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株式会社インフラコモンズ代表取締役の今泉大輔が、現在進行形で取り組んでいるコンシューマ向けITサービス、バイオマス燃料取引の他、これまで関わってきたデータ経営、海外起業、イノベーション、再エネなどの話題について書いて行きます。

[気になる過去記事] 国内年金、バフェットに倣いインフラ投資拡大-野村はファンド設立へ

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国内年金、バフェットに倣いインフラ投資拡大-野村はファンド設立へ (ブルームバーム、2010/9/2)

国内年金基金の間でファンドなどを通じ、運用資産を有料道路や鉄道、水道、電力施設などのインフラ(社会資本)に投資する動きが広がってきた。少子高齢化で加入・受給者構造が変化するなか、中長期的に安定的な収益を期待する基金が新たな分散投資先として資金を振り向けている。

企業の年金基金などの機関投資家は、インフラ投資を、いわゆるオルタナティブなアセットクラスとして評価するようになってきているという話を各所で読み、また耳にします。オルタナティブなアセットクラスとは、簡単に言えば、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券といった既存のアセットクラスとは異なるリスク特性を持ち、異なるリターンをもたらす投資対象ということです。
年金基金などの機関投資家は、リーマンショック後の国際金融危機で多かれ少なかれ運用資産にダメージを受けました。また、現在のように金融市場が国境を越えて連動性を高めている状況があれば、1つの市場の大きな動きが他の市場にも波及して、結果として、既存の分散投資が意味をなさないということもあり得ます。そこで、異なるリスク・リターン特性を持つインフラ投資に着目するわけです。

記事の末尾では、ウォーレン・バフェットもインフラ投資を活発化させているとあります。彼が経営するバークシャー・ハサウェイの運用資産の1/3はインフラ資産で、過去3ヶ月間でインフラ資産が2.5倍になったとのこと。

投資対象としてみると、鉄道や有料道路などのインフラ投資は「そのプロジェクトが生み出すキャッシュフロー」に対する投資であり、「その企業の成長性」といった、企業という様々な側面を持つ事業体に対する投資とは異なって、需要や収益が、どちらかと言えば、読みやすいということがあります。(ただ、これはどちらかと言えば、ということであって、必ずしも簡単だということは意味しませんが。)

インフラというぐらいですから、相応のエンドユーザーがいることが想定されており、かつ、地域独占などの独占的な営業環境が確保されており、さらに、確実に利益を生むことができるプライシングを維持できることが想定されています。(あくまでも一般論です。)

ということで、インフラ投資に対する関心はますます高まりそうです。

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