金への罪悪感?そんなこと、ないでしょう?」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。でもこれ、本当によくある話なんです。
さて、今日は、ずいぶん「お金儲け」という言葉を使いました。ひょっとしたら、今、これを読んでいる瞬間にも、あなたの中には嫌な感情が芽生えているかもしれません。そう、それがブレーキです。でも、嫌な感情は、本当に必要な感情に修正するアラームシステムなので、その感情に気づいていれば大丈夫ですよ。
あなたも起業を目指しているなら、お金のことをもっと好きになり、愛してあげてください。
え?私ですか?もちろん私は、お金のことを愛しています。
今日は、「お金のメンタリティ」についてお話しました。
次回は、「メンターの存在」についてお話します。