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数回輪行した人向け輪行テクニック集、あるいは僕がSL-100を愛する訳

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一時期は月に1、2回は輪行をしていた。自動車で自転車を運ぶ場合と比べ、電車輪行は圧倒的に自由。だから性に合っていた。

ロングライド系自転車乗りだった時には、町田市の自宅から暗いうちに出てひたすら山道を走って佐久平から輪行で帰ったり、茅野から帰ったり。気分次第で方角を決め、力尽きたところから帰る。身延線や小海線なんてそんな状況でなければなかなか乗るものではない。

この記事では、全くの初心者向けではなく数回は輪行を経験したくらいの人をターゲットに、僕が輪行を重ねる中でちょっとずつ習得したテクニックを紹介する。これらを習得すれば輪行上級者になれる(たぶん)。
なお、全くの初心者は輪行袋の説明書を読んで袋に入れる練習をしてからの方が理解しやすいと思う。
以下、SP(shirakawa's point)と書いてある箇所は、大事なとこです。


★輪行袋
オーストリッチのSL-100を長年使ってます。
・縦型輪行袋
・最軽量
・過不足なし
という理由。自転車において軽さは正義なので、最軽量で不都合なければ他を探す時間は無駄かと。
なお、後輪も外す縦型輪行袋であることは必須です。後輪を外さない横型は車内で邪魔すぎるので。新幹線などの特急でも、小田急線などの通勤線路でも、縦型がベスト。
なおこの記事は縦型が大前提なので、横型しか持ってないひとはこの記事を閉じて通販サイトにまずは行ってください。

SP=>縦型にしろ


★エンド金具
あたり前ですがエンド金具(リア用)は必須。エンド金具なしで縦型輪行袋つかうとリアディレイラーが即壊れます。
実は輪行袋以上に、エンド金具の性能は重要です。これこそオーストリッチ一択。試しに2種ほど買ってみたエンド金具(メーカーはTOPEAKだったかな?)は即座にゴミになりました。
エンド金具の性能は「グラグラしないでカチッと固まる」というだけなんだけど、ゴミ金具を使うと何度トライしてもグラグラだった。作ったやつは自分で輪行したのか?

ただし、同梱されているパーツのうち、使うのはコの字型とパイプ型の2つのみ。付属のクイックリリースを使うとオーストリッチのやつでもやはりグラグラする。付属のは捨てて、走行中後輪についているクイックリリースを引き抜いて使うこと。
こうするとグラグラしない上に、走行中の荷物が一つ減る。さらに外した方がホイールもコンパクトになり輪行時にちょっとだけ邪魔じゃなくなるという一石三鳥。

また、一方でフロント用のエンド金具は不要。僕は飛行機輪行の時に気休めのためにしか使わない。Amazonを見ると一緒に買っている人が多いみたいだが・・。

SP=>オーストリッチの金具。クイックリリースは後輪から抜け


★その他のカバーグッズ
自転車屋の輪行グッズコーナーにはチェーンカバーやらスプロケカバーやら売られているけど、不要。あった方がないよりはいいんだろうけど、走行中の邪魔さを上回るメリットは到底ない。


★サンダル
クリートがついた自転車シューズで駅の階段を自転車担いで登り降りするのはあんまいいものではない。のでサンダルを持って走る人もいます。クリートカバーでもいいのか。サンダルだと走行中に神社とか寄りたくなった時に便利だけど。僕は両方とも持たない主義。クリートで駅を歩くのも慣れる。
(写真は1週間台湾を自転車旅行した時に現地で買ったサンダル。軽いのを探すのは結構苦労した)
サンダル2.png

★置き場
新幹線の場合、デッキに手すりがあるので、ここに置くのが最も迷惑にならないだろう(これには異論がありそうだが)。
車両の一番後ろの座席を取ってその後ろに格納する人も多いと思うが、
・行き当たりばったり輪行の場合は、その席は大抵取れない
・隣に他人が座ると、その人がリクライニングできない
という問題があり、僕は大抵はデッキに置いている。
台湾の新幹線やヨーロッパの特急は荷物コーナーがきちんとあるのに。。
そして、しつこいけど、デッキに置くなら縦型しかありえない。

僕は小田急沿線なのでロマンスカーもよく使うのだが、なんとデッキに手すりがない。ということで、僕は8号車の席を取ることにしている。ロマンスカーの8号車は車椅子用に座席が1席しかないゾーンがあるからだ。ここに座っていると車掌さんに声を掛けられるので特急券を見せる必要があるが、車椅子の人がいない場合は座席変更なりしてくれる。
※もちろん車椅子の人が来たら譲るのだが、今まで経験なし。

ちなみに在来線の時は先頭や最終車両に行って手すりに紐で結んでおくのがベストなのだが、ホームの端まで行くのが大変なので、大抵は普通の車両に普通に乗っている。そういう場合はなるべく狛犬ポジション(ドア横のくぼみ)をキープする。



ここからは、実際に輪行する駅に着いてからの時系列で説明する。

★手順1:サングラスセット
サングラスは輪行時結構邪魔だし、カバンに入れたりすると傷ついてしまう。
そこで、ボトルの水を捨て、そこに入れる。

SP=>ボトルがサングラスケース
サングラス.png

★手順2:ホイールを外す
ホイールは普通に外す。僕はサドルを下にした置き方が好きではないので(GPS外すのが面倒だから)、ブラケットとフロントフォークを下に壁に立てかけておく。
RD2.png

★手順3:ディレイラーの位置調整
ホイールを外した後、リアディレイラーは一番外側(1番重いギヤ)になっていると思うが、1番内側にしておくこと。内側の方が何かにぶつかって曲がってしまうリスクが少ない。
リアディレイラーはロードバイクで1番デリケートな場所で、しかも僕は自分では調整できないので1番気を使う必要がある。
逆にフロントディレイラーは外側。こうしないとディレイラーの歯が輪行袋にあたって破ける原因になる。僕はいつもこれを忘れるので何箇所か破れかけているが、SL-100の袋は優秀で、持ちこたえている。
また、こうしないと僕のバイクの場合はエンド金具よりリアディレイラーが下に来てしまうという問題もある。この辺はたぶんフレームの大きさによって差があるので、「自分のバイクにとって最適な輪行時のギヤポジション」を探るといいかもしれない。

SP=>RDは内側に


★手順4:エンド金具セット
後輪からクリートを引き抜き、エンド金具にセット。ただし説明書にあるように完全にセットするのではなく、途中でチェーンを通すこと(言語化能力の限界なので写真を見て)。
こうしておくことで、チェーンがピンと張り、輪行袋の中で暴れるのを防げる。つまりフレームが痛まずに済む。
細かい話だが、クイックリリースのネジはあらかじめ軸がギリギリはみ出ないくらいまで回しておき、フレームエンドにセットしてから微調整するのが一番楽です(これ伝わる?)。

SP=>エンド金具はチェーンを通してから完成させる
RD5.png

RD6.png

★手順5:スプロケ保護
スプロケ部分はギザギザ&ベタベタという厄介な存在(クイックリリースを外すとなおさら)。そこで何かの布で包むのがベスト。僕は走行時持ち物リストにこの布が入っていないので、毎回輪行時に探すことになる。軍手を被せたり、履き終わったパンツを使ったこともある(もちろん使用後捨てた)。写真は新幹線のグリーン車で貰えるお手拭き。これ、フレーム拭いたり色々使えます。
本当に何もない時は、駅のチラシをガムテで被せるかな。やったことないけど。

SP=>スプロケには何でもいいから被せろ
スプロケ.png

★手順6:輪行袋を敷く
壁側に輪行袋を敷きます。壁際なのは、途中で自転車を立てかける必要があるから。
またSL-100の場合は、表面にロゴが書いてない方を手前に敷きます(または、袋の内部にサドルとエンド金具の絵が書いてあるので、エンド金具が左になるように敷く)。
こうしておくと後で肩掛け紐を通す穴を探す時に楽(後述)。

SP=>輪行袋の向き重要。
敷く.png

★手順7:フレーム、ホイールセット
フレームの両脇に、ホイールをセット。写真を見ると、いくつかSPが仕込まれています。

set2.png

SP=>スプロケは外側、ライト等は内側に
手順5で布を巻いたとはいえ、スプロケは刃物なので、内側にするとフレームを傷つける。フレームを傷つけるくらいなら輪行袋が破けた方がマシなんで外側に。僕はスプロケを保護せずに内側にセットして、フレームを傷だらけにしたことがあります。。
また僕の前輪にはハブにライトを付けてあるので、これは内側に、フレームに触れないような場所にセット。

SP=>ハンドルは奥に倒し、ホイールに噛ませる
後で説明するが、右利きの人(右肩で担ぐ)の場合はハンドルを奥に倒すこと。左肩で担ぐなら手前です。重要。
ハンドルをスポークの隙間に突っ込んで置くことで、ホイールもハンドルもバタつかずに済む。

SP=>ペダルは1番上と下
ペダルを横にしてこの先の工程に進むと、担ぐ時に足に干渉して歩きづらい


★手順8:ホイールを結ぶ
フレームを挟んだ後輪と前輪を、SL-100に付属の3本のバンドで縛る。この時に大事なことは2つ。

SP=>3箇所緩く締めてからきつく締める
一箇所だけきつく縛るとバランスが崩れるので。何かを締める時の基本ですね。ここが緩いと輪行時にホイールがガチャガチャいうので最悪。

SP=>スポークにテンションかけない
縛る時に斜めにバンドを通すとスポークに力がかかってしまうので注意!必ずリムに力がかかっていることを確認する。


★手順9:肩掛け紐を通す
エンド金具を付けたあたりのフレームに肩掛け紐の一方を結び、もう一方を輪行袋の穴から通す。手順6で書いた通りにやっていたら、穴は左手前、結んだ所の近くにあるはず。


★手順10:荷物セット
手順7で書いたようにハンドルを奥に倒したら、フレームとハンドルとで直角三角形みたいな感じになる(伝われ!)。ここの隙間にちょっとした空間ができるので、サドルバッグやヘルメットをくくりつけてしまおう。フレームの手前側に括りつけると歩くときに邪魔なので、必ず奥側(ハンドル倒した側)にくくる。

SP=>荷物はフレーム奥側
met.png

★手順11:袋を上まで引き上げる
引き上げてフレーム&ホイールに被せていく。


★手順12:肩掛け紐を結ぶ
穴から出した肩掛け紐のもう一方の端をヘッドセットのあたりに結ぶ。結構おおきな力が加わるので、場所を選ぶこと。僕はコラム(って言うんですかね?ステムとフレームの間の部分)に結んでいる。

★手順13:巾着を閉じる
輪行袋を閉じてSL-100の黄色い紐で巾着を閉じる。
これで輪行準備完了!
僕の場合、ここまで10分くらいかな。一時期もう少し速かったけど、クイックリリース使い回すとかの工夫を導入したら数分遅くなった。自分のリードタイムを知っておくと切符を買う時に便利。


★手順14:運び方
巾着を閉じた段階で、
・エンド金具は向かって左、サドルが向かって右
・奥にハンドルが倒れ、ヘルメット等もそちらに
・肩掛け紐は手前に
という状態になっているはず。

これを右肩で、フロントホークを右手で掴む感じの向きで担ぐ。するとリアディレイラーは右足前方あたりにあるはず。この持ち方をすると、リアディレイラーをどこかにぶつけたり、誰かに蹴られたりするリスクを避けながら歩くことができる。
逆向きで持つと、リアディレイラーが視界に入らないので、気を使えなくなる。この差は僕のようなそそっかしい人間にとっては意外と大きい。

ホームに向かう際は、エレベーターが有難い。サンダル持ってない時は特に。ただしこっちは遊びなのでベビーカーや車椅子がいたら譲った方が良いかと。

SP=>リアディレイラーが前に来るように担げ


★手順15:車内にて
新幹線の場合、デッキの手すりに肩掛け紐で結ぶ。倒れたり斜めになって迷惑かけないように。
この時、フレームの向きにも気を配ること。例えば写真の場合、1番デリケートなリアディレイラーが通路にはみ出している。迷惑なだけでなく、蹴ってください状態。逆向きにすると、くぼみにいい感じに守られて蹴られるリスクは激減する。

デッキ.png

特急ではない、普通の少し混んでいる電車に乗るときも、「いかに迷惑にならないか&いかにリアディレイラーを守るか」だけを考えること。車内ではすごく多くの人が僕らのバイクをカジュアルに蹴ってくる。こちらが邪魔な物を持っている以上は怒れないので、自衛するしかない。心持ちリアディレイラー側に立つだけでも全然違います。(自分の両足で挟んでおくイメージ)

SP=>車内ではリアディレイラーを自衛せよ


ここまで読めば分かるように、輪行中は一番デリケートなリアディレイラーをどう守るかに尽きる。サドルとかハンドルであれば、多少蹴っても大した問題にはなりません。(僕のバイクはクロモリなので頑丈だからかもしれないが)



★番外:輪行袋の持ち歩き方
さて、ここまでで輪行のコツ解説は終了。最後に輪行袋を持って走るコツを。

SP=>金具ごと袋に
SL-100の場合、付属のクイックリリースを捨てれば、残りの2つの金具と3本のバンドを芯にして折りたたんだ袋を巻けば、輪行袋の袋に入る。ちょっとパンパンだけど。こうなった時のSL-100の小ささは最高。
そもそも僕は几帳面な性格ではないので、金具が袋に入っていなかったら忘れてしまう。家から遠く離れた駅で金具を忘れたことに気づいたら途方にくれるだろう。

SP=>SL-100ならボトルゲージに入る
だんだんオーストリッチのPR記事みたくなってきた。もし社員の人が読んだら、お金いらないので一つください(すでに2つ持っているが。。)。
SL-100をきちっと巻いて袋に入れると、走る時はボトルゲージに入れても邪魔にならない。ボトルを2本使う時はサドルバッグにくくりつける。僕はリュックを背負うのが嫌いなのでありがたい。

デッキ2.png

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