2013年のOSの出荷台数予測
GartnerからOSの出荷台数予測が発表されています。"Gartner Says Worldwide PC, Tablet and Mobile Phone Shipments to Grow 5.9 Percent in 2013 as Anytime-Anywhere-Computing Drives Buyer Behavior"に、Android、Windows、iOS/MacOSの2012年の出荷台数および2013年、2014年予測が掲載されています。
3年間だけのデータだと味気ないので2007~2011年までのデータを補完してグラフ化してみました。データはGartnerが発表しているスマートフォン、タブレット、PCの出荷台数とAppleが発表しているMacの出荷台数を元に作成しています。Windowsは、PCの出荷台数-Macの出荷台数-Windows系スマートフォン出荷台数にしています。
数字だけ見ているとAndroidすごいな伸びているなと思いますし、PC(Windows)はやっぱりももう伸びないんだろうなと思ってしまいました。
Gartnerは、2013年にAndroidが8.6億台、Windowsが3.4億台と予想しています。2013年には両者はダブルスコア以上の出荷台数が広がると予想されていますが、私はもっと差が広がると予想しています。
Gartnerは確か2013年のスマートフォンの出荷台数を10億台と予想しています。スマートフォンの1Q'13の出荷台数が2.1億台でした。1Qの出荷台数から年間の出荷台数を予測すると10.1億台と予想できます。このため、スマートフォンの出荷台数に関してはGartnerの予想はそれほど外れていないと思います。
スマートフォンの中でAndroidが占める割合は、1Q'13で74%、2012年で66%でした。ここから数字を予測することは難しいですが、低く見積もっても2013年のAndroidのシェアは80%前後に到達するものと予想できます。
スマートフォンだけでもAndroidは8億台前後は到達できるのではないかと予想されます。
2012年のAndroidタブレットの出荷台数は0.59億台と予想されます(2012年のAndroidの出荷台数が5.06億台で、Androidスマートフォンの出荷台数が4.47億台のため)。2012年のタブレットのシェアは50%近くありました。2011年のAndroidタブレットのシェアは20%前後だったことを考えるとタブレットのメインはAndroidに移ったと考えてもいいでしょう。
2013年のタブレットの出荷台数は2億台と予想しています。この中でAndroidのシェアは少なくとも60%以上超えるでしょうし、65%近くまで到達する可能性もあります。もし65%まで到達すれば1.3億台の出荷台数になります。
Androidはスマートフォンで8億台、タブレットで1.3億台まで到達すると合計9.3億台になる可能性はあります。これはGartnerの予想よりも多くなります。
Windows Phoneの1Q'13のシェアは2.85%です。新製品の発表予定もなく、Nokia買収もできなかったようなので、2013年のWindows Phoneのシェアはせいぜい3%でしょう。0.3億台に到達するのが精いっぱいと予想しています(2012年は0.2億台出荷している)。
2013年のPCの集荷台数は3.25億台と予想されています。この中にMacは、0.17億台前後は占めるでしょう(2012年のMacの出荷台数が0.17億台だったため)。これを除くと3.08億台になります。この中にはChrome bookなども含まれると予想されますが数字がわからないので除外しません。
2013年のWindows系は3.38億台とGartnerの予想よりも少しだけ少ないかなと思います。
当然1Qの時点の数字をもとに出していても当たらない可能性はあります。Windows 8.1が成功してWindowsが復権やWindows Phoneの巻き返しがあるかもしれませんし、Androidがさらに大躍進を唱えるかもしれませんし、Firefox OSやTizenなどの伏兵がスマートフォン市場をかき回してAndroidのシェアが低下する可能性もあります。また、Mac/iOSが第二位の位置を返り咲く可能性も否定はできません。
ですが、私は2013年の後半は世界経済の低調化が進み、デバイスは価格的プレッシャーをより強く受けて、高額な製品の出荷概数は減少すると予想しています(特にアジア地域)。そうなるとPCは予想よりも出荷減少になり、より安価なタブレットに流れて、PCとスマートフォン・タブレットの出荷台数比はより広がる可能性が高いと考えています。
このため、私はAndroidとWindowsの2013年の出荷台数比は、トリプルスコアまで広がると予想しています。また、Firefox OSが新興国でうまく立ち上がれば、2013年のスマートフォンの出荷台数は11億台も夢ではないと考えています。