PC・サーバ・携帯電話・スマートフォンの出荷台数推移(4Q'11)~スマートフォン以外低成長率~
Gartnerは、PC・サーバ・携帯電話・スマートフォンの出荷台数を発表しています。4Q'11のデータが出揃ったので、前年同期比及び上半期の出荷台数をグラフ化してみました。
・前年同期比
・年間出荷台数比
(出典:Gartner)
携帯電話に関しては4Q'10が大幅に変更された数値を使っています。
スマートフォン以外は低成長率に甘んじています。4Q'11でPCがマイナス成長になるほどですからメディアタブレットの影響もあるのでしょう。サーバは売り上げがマイナス成長で出荷台数が伸びているため、安価な製品に流れているのでしょう。大体は安価な製品にながれるものですから。
スマートフォンが未だに40%以上の成長を続けています。それでも3Q'10~2Q'11まで続いた70%以上を超える成長率までにはいたっていません。特に4Q'11はiPhone 4Sの発売も重なり出荷台数が伸びると思われましたが、49%の伸びと50%に到達しませんでした。49%も十分に高い数字ではあるのですが、過去のスマートフォンの伸びを考えると控えめに見ます。スマートフォンも成熟期の一つの手前に到達したとも考えられます。
PCの低成長の理由はメディアタブレットだと言われています。この傾向はさらに拍車がかかるかも知れません。Android/iPadの両方でHD以上の解像度を達成した製品が出てきました(iPad 3rd gen等)。BD並みの動画を見ることは出来なくもない状況です。メディアビューアーとしては画面の物理的広さも必要ですが、解像度の問題がなくなりました。
メディアタブレットでHDの動画をも見る事が出来たら、PCのメディアビューアーとしては価値はなくなるのではないかと思えてなりません。
メディアタブレットで仕事はできるかと言われれば、NOです。私はiPadのkeynoteで資料を作ってみましたが、あまりの使いづらさに叩き壊したくなりました。シングルタスクしか出来ないデバイスでは仕事ライクな作業は不可能です。ですがPCの用途の全てが仕事として使用されるわけではありません。
このため、一部の用途に関しては安価で手軽なメディアタブレットに移行してしまうでしょう。母艦も今は必要としていませんしね。そうなるとPCの出荷台数の伸びも予想よりもわるくなるのではないかと思えなくもありません。
まだ、Gartnerはメディアタブレットの年間出荷台数を発表していないため、発表後に上記のデータと比較作業をしてみたいと思っています。