プリントメディアを終わらせないために
メディア・パブ:米新聞紙広告の不振が続き、記者のレイオフ相次ぐ
メディア・パブの田中さんには実は一度お会いしたことがあります。97年頃、日経BPからデジタルマネー関連の定期刊行物が出る際に外部ライターとしてお声がかかり、編集長の方と初めて面談した時に、上の役職に就いておられた田中さんが同席されていました。「きみの名前は最近よく見るね」とおっしゃっていたのをよく覚えています。当時ネット系の複数の雑誌に色々書いておりました。それはさておき。
上の投稿を読んで思ったこと。広告クライアントがいざ広告を出そうという際に、「プリントメディアの広告よかだったら、Google等のリスティング広告の方が効果が高いんではないか」、と思うようになっているのかも知れませんね。
広告クライアントの知名度がさほど高くない場合、プリントメディアに広告を出してもターゲットへのリーチはたかが知れています。しかし、潜在的に購買意欲を持っている消費者がその購買に関連したキーワードで検索するということを前提にすると、リーチは飛躍的に高まります。
問題は、どの程度の潜在顧客が、購買に先立って検索をするかということですが、単価が高く、事前に商品情報が必要なジャンルでは、もう答えは出ているようなものですね。
ということで、全国区ではない小規模企業が広告を打つ際には、リスティング広告の方がコストパフォーマンスが高いという認識がだんだん広まっていく。そうした広告を主たる収益源としていたプリントメディアは売上がだんだん減少していくということになる。どうすればいいのか?
答えは明白です。
広告収益に依存する以上、広告クライアントの行動の変化というものに目を留めなければなりません。その広告クライアントは、消費者の行動の変化に対応せざるを得ないのであって、消費者行動が変化すれば、広告出稿スタイルも変化させなければならない。そこのニーズを拾わなければだめです。
そう、答えは、ネットメディアとのハイブリッド効果を持つプリント広告ということなのです。
これによってプリントメディアの全部とは言わないまでも、一部は、ずっと生きながらえることができるでしょう。