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PC出荷台数2Q'13~マイナス成長は続く~

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Gartnerから2Q'13のPC出荷台数が発表されました(Gartner Says Worldwide PC Shipments in the Second Quarter of 2013 Declined 10.9 Percent)。いつものようにグラフ化してみます。

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■前年同期比

全体で前年同期比で10.9%のマイナス成長です。1Q'13も同様にマイナス成長でした。1Q'13はプラス成長で好調なLenovoでも今回はわずかながらマイナス成長まで落ちたためPCは衰退に向かっているように見ます。

ただし、データを見ていて少し違和感を覚えます。HPとDellはマイナス成長とは言え、-4.8、-3.9と平均よりも高い数字の成長率です。ですが、4位と5位のAcerとASUSは、-35.3%と-20.5%と平均の倍以上のマイナス成長です。この2社がPC全体を地盤沈下に寄与しています。前年同期のマイナス分の約50%がこの2社で稼いでるため、2社を除いた数字で前年同期比を数字で比較すると、約6.7%のマイナス成長になります。Others分も小さくないのでそれほど減っていませんが、印象がガラリと変わります。

なぜ、AcerとASUSはPCの販売が芳しくなくなったのでしょうか?

6月に行われたCOMPUTEX TAIPEI 2013を見ているとAcerとASUSは意識的にPCの販売を減らしているように見えます。いえ、主軸をPCをタブレットに移行しているのではないかと思うのです。

PCメーカはだいたいはAndroidタブレットも販売しています。HPがwebOSの件があったからか取組は遅かったですが、ASUSは人気のNexus 7を出しているようにタブレットに注力しています。この戦略は、"世界でのタブレット出荷、2014年にはノートPCの倍以上に"にもある通り、現在のトレンドの乗っているように見られます。

私は、ライトユーザにフルPCが必要なケースはないと考えています。せいぜい、ブラウザと画像編集やSkypeなどの無料チャット・通信やライトゲーム程度で要求を満たすことができると考えているためです。だれもオフィスを使いこなす必要性はありません。

このような状況で、"PCメーカがPCを売らないといけない理由ってあるか?"と問われれば、ないなと考えても少しもおかしくはありません。サーバ込でシステムを販売しているメーカもいますが、端末はタブレットでいいんじゃない?となった瞬間にタブレットを販売しないといけなくなります。SAPがHTML5でバイナリを作成するメーカと提携したのも端末アプリはもうPCである必要性がないと考えているためでしょう。

このため、AcerやASUSがPCの販売量を意欲的に減らす方向にもっていっても少しも驚きませんし、PCの出荷数がタブレットに浸食されてより低下してもおかしくはないでしょう。

この状況を改善するためにIntelはUltrabookで盛り返そうと考えています。IntelとしてはAndroidも提携していてるため、OSはどうでもよくてタブレットでAtom系を採用されればいいと考えているでしょう。Ultrabookがどの程度成功するのかわかりませんが、タブレットを購入するよりも価格差を覆すほどのメリットをあることを証明しなくてはなりません。

ですが、Nexus 7 2013を見ているとそれは無理かなと思わなくもありません。低価格でハイデフです。軽いため常に持ち運びもできます。ライトユーザの要望をほぼすべて満たすことができると思います。この状況でUltrabookを買わないといけない理由を見出すのは相当苦しいと思います。

では、PCがこのまま衰退してしまうのかというとそれは寂しい限りです。ビジネス分野に限ればずっと使われると思われますが、逆転はよほどのことがない限りは難しいと思われます。

このように考えると、PCの出荷台数だけ比較していてもあまり面白いデータにはならないのではないかと思わなくもなってきました。たぶん、今はPCメーカは生き残りをかけてサバイバル中なんだと思います。

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